元作詞家の「若き日の憧れ」Gentleman No.4
NIAGARA TRIANGLE Vol.2 より(大滝詠一/佐野元春/杉真理)
何度語っても語り尽くせぬ程、80年代とは私にとって青春のキーワードであります。今回はその初頭に出会った憧れのお三方を取り挙げます。個々人物像その他についてはまた後日機会があれば詳しく触れようと思います。
1981年リリースの大滝詠一氏によるアルバム「A LONG VACATION」に衝撃を受け、それも束の間その年の内にNIAGARA TRIANGLE(大滝詠一/佐野元春/杉真理)によるシングル楽曲「♬ A面で恋をして」が発売されました。熱が止まない所更に別の風邪を引いて症状悪化の様な、とても慌ただしくもときめく時間でありました。しかも佐野元春氏に至っては上記二つのリリース時期の丁度中間期にあのシングル「♬ SOMEDAY」を発表しており、ファンであるリスナーにとっては全く休む間が無いといった状況です。
このメンバーによるコラボレーション自体がまさに事件であり、デビュー間もなくも上昇気流にあった若手二人を大滝詠一氏がプロデュースの元、これが翌年のアルバム「NIAGARA TRIANGLE Vol.2」のリリースへと繋がって行きます。お一人だけレーベルの違った佐野氏が加わることは本来お仕事的に難しい筈なのですが、どうやらそこには知的な大滝マジックが働いたようであります。
ここにもう一人当時のヤマハポピュラーソングコンテスト出身で佐野氏の兄貴分でもある杉真理氏。1980年にCBS・SONYに移籍後、大滝氏からの呼び掛けで自身感激の参加を果たします。
諸々複雑な経緯で持ち上がったこのナイアガラ・プロジェクト。お三方の出会いにも面白いエピソードがありますが、あまりにも長くなります故ここでは割愛します。因みにVol.2に先行するVol.1もしっかりと存在し、その時のメンバーは大滝詠一氏、山下達郎氏、伊藤銀次氏でありました。
恐らく彼等の存在/作品無くして、私が音楽業界に進むことはなかったかと思います。そもそもそれ自体いい加減な動機でありましたが、彼等の様な夢の人物たちが存在する世界を夢見たことは確かであります。ましてや一番多感な時期に心打たれた音楽とアーティスト。夢中で何度も何度も録音したカセットテープを聴いた日々でした。しかしながら40年以上の時を過ぎても色褪せない新鮮な音楽とは・・・偉大なアーティストやその作品との出会いに感謝の気持ちで一杯です。
このMVの中には正しくそのまま私の青春が詰まっています。
ご覧頂き有難う御座います🙇♂️