8 U.S.A. For Africa ☆ We Are the World
1985年頃の話。めずらしく友人からの電話で「ヒゲリンに見せたいものがあるけん、来んや!」と言ってきました。なんやろうか、映画かな、エロいやつかいな、と期待して行ったら、「We Are the World」のメイキングビデオでした。自分が見て感動したので、誰かに見せて共有したかったのだと思います。
私も感動してしまいました。しかし残念ながら、私にも共有する相手がいませんでした。(笑)
そこで、児童養護施設の子どもたちに押し付けることにしました。ある日、高校生男女7~8名を食堂に集合させてビデオを鑑賞させ、誕生会(月1開催)の出し物としてやることを提案しました。
意外なことに、すんなりOKになりました。冒頭登場するライオネル・リッチーの馬面のように長い顔がヒゲリンに似ている、と爆笑になって、雰囲気が盛り上がったからだと思います。おかげで、私の呼び名は、しばらくヒゲリンから馬リンになりました。
誕生会では、曲をかけながら、半分エア・ボーカルでの披露でした。どうも自分たちで練習したらしく、それぞれ担当する歌手を決めて、交代々々でマイクに向かって、歌ってくれました。
特に日頃モソモソとしかしゃべらない、もの静かな長身の男の子(後自衛官)がシンディ・ローパーになりきって身体全身で、しかも野太い低い声で
「ウォウウォウウォウ、レッツ、リアライズ~
(Let us realize, oohh that a change can only come
When we stand together as one)
~イェイイェイイェイ、イェ~イ~」
と、がなり立てたのが、子どもたちにバカ受けしました。
全体として、歌った高校生たちが一番楽しそうで、聞いた子どもたちは、何かよくわからんけど面白かった、という結果でした。施設職員(誰も「We Are the World」には無関心)は、ほとんど反応なしで、「またヒゲリンが子どもたちに変なことをさせて、教育上よくない!」というシラケた空気が漂っていました。(笑)
私は、満足でした。
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