開幕した関西リーグを2日連続して見てきたので、ちょっとガッツリといろいろ書いてみた、というお話
関西リーグの開幕戦は毎年、淡路島にあるアスパ五色での集中開催です。JFLや地域CLも開催したことのある会場で、クラブハウスとスタンドのあるメイングラウンドと芝生のスタンドのみのサブグラウンド、2面とも天然芝という恵まれた環境のグラウンドです。欠点と言えば、アクセスが悪いこと。一度はなくなってしまった、淡路島最大の「都会」洲本からのバスが近年復活したのでアクセスは改善されましたが、それでもなかなか行くのが困難な場所に変わりないです。開幕節の土日で4試合、いや見ようによれば最大8試合見ることが出来るのでとてもお得なのですが、アクセスの問題から土日のどちらかしか行かない年が続きました。でもそれではもったいない、ということで今年は土日2日間、アスパ五色に行くことにしました、幸い今年は土日とも天気が良さそうなので(屋根がほとんどないので、雨が降ると地獄なのです…汗)
4/13 アストエンジ関西リーグDivision1@アスパ五色メイン 阪南大クラブ 2-4 アルテリーヴォ和歌山、FC BASARA HYOGO 0-3 Cento Cuore HARIMA
開幕戦のカードは毎年、前年度1位vs8位、2位vs7位、3位vs6位、4位vs5位といった具合に組まれます。実に分かりやすい(笑)ということで、今年は1部1位のアルテリーヴォ和歌山は前年度2部2位の阪南大クラブとの対戦となります。
2年連続優勝のアルテリーヴォ和歌山ですが、昨年の主力だった堀野や田口がそれぞれ飛鳥FCとCento Cuore HARIMAに移籍と、今年も選手繰りが苦しいシーズンとなりそうです。まずは開幕戦に勝って良いスタートを切りたいところ。2部降格から5年ぶりの1部復帰となった阪南大クラブ。1部経験者は本田監督のみということで、どのような戦いを見せるのでしょうか。
試合は和歌山がボールをキープする時間が長いものの、決定的なチャンスはあまり作れず。それでも昨年見られた前線での手詰まり感はあまり感じず、今年の攻撃陣の出来は良さそうです。対する大クラも、学生チームの春先の開幕期によく見られる攻守にわたるグラグダ感はなく、それなりにチームとして機能している印象。やはり大クラは1部のチームにとっても嫌な存在になりそうですね。
そのまま前半を0-0で終えるかと思われた41分、和歌山のエース北野のゴールが決まり試合が動くと、ATにCKから新加入の11番新田のゴールで追加点。アルテリーヴォ和歌山が2-0とリードして前半を終えます。
後半も手を緩めない和歌山は59分にまたも新加入の和田の豪快なゴールで3点目。さらに交代で入った二木が82分にカウンターから4点目を決め、試合はほぼ決まったかのように思えました。私もつい、裏で行われているDivision2の関大FC2008vsOKFCの試合を見ていたら、終了間際に大クラの塩見が2ゴールを決めて、終わってみれば4-2というやや締まりのない試合になってしまいました。アルテリーヴォ和歌山としては無失点で終わらないといけない試合だったかと思います。
続いて第2試合。昨年のKSLカップファイナリストのCento Cuore HARIMAと、昨年辛うじてDivision1の残留を果たしたFC BASARA HYOGOの一戦。共に主力メンバーにそれほど大きな退団選手がなかったですが、BASARAは得点源だった北原がJFLのアトレチコ鈴鹿に移籍した穴を埋め切れるかに注目です。
