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キレる中二
私には子供が3人いる。
一番上の長女は、
部活と前髪命の普通の中学校二年生。
成績は、、悪くない。
ただし、やればできるに胡坐をかいている。
下に小五と小一の男二人を従えて、
我が家の頂点に君臨している。
私は一人っ子なので、きょうだいを知らないが、
仲は良いもんだと思っていたら、
ハラハラするほど悪い。(ように見える)
お互いぶっきらぼうで、話もしない。
それでいいのか、
もっと仲良くしろと思ってしまうが、
きょうだいなんてそんなもんらしい。
先日家族での夕食中、
長男が学校でイヤな目にあっている話になった。
いわゆる問題児というやつらに絡まれて
困っているとのこと。
両親である父と母は、
その問題児たちの問題点を洗い出し、
彼らがどうあるべきか、
ふるふると震えながら話していた。
その時、長女が、
「そんな奴、ほっときゃいいんだよ。
近づくな。視界に入れるな。」
と大きな声で言ったのだ。
(キレている)
その場にいる全員がそう思ったはずだ。
私は、普段話もしないきょうだいの「ため」に
キレている長女にびっくりするとともに、
自分の怒りも忘れ、
誇らしくも羨ましい気持ちになっていた。
興味なんてないと思っていたのに、
これがきょうだいってやつなのか。
きょうだいっていいな。
完全に場違いな感情になった。
長女の怒りは、きょうだいだけでなく、
時には友人のためにも発動する。
あの子がこんな目にあった。悔しくて泣いていた。
あいつはなんなんだ。信じられない。
まるで自分のことのようにキレるのだ。
色々なことに興味を持ち、そして興味を持たない。
家ではほとんど能面のよう、
何か買ってほしいときだけ甘えてくる、
普通の中学校二年生だけど、
誰かのために怒ることかできる。
もちろん誰かのために笑える。泣ける。
キレる中二
そんな姿にしみじみと成長を実感する、
ただの親バカのお話。