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[タロット劇場#14]ソード(2)小アルカナ物語

東水みのり
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タロットのストーリー仕立てシリーズ II 、ソード2。

★これはタロ子が日常のなか、幸せ見つける、小アルカナ物語。
タロット劇場、はじまりはじまり。★


前回は「新商品開発へ向け、決意したタロ子」でした。
今回は、ソード2番目のカードです。

現在、会社内にて、アイデア出しのタロ子さん。
どうやら、2つの案が練られているようです。

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

A案:昔ながらの卵プリン
B案:クリーム仕立てのとろ~りプリン

↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑


進捗状況を確認してみましょう。

タロ子:「A案か、B案か……?」


……あら?
社内は平和で静かですが、
タロ子さんのアイデア企画は進行していないようですね。
行き詰まりなのでしょうか?

……いいえ。
平常のようですし、
仕事量なども均衡が保てているようですが……。


しかし、
場当たり的な作業ばかりで、
アイデア出しは保留中。

全体的にバランスは取れて平穏なはずなのに、
膠着状態。
決め手がないようです。

いったいなぜでしょう?


あら……?
タロ子さんったら、胸の前で腕を交差するポーズをして

まるで、子どもの頃にした
「鬼ごっこの “待った“ のバリアポーズ」
みたいですね。


いったいなにを待ってほしいのでしょうか?


タロ子:
「上司とクライアント。あっちを立てれば、こっちが立たず……波風を立てずに進めるためには…」


あらまぁ。
タロ子さん、ソード2の人物のように、

口は一文字を結び、黙して語らず、
ましてや目隠しまでして、
あえて情報と思考を遮断しています。

まさに「空気を読んでいる」状態です。

カードをご覧ください。

そのカードの人物は、
目隠しを “された“ のか、
“した“ のか……。

どっちでしょう?
あなたがタロ子さんなら、どうですか?


カードの人物は、
2本の重たそうな剣を落とさぬようなポーズです。

タロ子さんも、
Aの札とBの札を、胸の前でクロスです。


ほら……。
A案は、上司と会社とか、社内の諸々。
一方、
B案は、取引先などの社外の諸々……。


どちらか一方を選択すれば、
つまり、一本の剣を振りかざせば、
どちらかを“切る“ということです。

選ぶ、ということは、どちらかを断ち切る、ということです。



どうします?
AかBか、
もし、その間で板挟みになっているんだとするのなら。


『あえて選ばない』
という選択肢も、ときに必要なのかもしれません。

どちらも捨てない、だから
どちらも選ばない、
という手段で保つ。


まさに、鬼ごっこでいう、
勝ちも負けも決まらない、「待った」のポーズです。


ーー『見ない・聞かない・触れさせない』ーー

バランスを保ち、周囲の空気と、自分の作戦だけに集中する。




今一度カードに目を向けると、カードに描かれた
“月や海“が象徴するその“心“は波立ってはおらず、
「平静」をあらわしているのです。


重そうな2本の剣は
まだ、どちらも振り下ろしません。
あえてこのままです。


まるで、胸の内を隠すようにクロスして……。


そう。
カード人物の衣服の色のように、
白でも、黒でもない、

グレーの選択であるように。


* * *

そんなわけで、
ソード2のキーワードは、
「均衡を保ち・冷静に集中」でした。


ーーとはいえ、タロ子さん、大丈夫かしら?
いよいよ3週間後は、試食会ですよ!?
アイデア考案もいいけど、そろそろ決めなくっちゃ!?


次回、
ソード3「スプーンが3本、プリンにぷるんと刺さったら……」
です!お楽しみに。


* * * * * * 


『星のエンタメ☆』〜タロット劇場〜

あなたの星が実りますように。
東水みのり
(※この記事の内容は、stand.fmにも投稿します)
(「音楽:BGMer」http://bgmer.net

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