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緊急事態宣言でも危機感を抑制するメッセージ??

#オリパラ見ない  で投稿を続けるのを断念し、自宅観戦が感染拡大防止につながるなら観戦推奨もやむなし。としたのが前回の投稿でした。

その後、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の拡大、延長が発表されましたが、菅首相の記者会見があまりにも・・・・なので分析してみました。宣言発表の記者会見にしては、あまりに危機感が薄いと感じたためです。

分析は首相官邸サイト 7/30新型コロナウイルス感染症に関する菅内閣総理大臣記者会見【菅総理冒頭発言】のテキストを文字カウントする方法で行いました。(句読点は時間を消費するためメッセージ性があると判断し、文字数としてカウントしています。)
 https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/statement/2021/0730kaiken.html

発言全体は3,306字で、多くの部分は方針の説明・国民へのお願いとなっています。この部分はニュートラルとしてカウントしていません。現状が危険な状況にあるという認識に触れた部分(ネガティブ)と、危機感を減らすように作用する部分(ポジティブ)についてカウントしたところ以下のような結果が出ました。

ポジティブ 667字 > ネガティブ 665字

できるだけ中立な立場で判定をしたつもりで、ネガティブのなかには文中の一部である「病院に大きな負荷を与える重症化(15)」「感染が大きく広がっている(若い世代)(12)」など、ポジティブのなかには「重症化リスクを7割減らす画期的な治療薬が今月19日に承認されました。(34)」などを含んでいます。

全体としてのメッセージ量にも問題がありますが、小さな点にも大きな問題が見られます。それは1秒あるかないかの -間- なのです。自粛疲れに言及した以下の部分です。

特に若い世代の方々からは、(ニュートラル)
コロナは怖い病気ではない、(ポジティブ 13)
こうした声も聞かれます。(ニュートラル)
感染対策よりも通常の生活や楽しみを優先させたいという気持ちもあると思います。(ポジティブ 38)

「コロナは怖い病気ではない」の後に読点があります。映像を見ると実際にここで一拍おかれています。この間によって、この文は一つのメッセージとして切り出されてしまっています。菅首相も拍を取る喋り方をされる方ですが、トップの政治家として、拍-間合いが持つメッセージを知らないはずはありません。さすがに意図的であるとは思いたくないですが・・

このあとに続く「感染対策よりも通常の生活や楽しみを優先させたいという気持ちもあると思います。」が共感を示しているように感じられ、さらには許されるように感じられるのは、このわずかな「間」とスピーチ全体に散りばめられたポジテイブ部分の量の多さでしょう。

参考 ここまでで触れなかったポジティブ部分(字数)

一方で、足元の感染者の ~ 接種の効果が顕著に現れております。320
オリンピックが始まっても ~ 減少傾向にあります。59
幸いなことに ~ めどがついた 183
治療薬についても、大きな進展があります。 20


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