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元作詞家の「古き良き昭和」最終回
♬ 乙女座 宮
山口百恵
当企画の最終回に於いては、やはりこの方を取り挙げない訳には参りません。昭和が生んだ伝説のスター、山口百恵さんであります。
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時代を更に遡れば、美空ひばりさんを始めとする数多くの昭和スターが存在しますが、私が自身を以て体験した大スター像と言えば間違いなくこの百恵さんその人でありましょう。大凡七年間という短い期間に築き上がったこの伝説は、今更私如きが言及するに及ばない程の輝かしい史実なのであります。まるで影から生れた様な一人の少女はスポットライトを浴びて女になり、人々を魅了するや否や静かにステージを去って行きました。
彼女の多数ヒット曲の中には必ずや皆様のお気に入りがある筈ですが、ここで私が独断で挙げます楽曲は「♬ 乙女座 宮」です。
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“青い性路線” と言われた性を連想させる大胆且つ際どい表現の作品を通して女になった彼女。「♬ 馬鹿にしないでよ」のイメージとは裏腹のメルヘンチックな作品路線(他に “夢先案内人” 等)が私は特に好きです。
昭和五十三年に発表された当楽曲。作詞/作曲は勿論、阿木燿子氏/宇崎竜童氏ご夫妻であります。曲頭から後追いで入るコーラスに昭和を感じ、ギター・フレーズや特にサビのベース・ラインには宇崎氏のお顔が浮かびます 笑。
ウェディング・ドレスを着て(白い)
バラの花をかかえ(まるで)
少女漫画の恋人同志ね
二人の目に星が光る
そして一曲聴き終わった所で浮かぶのが百恵さんのプロデューサーであり、後に私を作家として拾って下さった亡き酒井政利氏のお顔です。
「素敵な童話の様でいい曲ですね。ねぇ、斎藤君もそう思うでしょ? ちょっと斎藤君…聞いてるの? まぁいいや、一服しましょうか」
そんな感じでいらっしゃいました。
ご覧頂き有難う御座います🙇♂️