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オークション 悲喜こもごも

先日ヤフオクで落としたアンティークのロイヤルコペンハーゲン。
最近はオークションなんてレコードのジャンル以外見ないし、もちろん出さないし、だから
ぜんぜん触ってなかったんだけどちょっとほしい物があって。
あ、こういうモノはオークションで探した方が安いかも、的な下世話な感じで久しぶりにヤフオクを覗きまして。
最初の目的は全然達せず・・・「新品買っても大して変わらない」というのが現実だと理解したわけです。

ついでにちょこまかとあちこち覗いて。だいぶ前にチェックだけしていたもののリストにまだ残っている品々があり。「なんだまだ売れてないんだ・・」と妙に親近感を持ったオールドノリタケのカップなんか見始めたらなんかおもしろい。元々それほどブランドには興味ない、とはいえ一応食い物商売だからね、知らない訳でもなく。情報のアップデートはしてもいいか、なんて言い訳しつつノリタケから有名どころをざっと流して。
ドイツにいたから、というのもあるがマイセンは好きだけどでも高すぎ。新しい物はちょっとイマイチなんだなぁ。でいいな、と感じるのはやはりお値段もいいね!って(笑)
ドイツはほかにもいい窯がありますけどどこもまあ・・・・・お値段がね。
あちらにいたころ蚤の市で買うのはセットが壊れてしまってバラになっている奴。一脚しかないと当時は価格がものすごく安くなる時代。こちらはいろいろな柄があったほうが楽しい、って思っていたので一つだけでOKなのでよくそういうのを探して買い集めていた。当時でもアンティークの焼き物はある程度専門知識が必要だから扱う店は限られていて、僕もいつも買うお店が自然と決まっていたから、顔なじみになると「こんなの好きじゃないかい?」なんて言われてバラだからとっておいたよ、なんてね、カモにされていたのかもしれないけど当時のお金で1000円とか1500円とかだからまあ僕のお小遣いで買える範囲(笑)

そんなことも思い出しながら見ていて見つけたのがこのロイヤルコペンハーゲンのデミタス。二客しかないしちょっと微妙なチップもある。でも最初の値付けが1000円だった。なんか気に入ったので入札してほっておいた。説明を読む限り出品した方はこの品の素性がわかっていないようだった。
「どうかなぁ・・このまま誰も気が付かないでいくかなぁ・・・・」

二日後、締め切り時間まであと30分、ぼくが最初に突っ込んだ金額が少し大きめだったせいか何人か入札してきてはいたがいまだ僕が最高入札を維持していてあと少し。
「お、このまま行ければうれし~」と思ったけど残念ながら・・・・・
最終的にチョット張り込んでしまった(笑)

オークションは自動延長、という機能がある。これは終了時間ギリギリに高額を突っ込んで逃げる、事をさせないための機能。10秒前でも入札があれば自動的にもう10分終了が伸びる。、この機能は出品者が選べるからたまにこれがないオークションもあるから(笑)自動延長がないならそれはそれだけどね、今回は延長あり。つまりギリギリに入札するのは何の意味もない、という事。なんだけどさ・・・・今回相対した人がまあせこいんだよ。
ちょこちょこ少額ずつしかレイズしない。僕は一万入れてあるわけね、最初から。なのに3000入札だめで4000入札だめで6000入札・・・みたいに刻むわけ。自分の最高入札金額って例えば10000入れたとしても相手が 7000円だったらその上で止まるからこの場合は7500円で止まる。だから最初から自分の上限突っ込んでも怖くないのさ。それもこの人は分かってないからこんな風に刻むんだろうなぁ。でそうすると無駄に時間が伸びるのよ。であろうことか5分前にやっと1万を超えたわけ。僕はすぐにもう一万入れて上限を2万にした。でまたさっきと同じように刻むわけ(笑)

