回復期リハビリテーション病院のキメ方って?
結局のところ、わたしは回復期リハビリテーション病院の決め方が分からなかった。
ソーシャルワーカーさんからもらったリストを上から下まで何度も見返しても、何度ページをめくりなおしても、さっぱり分からない。
でも、無理やり聞きだした3つ病院の中から、ソーシャルワーカーさんのおすすめで(と勝手に解釈)、その病院が ”大きそう” というだけで、もうこの中から決めてしまおうと決めていた。
だって、そうやって決めるしかないんだもの。
素人にはどの病院が ”うちの主人にとって” 適切なのか分かるはずがない。
調べる手立てだって、その病院のHPやwebの口コミくらいしかない。
どの病院にするのかを、一昨日の夜、義妹のひーちゃんにLINEして相談してみたけど、2人で相談したって、コレという決め手に欠ける。
「結局、どこがいいんだろ?素人には分かんないねーー。お兄ちゃんの今後にかかわるよね?」
だよね、ひーちゃんだってそう思うよね。
やっぱり、わたしは決めかねていたのだ。
この、重要な選択を間違うと、運命が大きく変わってしまうのは分かっていたから。
なんだか取り返しのつかないことになってしまうような気がして。
それとも、本当はそんなことないんだろうか?
「その病院、めっちゃいいって評判だよ!!!ここなら大丈夫だよ!」
とかなんとか、誰かに、それもその筋に詳しい医療従事者の誰かに、言ってもらいたかった。
お墨付きが欲しかった。
あーでもないこーでもないとスマホを見ながら歩いていると、病院からの着信があって、急なことにドキッとして、スマホが手から滑り落ちる。
え? 何かあった?
慌てて通話ボタンを押す。
「ソーシャルワーカーのTです。今、お時間大丈夫ですか?」
「あ、Tさん…。はい、大丈夫です。あの、なにか…?」(あー、Tさんかーー。ほっ。)
「ご主人の転院先の病院なんですが、実は、この前、お話したあの Oリハビリテーション病院 で、ちょうど空きが出たようなんです。それも、ご主人と同じ左片麻痺の部屋が!」
Tさんからの電話だと分かって落ち着いたのもつかの間、いつもは穏やかで、静かな口調のTさんの、今日はちょっと早口で急いでいる雰囲気の声に、なんだかまたドキドキしてくる。
「なので、もし奥さまがよろしければ、そこを押さえようかと思うんですが、いかがですか?」
「はい!」(いいのかな?)
「ぜひお願いします!!」(本当に、いいのかな?)
考えて、答えが出る前に、先に口が答えていた。
最後の、二度と手に入らない特別な切符が目の前にあるような気がして。
絶対にこれを手に入れなきゃいけないような気がして。
「とりあえず、これからこちらにいらっしゃることってできますか?」
「もちろんです。すぐに伺います。」
踵を返す。
最後まで読んでくださってありがとうございます💗 まだまだ書き始めたばかりの初心者ですが、これからの歩みを見守っていただけるとはげみになります。