お年寄りにモノを売りたい 勝手に悩み相談 その51
節分ということで、妻が恵方巻と福豆を買って帰ってきてくれた。今どきはスーパーの恵方巻でも十分うまいし、腹は膨れる。
行事ごとに疎い私には、こういった心配りをしてくれるのはありがたい限りだ。
という訳で、鬼の恰好をして娘を驚かせようとしてみた。昨年は、豆についてた鬼の面を被るだけでギュン泣き、豆まきする余裕などなく大パニックだった。
今年は趣向を変えて、ハロウィンのときの髑髏の面にZOZOスーツを着てみた。テーマは下級悪魔だ。しかし、求めていた恐怖にゆがんだ顔を見ることはできず、娘はフフフッと笑うだけだった。
まぁいっか。
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・悩み その51
なんか悪いこと考えてない?
お年寄り向けの商売ときくと、悪いイメージが先行してしまいますよね。ただ私、昔これについて考えたことがあったんですよね。
残念ながらモノを売るってところとはズレますが、いままでにない新しいシニア向けのビジネスを提唱します。
それはズバリ
レンタル孫。
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レンタル彼女・彼氏なんてビジネスはありますが、これらは人の心の隙間を埋めるモノですよね。対象は年頃の人たちがメインであって、シニア層向けではありません。
そこでレンタル孫ですよ。
リアルの孫って、子どもなので祖父母に会いたがらないとか、会いに来てくれる頻度が少ないとか、あるいは孫がいないとか色々な不満があると思うんですよ。
そこで理想の孫をいつでも呼べる、しかもビジネスなので「おじいちゃん宅遊びに来ないかい?」という問いに「うん!いくぅ!」と快活な返事しかきません。
孫が男の子だったら、女の子だったら…大丈夫です!
孫が食事を食べてくれない…大丈夫です!!
孫におもちゃを買ってあげたのに喜んでくれない…大丈夫です!!!
我らがレンタル孫、改め 新サービス「孫の手も借りたい」ではあらゆる顧客ニーズに応える少年少女が在籍しております。一緒に室内で遊ぶもよし、公園にいくもよし、ただただ話し相手としてレンタルしていただくことも可能です。
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シニア層のコミュニティって狭いんですよね。
そんな狭いコミュニティ内で、もしこのレンタル孫が流行したらどうなると思いますか?
それは推し孫の誕生です。
いかに私の推しは素晴らしいかという会話が生まれ、年金は将来のある若い世代に推し活として流れていく。素晴らしい社会貢献ではありませんか。
さらにもし、コミュニティ内で推し孫が被っちゃった場合はどうなると思いますか?
競争化です。
いかに推し孫の時間を金で長く拘束するか、あるいはより推しに物品を貢いでいるか、つまりは推しに好かれている本当のおじいちゃんおばあちゃんは私だ!という競争です。
これによりさらに我らが「孫の手も借りたい」は躍進することでしょう。
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Q . それ労働基準法、違反してません?
え、いや
あのー
ちょっと何言ってるかわかんないすね。