人間の心理は不思議だよね。入札履歴を見ればどういう風にお金を入れているかもわかる。僕は最初入れて、二度目を入れて、と二回しか入れてない。あえて言えば「お金持ってるよ」ってはったりかましてるわけね(笑)
もし相手が入札履歴とか見る人だったら多分早々にあきらめたと思うんだよね。でも見てないんだと思うんだなぁ。だから刻みながらでまた最高額になった。僕はもうちょっと意地にもなっていてもう一万入れた。相手はその辺で心が折れた、のだろう。あるいは出品者の知り合いだったのかも(笑)

予定額よりは大分オーバーしたけど珍しく「欲しかった」のでもちろん後悔は無し。久しぶりにちょっと高い買い物をしたなぁ、って考えてみたけどこんな金額使うのって飛行機のチケット買う時くらい??(笑)
明日からはモヤシ炒めライスで頑張ろう(笑)

このロイヤルコペンハーゲンのバックプリントは1935以降は製造年がわかるようになっているんだけどこの写真ではその印が付いていないから分からない。わかるのはこのバックプリントは1899から1925年までの間に使われた物、であろうという事。
この年代の品はヤフオクではまず出ない。少なくとも1000円スタートとかはあり得ない。あるとしたら最初っから5桁が並ぶ世界。もちろん完品だけどね。青い三本線は波を表していてこの真ん中に縦に引っかき傷。これはB品の印。素人には分からないけどこいつはB品だったらしい。もう一客はA品なのね。

出品者の方の説明ではロンドンの親戚の方が蚤の市で手にいれた物をもらった、とのこと。まあ日本ではちょっと出にくいものかもしれません。デミタスカップって日本じゃいまはもう使わないからね。小さいしかわいいのでコレクターはいると思うけどさ。
かつてはコーヒー自体がとても貴重だったしフィルターで越して飲まなかったから大きなカップでなんて飲めたものじゃなかった(笑)ドロドロだもの、小さなカップで少しで十分だったのだろうと想像していますwww
このデミタス柄がね、かわいい花の絵、今のロイコペにはないタイプで多分ヤグルマギクなんだけど妙に惹かれてしまって。
出自がね、説明通りなのだとしたら1世紀も前にデンマークで生まれて二度の戦争を潜り抜けてロンドンから日本に来た、という事だから。
それだけでもうちょっとしたドラマだよなぁ・・・って。

僕が古い物が好きなのってでも500年前とかの物は興味ないんですよ。
この100年以内の物。で戦後はせいぜい1960年代まで。
の物になんか惹かれるんですよね。

今回困ったことにヤフオク見てたら意外と古い時代でも安いの。人気がない物は安いんだよねぇ。例えばシュガーポット。ミルクを入れるクリーマー、ちゃんとペアで揃うとそこそこなんだけどバラバラだと値段もバラバラ。最近シュガーポットならコレクションしてもいいかも、とかヤバい事を考えているわけですよ・・・・陶磁器メーカーがほぼ必ず作っているし値段がこなれていて昭和初期でも1000円くらいで落とせちゃう。
あとはねオードブル用に作られたであろうオーバル皿。楕円の大皿ね。これも大体のメーカーが似たようなサイズを作つていて。でもこの皿位日本の住環境とか生活習慣に合わない皿もない、という事なんだろうね。
もうこの手の皿は投げ売り。1円からで1円で落札、みたいな感じ。
まあ使わない人には無用の長物食器棚のゴミ、ですもんね。
うちはこの皿でワンプレートの食事を盛るのでちょうどいいんです。
ご飯もおかずもサラダも何もかも全部これ一皿。超楽。洗い物は皿一枚とスープカップに箸、かシルバー。以上って超楽です。
元々この手の楕円皿うちには何枚かあったのですけどあまりの安さに
ここしばらく調子に乗って落としまくりました。だって・・・送料のほうが高い値段なんだもの・・・ノリタケは新しくても僕より年上。古い物だと父母と同年代の1世紀物(笑) イギリスの有名どころも何枚か。
需要と供給の原則はこういうところにも出るわけで。誰も要らない、だから値が下がる。そこを買う。これは基本ですね(笑)

今のうちに二三十枚あつめてそのうちワンプレートの大人様ランチ専門店でもやろうかしら、なんて大真面目に考えているひげでした。

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