102 ANNIE ☆ Tomorrow

【MY FAVORITE SONGS 102(私は音楽でできている)】

 ミュージカル『アニー』は1976年に米国で始まって、77年のブロードウェイ、78年のウエスト・エンドとロングランを重ね、世界中で上映され続けています。日本でも78年に初演され、86年からは現在に至るまで毎年アニー役(ダブルキャスト)等をオーディションで選んで上映されています。オーディションには毎年たくさん(9000人を超える)の子どもたちが応募して、大人気のミュージカルです。

 いままで3度映画化されて、私は82年の最初の作品を見ました。その後、86年か87年にミュージカルも見ました。子どもも大人も若者も、みんなが見たらよいと思える作品ですね。以前のように全国で公演していないみたいですが、1度は見てほしいですね。

 昔から“孤児”は、子どもを描いた文学でも映画でも中核といってよいモチーフのテーマです。「アニー」もそのオーソドックスなテーマを扱っているのですが、「Tomorrow」をはじめとする歌のすばらしさが、他の作品とは違って、ずっと愛されて親しまれ続けている理由だと思います。

 描かれているのは1930年代の孤児院なのですが、私が映画を見た当時、ちょうど児童養護施設で働きだした頃で、「そうか、半世紀前と児童養護施設はあんまり変わっていないんだな」と思いました。いや本質的には、現在も同じような環境で過ごしている子どもたちがたくさんいると思います。いまの子どもたちは、特にこのコロナで閉塞感が加速している社会の中で、「Tomorrow」と思えない日々を送っているかもしれません。

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ヒゲリン
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