他人の失敗を願ってしまいそうな時に思い出してほしいこと
中学生YouTuberのゆたぼんさんが定期的に話題に上がる。現在学校に行かずに日本一周をしている彼は、不登校の自由などを主張し動画配信を続けている。
9月には九九が言えないYouTube動画が話題になり、10月には日本一周旅行の資金が尽きたので投げ銭をお願いする動画が話題になった。
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彼に関するニュースはこれからも定期的に入ってくるだろう。ネットで取り上げられるということは、それだけ多くの人が関心を持っているということだ。
ゆたぼんへの「関心」の奥にあるもの
では多くの人が持つゆたぼんへの「関心」とは何かというと、それは彼が失敗することだ。不登校の自由どころか、卒業証書を破り捨てて学校に行くこと自体を強く否定する彼の言葉は、私たちが「学校に行くという失敗」をしたかのような感覚にさせるのだ。
だから先ほど紹介したような、彼の失敗に見える出来事や、彼を強く批判する人の言葉は人々の共感を集めやすい。それゆえにすぐにネットニュースになる。
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自分を否定する存在に出会ったとき
ゆたぼんさんは完全な他人なので、彼の失敗を願うことなど微塵も考えたことがないという人もいるだろう。しかし身近に自分を否定してくる人間が出てきたとき、所詮他人だから、と割り切れる人はそう多くない。
わかりやすい典型例はパワハラ上司だ。仕事で関わる以上、どんなに精神的に割り切ったつもりでも、物理的に割り切ることができない。
そういう人間との関わりが続いていると、メンタルに悪影響が出る。そういうときにその人がパワハラで罰を受けたり、異動したり、あるいは事故に遭って仕事に来なくなることを願ってしまうのは当然の心理だ。
ゆたぼんが教えてくれること
しかしそういう心理状態になったとき、あるいはそうならないために、私たちは一つの現実を知っておく必要がある。
それは人の価値観を否定できるような人間こそ、人生をめちゃくちゃ楽しんでいるということだ。
ゆたぼんさんはそのわかりやすい例だ。学校に行かずにトラックで日本を一周して、YouTubeで動画配信をしているなんて、どう考えても楽しい。きっと勉強もできるだろうし、スポーツもできるだろうし、私たちの何倍も稼いでいるだろうし、おいしいものをたくさん食べているだろうし、女の子にもモテるだろう。
パワハラ上司も同じだ。この時代にパワハラをしてくるようなぶっ飛んだ感性の持ち主なら、人よりも派手に人生を楽しんでいて当然なのだ。
私たちが失敗を願いたくなるような人ほど、人生を楽しんでいる。だから失敗を願うという行為はどこまでもムダなのだ。絶対に叶わないし、それを願う自分への自己嫌悪にも襲われてさらにメンタルが落ちる。
それよりも、自分は自分の人生をどう楽しむかに、全集中しよう。
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