試合は実力通り、HARIMAがペースを握る展開。特に動きの良かったのは新加入のボランチ、名古屋や徳島、北九州などJでの経験豊富な花井と、奈良クラブでの活躍はもとより、流通経済大学時代には日本代表の守田とボランチを組んでクラブドラゴンズをJFLに昇格させるなどの活躍をした吉田の2人。吉田の運動量と天才的なボールの展開力を見せる花井。このカテゴリーには反則じゃないかと思うくらいの質の高さです。そのうえ、FWに陣取るのは超ベテランの藤田祥史なので見ていて非常に楽しかったです(笑)
試合が動いたのは18分、鵜飼のロングスローがこぼれたところに花井がボレーシュートで決めて、HARIMAが先制します。BASARAのDFも思わず避けてしまうほどのシュートは流石にキーパーも止められませんよね。和歌山同様、開幕戦から新戦力が活躍する展開となりました。さらに30分には、再三に渡り右サイドを駆け上がっていた、同じく新戦力の30番衛藤からのクロスをファーで合わせたのは和歌山から移籍の田口。どフリーの状態であとは丁寧に合わせるだけの「簡単なお仕事」でHARIMAが追加点。対するBASARAはパスはそこそこ回せるものの、そこからの展開がほぼ皆無。前半はほぼ何もできずに終わった印象でした。
後半も手を緩めないHARIMA。48分に得たPKを、ベテラン藤田がキーパーの動きを見極めて軽〜く浮かせたシュートをキッチリ決めて3点目。勝敗の行方がほぼ決まったところで、ベテラン藤田を交代させたり新戦力を使ったり、また昨年までの主力を使ってコンビの組み合わせを確かめたりと余裕の展開。残り5分のBASARAの猛攻もしっかりと凌いで、Cento Cuore HARIMAが3-0と快勝。昨年は実力差がありながらも1敗1分と相性の悪かったBASARAに勝って最高の開幕スタートとなりました。一方のBASARAは今年も厳しい1年になりそうな予感です。
さて、各チームの開幕戦の寸評を軽く書いておきます。
まずは開幕戦に勝利した2チーム、アルテリーヴォ和歌山とCento Cuore HARIMA。
アルテリーヴォ和歌山ですが、海津監督3年目の今年は勝負の年と言ってもいいでしょう。ここ2年、守備の形はしっかりと構築できたものの、攻撃はとにかく得点力不足に苦しめられた印象でした。今年も特に攻撃陣の主力が多く抜けましたが、南山大学卒の新田や和歌山以上に主力の流出した東京23FCから移籍した和田が開幕からスタメン、さらにゴールを決めるなど、昨年までの得点力不足が嘘のような仕上がりでした。
しかし、今までは安定して計算の出来た守備が4-0からとはい2失点。しかも2点目はキーパーとDFとの連携ミスとも取れる内容。3連覇、そして悲願のJFL昇格に向けて大きな課題も残った試合だったかと思います。また、個人的に気になるのは昨年ボランチで非常にいい動きをしていた小久保が、今年は右のサイドバックでプレーしていたこと。ポリバレントな起用を期待してのことならいいのですが、小久保の良さは全く活きてなかったことを考えると、今後の彼の起用方法について注目しておく必要があるかと思います。
2試合目で3-0と文句なしの快勝だったCento Cuore HARIMA。こちらも佐野監督3年目とあって、海津監督同様勝負の年と位置付けているのではないでしょうか。和歌山と比べて主力の大半は残った今年、さらに戦力を補強。特にJでも活躍したボランチの花井や吉田、ロアッソ熊本ユースからトップ昇格、さらに鹿児島ユナイテッドでもプレーした経歴を持つ衛藤など、地域レベルでは頭ひとつ抜けた感のある選手の補強が目につきます。その上でさらに、ライバルの和歌山から田口が加入、開幕戦でキッチリとゴールを決めるなど、新戦力が早くも機能している印象でした。昨年からいる戦力もしっかりと活躍していました。特にベテランの藤田については、昨年は途中出場が多かったのですが、今年はスタメンで起用されていました。コンディションが上がってきた証拠ではないでしょうか?
