おこしやす京都をおいでやすこがと見間違えた方へ

なにやら、天皇杯なる大会で関西リーグ所属のおこしやす京都がとんでもない事件を起こしたとのこと(悪い方ではなく、いい方の事件)
「あ〜あ、またやっちまったか東京さん←いえ、たしかに東京さんは『やっちまった』けど、別のチームです(汗)」
「いやいや、名古屋さんか〜←そっちは「今年は』無傷でした(笑)」などと思ったら、なんと広島さん。あ〜、たしかに前科ありますよね〜、などと傷口に塩を塗るスタイルはやめておきます(ここまでやっておいてそれかいっ!)
とはいえ、日本国民のおそらく98%以上の方は「おこしやす京都」ではなく「おいでやすこが」あるいは「おこしやす小田」と見間違えたことと思います(笑)。仕方ありません、残念ながらそれくらいの知名度に止まっていることは百も承知です。なので、この際名前だけは覚えて帰ってください。「おもいやり京都」です←おい、ゴラっ!!(笑)

そんな冗談はさておき、Jリーグ以外にも博識のある方なら「あ〜、アミティエね〜」とピンとくる方もおられるかと思います。アミティエとしても今のおこしやすとしても地域決勝大会の常連チームであるので「知ってる人は知っている。知らない人は全く知らない←当たり前です(笑)」存在です。
もしかしたら「アミティエからいつのまにそんな名前になったの?」という方もおられるかもしれません。元々は神戸のサッカースクールだったとか、その神戸の他、京都にも拠点を作ってそのチームが関西リーグに昇格したり、名前がおこしやすに変わった年、社長が東京大卒で元藤枝の添田隆司氏に交代して…、とあまりペラペラ喋るとあらゆるところから狙撃されかねないので(笑)このへんでやめておきますが…、アミティエ時代とは違ったビジネスビジョンを持っているかな〜、などとなんとな〜くふわっと認識しております(汗)

4月にアルテリーヴォ和歌山戦を見たのですが、率直な感想は「今までとはプレー、サッカーのスピードが違う」というものでした。今までのおこし(一般的な略称は「お京都」ですが、私は昔からこのチームは「おこし」です)は、とにかくゆっくりゆっくりボールを持って回して〜ということが多く、また立ち上がりの入りが恐ろしいくらい悪い(笑)。語弊はあるとは思うが「試合中にアップしてんじゃね?」くらい酷いと感じることもありました、特に去年は…(まあ、去年の酷さは明らかにコンディションの問題なので、そこはもう言及しないであげてください→何様?(笑))
それが今年は、立ち上がりの悪さを感じなかったです、少なくとも4月の試合では。でも、少なくとも代表メンバーがいないとはいえJ1の広島に爆勝したのですから、入りの悪さという「悪しき伝統」は払拭されたのでしょう、そう思います。

強烈なミドルを放つ、おこしやす京都8番清水。数少ないアミティエからの生え抜きのベテラン選手。

先制点を決めた4番DF榎本。喜びを爆発させるも、後半ATにおこしやす京都から移籍した、アルテリーヴォ和歌山の高橋に同点ゴールを決められて痛いドローとなった。

でもね、実に不思議なんです。何が?って、今年の「おこし」は登録メンバーが去年の6割くらいしかいなく、さらにJでの経験豊富であろう元ガンバ、横浜FCなどにいた寺田紳一や京都や北九州などに在籍した原一樹があまり試合に出てないのです。原一樹にいたっては今年全く試合に出てなかったんじゃないかと思うのです。それなのに、今年はリーグでも立ち上がりの悪いおこしやすがなぜか好調なんです。何でだろう…?
…と、一頻り思いを巡らせてみて思い付いたこと。それは

TIAMOの昇格に感化されたのではないか…

ということです。今までのおこしやすは普通にやってたら関西リーグの上位には入るし、または優勝できるくらいの実力はあるわけだし、なんなら全社で出場枠を取って地域決勝には何の問題もなく出られる。そういう現状のなか、もしかするとチームの中に「これくらいやってりゃ、そのうちJFLには行けるだろう」みたいな雰囲気がどこかしらあったのかもしれないのかな?と推測します。でも事実として今も関西リーグに居続けている以上、昇格することは未だ出来ていないことは明白です。
そんな中、チームの歴史も関西リーグ在籍も若いTIAMO枚方が先に地域CLを突破、JFL昇格を果たしたことは、おそらくおこしやす京都にとっては衝撃だったことでしょう。と同時に「あそこまで突き抜けないと地域CLは勝ち抜けないんだ」ということをチームも選手もフロントもそう気付かされたのでしょう。その結果が今年のサッカーに現れ、そして今まででは考えられなかったであろう今回のアップセットだったのではないでしょうか。少なくとも個人的にはそう思います。

関西リーグにはおこしやす京都以外にもJ、JFL入りを標榜するチームはありますし、他の地域のリーグにも同様のチームが多くあります。そして、それらのチームの中には地域CLの常連と言われるチームもあり、常連である以上おこしやすい京都同様、その度に敗退し続けているわけです。そこには、何かしらの見えない壁があるのかもしれないし、それを乗り越えたチームだけが勝者となりJFLに昇格していく。その「何か」を掴むきっかけが、同じリーグのライバルの昇格というのは十分に考えられることである。
ここ10年スパンで一番JFLへの昇格チームを輩出しているのは実は東北リーグ。レベルが決して高いとはいえない東北リーグにおいてどうしてこれだけ昇格チームを多く輩出できたのか。それはやはり昇格したライバルチームの存在が大きいのではないか。そのライバルチームのパフォーマンスを超えないと、という目安が出来ることがチームのパフォーマンスを高める目標設定となり、それが次から次へと昇格チームを輩出する要因と考えられるのではないか。

関西リーグを長年見ている立場としましては、おこしに限らず早くJFLに上がってもらいたいので、今年のこの「気付き」を生かして是非とも今年、おこしやす京都にはJFLに昇格していただきたい。そうすれば、おそらく今年も満足に活動出来ないと思われる、関西リーグ2部京都市消防局が自動降格ではなく入替戦回りになるのではないかと…。出来れば、同じ京都のチームに救いの手を差し伸べていただきたい。個人的にはそう願うのでした。

最後に、おこしやす京都が「おこしやす」ではなく「おいでやす」とか「おばんです」とか「おきばりやす」とか「おもてでろ」とか間違えられませんように、今後のさらなる活躍に期待したいと思います。

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