87 The Ventures ☆ Diamond Head
ベンチャーズといえば、私の思い出はソノシート(曲げられるくらい薄いレコード盤)です。小学校低学年の時分には、我が家にはポータブルのレコードプレイヤーしかなくて、そこに兄が音楽雑誌か何かの付録としてベンチャーズのソノシートをもってきて聞いたのです。シャリシャリというどこか機械的な感じの音でしたが、ベンチャーズのグルーブ感を最低限伝えてくれるものだったと思います。やっぱり高揚しました。
1960年代、小学生低学年の私にとって、エレキギターは寺内たけしとベンチャーズです。それ以外知らなかったのです。(笑)すばらしいテクニックや奥深いサウンドなんか知る由もなくて、「テケテケテケテケ」というノリが格好いいなあと思っているだけでした。
そして「ダイヤモンド・ヘッド」「パイプライン」「10番街の殺人」「さすらいのギター」「ウォーク・ドント・ラン」「キャラバン」等々たくさんのヒット曲があります。米国ではベンチャーズはサーフ・サウンドという位置づけらしいですが、日本ではエレキギターのブームを巻き起こし、ポピュラー音楽のベースを作った大きな存在といってよいと思います。
ベンチャーズは歌謡曲とのコラボも多くて、山内賢さん、和泉雅子さんの「二人の銀座」、渚ゆう子さんの「京都の恋」「京都慕情」、欧陽菲菲さんの「雨の御堂筋」、奥村チヨさんの 「北国の青い空」など、日本的な音作りで一時代を築いて、昭和の私たちを楽しませてくれました。
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