もちろん彼だけでなくキャプテンを務めた伏木や、サイドバックというよりロングスロー要員とも言える鵜飼も、新戦力に刺激されて活躍していました。まだ1部のチーム全部見られていませんが、おそらく今年はHARIMAを中心に優勝争いが繰り広げられるのではないかと思いました。
勝った2チームは「勝つべくして勝った」といった印象でしたが、その中で課題も見つかった和歌山とそうでないHARIMA。この違いが今後のリーグ戦の行方にどのように作用するのか、注目したいところです。
対して負けた2チーム、阪南大クラブとFC BASARA HYOGO。この2チームに関してはやや明暗が別れたかな?といったところでしょうか。
まずは久しぶりのDivision1となった阪南大クラブ。長年チームの指揮を取っていた本田監督。昨年はトップチームのコーチを務めていた関係でチームから離れていました。その影響か、昨年の大クラはガツガツとしたプレーが影を潜め、パス主体の綺麗なサッカーになっていました。現にトップチームがそれを趣向しつつあるのでやむを得ないとは思いますが、大クラらしいチームではなかったのは事実です。でも今年は本田監督が戻ってきたこともあり、かつてのガツガツ感満載のサッカーに戻りつつあるかと思います。ただ、先にも書きましたがDivision1経験者が皆無なこともあり、そのプレースピードや当たりの強さに戸惑っていたようにも思えました。D1とD2では同じ関西リーグでもかなりのレベル差があり、それを実感させられた開幕戦だったのではないでしょうか。
それでも0-4と大勢が決した後とはいえ、ディフェンディングチャンピオンの和歌山相手に2得点を挙げたのは好材料です。昨年阪南大Revolutionで活躍し、この日も途中出場で2得点を決めた塩見に加え、同じく昨年まで阪南大Revolutionでも活躍した石田、さらにはいいパスを供給していた10番の小田など、十分に通用する戦力はいるので、リーグが進むにつれて厄介な存在になることは間違いないでしょう。
一方、開幕から0-3と完封負けを喫したFC BASARA HYOGOですが、いいところがあまり見られなかった印象でした。昨年、前線で重戦車の如く縦突破を繰り返してチャンスを作り出していた北原がJFLのアトレチコ鈴鹿へ移籍。その影響が思いの外大きかったようで、昨年よく見られた縦へのドリブルがほとんど見られませんでした。他に大きく主力が抜けた訳ではないので、よっぽど北原の力が大きかったのでしょうね。それならば前線にいる築山にボールを預けておけばそれなりにチャンスが出来るのでは?と素人ながらにそう思うのですが、とにかくパスにこだわるサッカーを展開していました。しかし、そこから先にボールが出ずに途中で失ってピンチを招くという悪循環。根本的にサッカーのやり方を変える必要があるように思えました。このままでは今年も残留争いに巻き込まれる可能性が高いのではないでしょうか。
開幕戦を落とした両チームですが、そこには大きな明と暗が潜んでいるように感じた初日でした。
4/14 アストエンジ関西リーグDivision2@アスパ五色サブ おこしやす京都AC 5-0 ACミドルレンジ、Division1@アスパ五色メイン 飛鳥FC 1-3 守山侍2000
この日も朝からアスパ五色。2日間とも天気が良くてよかったです。雨だと特にサブは全く屋根がない上に、スタンドは芝生なのでとんでもないことになるのです。とはいえこの日は、機材の調子があまり良くなく、ちゃんと撮れているかが心配でしたが、まあ大丈夫っぽかったので安心しました。ということで、試合の話に移りましょう。
この2日間はメインに張りついて1部全8チームを見ようと思っていたのですが、どうしてもサブで行われるおこしやす京都の試合が気になったので、開始直前で予定を変更。この試合だけDivision2の試合を見ることにしました。まあ、裏で行われている試合のFC AWJとレイジェンド滋賀は近々見る予定があるので、後回しでもいいかということで…(笑)
昨年は開幕から低調で、そのまま浮上することなく最終的にはDivision1の最下位で降格したおこしやす京都AC。昨年から選手登録の少なさが気になっていたのですが今年はさらに少なく、ケガ人が出てくると大変なことになるのでは?とやや心配になります。選手の少ない理由は、どうやら昨年から選手全員、おこしやす京都ACの運営会社である株式会社スポーツXの社員になったそうで、そのためたくさんの選手を登録することが出来なくなったとのこと。ということは、かつて大分にもいた清武の弟(功暉)もスポーツXの社員なんだと思うと、なんだか凄いな〜などと感じますね。
そんなおこしやす京都と対戦するのは、大阪府リーグ2位ながら府県リーグ決勝大会で優勝したACミドルレンジ。近年、府県リーグによく出場する常連クラブでしたが、今年1月に同じ大阪府リーグのOKFCに決勝で勝って関西リーグ昇格を決めました。1社会人クラブではあるものの、小学生や子供たち向けのサッカースクールを開いていたり、あるいはシニアのチームも持っていたりとそれなりに規模の大きいクラブです。府リーグと違い、対戦相手のレベルも試合環境も日程も違う中、どこまでやれるのか、やってくれるのか楽しみです。
試合は予想通りというか、おこしやすの一方的な展開。特にスタメンで起用された9番ステファンの動きがキレてました。どうやら香港リーグを終えてからチームに合流したらしく、恐ろしいくらいの仕上がりっぷりでした(笑)。当然プレーの質も、このレベルでは反則なくらいのレベルで、いきなりそんなのに当てられたミドルレンジが気の毒なくらいでした。
7分に清武があっけなくゴールを決めると、そこから先はおこしやすのやりたい放題の展開。24分に右サイドからスルスルとドリブルしてきた小塚が2点目のゴールを決めると、さらに32分には新加入の清田のゴールで3点目。ミドルレンジもただ一方的にやられっぱなしという訳でもなく、チャンスを作ってシュートを放つシーンも見られました。しかし、絶対的なスピードと判断力の差を補うため、かなりのハイペースを強いられた影響が後半になって露骨に現れてきます。
後半になると、その実力差はますます顕著になっていきます。とにかくゴールを取らないといけないミドルレンジは、192cmの長身FW和田を後半開始から投入して局面を打開しようとしますが、彼までボールが届くシーンはわずかでした。対するおこしやす京都は相手との距離を無理に詰めず、ワイドに展開したエコなサッカーに徹します。それでも63分に再び清武が、さらに71分には山本のゴールで5-0。後半、ミドルレンジはボールを追いかけるのもやっとの状態で、後半は放ったシュートも0と完敗。初の関西リーグは実に厳しい結果に終わりました。一方のおこしやす京都は、予想はしていましたがD2ではやはりケタ違いの実力を発揮したといった試合でした。
第2試合は昨年Division1で4位だった守山侍2000と5位だった飛鳥FCとの対戦。
一昨年の2位からさらなる躍進を目指して美濃部監督を招聘しましたが、昨年は5位と低迷。今年は挽回を図りたい飛鳥FCと一昨年6位、昨年は4位、さらにチーム初の全国社会人サッカー大会出場と着実に実力を上げている守山侍2000。開幕戦をどう戦うかが、今年のチームの行く末を左右するであろう大事な一戦。
飛鳥FCは昨年よく見られた、パスは回るけどそこからボールが出ない、といった攻撃の手詰まり感はなく、特に左サイドの14番小笹、17番井口の縦突破を起点に守山侍ゴールに迫り、惜しいシーンも見られました。対する守山侍はやや飛鳥に押されつつも、こちらもボランチの村田、小酒井から効果的なボールが供給されて攻撃はそれなりに機能していました。やや飛鳥優勢の中、36分に左の小笹からのクロスに飛び込んできた19番北田のダイビングヘッドで飛鳥FCが先制します。そのまま飛鳥ペースで進むかと思われた43分、25番田中から出たパスに裏抜けした9番三田尻を、飛鳥の3番大原が後ろから倒してしまい退場。エリアからやや距離があるとはいえ、ゴールを狙える位置でのFKを、ラストパスを出した田中が直接決めて守山侍が追いついて前半を終えます。
前半はプラン通りに先制したものの、終了間際に追いつかれたうえに1人少なくなった飛鳥。自分たちの形が作れないままリードされて終わると思われた時間に追いつくことのできた守山侍。たった一つのプレーが、この試合の行く末を大きく作用させます。
息を吹き返した守山侍は、後半始まって1分も経たずに貰ったCKを、DFの浦谷がヘッドで決めて守山侍が勝ち越します。本来なら退場してDFの枚数が減ったならそれに対応すべきところを、混乱したまま何の対応もしていなかったであろう飛鳥ベンチのミスもあるとはいえ、それでもこれだけ綺麗に決められると厳しいです。逆に守山侍はこの1点でさらに勢いを増し、53分にはエース三田尻のゴールも決まり勝負有り。飛鳥は後半ほぼ何も出来ずにそのまま終了。ワンプレーが勝敗を分けた試合となりました。
ということで、各チームについての寸評を。まずは第1試合から。
昨年、不覚にもDivision1で最下位となり降格したおこしやす京都AC。今年は絶対Division1へ復帰しないといけないシーズン。そのためか、近年の開幕戦の中でも一番良い仕上がりでした。まあ、清武のように関西D2でプレーするレベルではない選手もいますから、当然と言えばそうでしょう。でも、その中でも際立ってキレが良かったのは新加入の9番ステファン。前所属が香港のチームで、香港リーグが終わってからチームに合流したとのこと。そりゃあ、誰よりも仕上がりはいいはずです。サイドでキレッキレの動きを見せて、ただでさえレベルのやや劣るミドルレンジの選手がさすがにかわいそうに思えるくらいでした。
ただ、そんなD2では反則クラスのこのチーム。唯一の落とし穴は登録メンバーの少なさ。ベンチ入り可能な人数である17人に満たない、わずか16人しかいないのでシーズン中にケガ人出るとチームが組めなくなってしまいます。そこだけがウィークポイントではないでしょうか。
関西リーグ初挑戦となる開幕戦で、圧倒的な実力の差を見せつけられたACミドルレンジ。ここ数年、大阪府リーグや府県決勝の上位に食い込んでいたこともあり、どれくらい出来るかが楽しみでしたが相手が悪すぎましたね(笑)。それでも先制された直後や、2失点目の直前には決定的なチャンスも作れていました。実力的にはそんなにD2中位クラスのチームとの差はないかと思われます。ただ、昇格チーム共通の課題である、スピードとスタミナ、それと日程の問題が解消されれば大崩れはしないかもしれません。
また、キャプテンを務めた10番の安藤は、元関大クラブ2010で活躍した選手ですし、21番の田中もかつてバンディオンセ加古川にいたこともあり、彼らのような関西リーグ経験者が中心となってチームを牽引していけば、残留も十分可能かと思われます。とはいえ、そう簡単な道ではないでしょうが、残り13試合を精一杯戦ってもらいたいです。
続いてDivision1の守山侍2000と飛鳥FC。
守山侍2000は今年も上位陣にとっては苦労しそうチームですね。エースの三田尻はさておき、同点ゴールを決めた田中は昨年までレイジェンド滋賀にいた選手。また、三田尻とコンビを組んだ22番の大嶋はびわこ成蹊スポーツ大学から関東リーグのVONDS市原を経由してきた選手と、三田尻のコンビを組むには実力的に十分申し分ない選手が揃いました。現に同点ゴールは三田尻が蹴ると見せかけての田中のシュートでした。まだ、お互いの動きが把握できてないでしょうが、徐々にわかってくればさらに驚異になることでしょう。要だったベテラン石橋が抜けたDFもそこまでの不安要素は見られなかったです。今年は上位食いにとどまらず、状況次第では優勝争いにも大いに絡む可能性も秘めた存在になり得るかもしれません。
先制はしたものの前半のうちに数的不利になってしまった飛鳥FC。昨年は高瀬、志水のボランチにボールが入るとそこで流れが止まってしまっていましたが、今年は高瀬が抜けて志水もベンチスタートとあってか、ボールの回りは良かったです。特にサイドは和歌山から移籍の堀野と新加入の井口、小笹の3人でチャンスを量産していました。先制点もCKに飛び込んできたボランチの北田と、以前いた日高のように絶対的なFWはいないもののどこからでもゴールが奪えそうな雰囲気は感じました。それだけにこの試合に関しては、前半終了間際のCB大原の退場がもったいなかったです。ただ一つ気になるのはその数的不利になった後半開始から、誰か入れて修正を図るのかと思ったら何も策を打つようなそぶりもなく、そのままの悪い流れのままに勝ち越されてしまい、その後の試合展開に完全に手詰まってしまった点です。ベテラン監督らしからぬ采配ミスは、14試合という短期決戦では致命的になりかねません。ベンチワークにちょっと課題が残ったような気がしました。
以上、開幕戦の雑感でした。開幕から仕上がっているチーム、まだぎこちないチーム、このまま調子に乗れそうなチーム、そうでなさそうなチーム…。開幕戦に見せた姿は8種8様ですが、これから約半年間繰り広げられるリーグ戦。最後にどのような結末を迎えるのか、今から楽しみです。
最後にちょっと珍しい場面を…。日曜日のおこしやす京都ACvsACミドルレンジの試合の終盤。ファールでもなんでもないシーンで突然、主審が笛を吹いたので何事か?と思ったら、立ったまましきりに足を気にする様子。そしてすぐに横になって、周りの選手たちに足を伸ばしてもらう姿…。あ〜、足攣ったんですね…。ということで、足を攣った主審が4審、代わりに副審が主審を務めることで試合再開。たしかに4月にしてはちょっと暑かったのと、シーズンが始まったばかりということで、レフリーの方々もコンディション調整が難しかったのでしょうね。レフリーの方々も開幕戦お疲れさまでした…