自分を動かし、人生を変える「質問力」タロットコラム〜隠者〜
「もし今日が人生最後の日だとしたら、今やろうとしていることは、本当に自分がやりたいことだろうか?」
この言葉は、アップル創業者スティーブ・ジョブズ氏の言葉です。
さてこの質問は、今日のあなたにとって、何個目の質問だったでしょうか?というのも人は1日に数千、数万回の質問を常にしているそうなんです。(諸説あり)
つまり、人間は質問し続ける生き物なんだとか。
たとえば
「お昼ご飯は何を食べよう?」とか
「何時の電車に乗ろうか?」だとか
「どうして上司は怒っているのかしら?」
など色々と。
言葉に発する質問もあれば、心の中だけでつぶやいている質問もあったりなど。
意識する、しないに関わらず、普段の生活でたくさんの問いかけをしているようです。
では一方で、こんな問いかけは?
「転職する?しない」とか「Aくんと結婚して幸せになれる?」だとか「彼と別れてもいい?」
こんな質問は、人生を変えるほどの大きなクエスチョンです。
こんなふうに質問は、決断と行動につながり、ゆくゆくは未来を変える。
だから「質問」とは、問題解決とともに「未来を切り開く力」なのです。
実は、こういった「質問力」はタロット占いにおける、No.9「隠者」のカードで示されます。
今日はそんな、「自分を動かし、人生をも変える質問力」について、タロット占いの観点から考えてみます。
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【決断できない問題について】
とはいっても。
こんなこと、ありませんか?
問いかけはする。でも、【決断できない】というAさんの場合。
「転職する?しない?」「でも今より給料は下がらない?」「辞表を出した時の上司の反応はどう?」
あらゆる問題について考える……。
でも、決められない……。
そんな、【決断できないAさん】のようなこと、ありませんか?
一方で、こんなことは、どうでしょう?
問いかけはする。でも、【決めて終わり】というBさんの場合。
「彼と結婚しようと思うだよね」と言うBさんは「よくわかんないけど。みんな良いって言うし」と決めて終わり。
その後の不都合・不具合が発生したときに、修正力が足りずに困るようです。
だから、決断を迷っているうちに致命的なほど時間が過ぎ去ったり。決めた後、つまずくたびに同じ失敗を繰り返したり。
そんな【決めて終わりのBさん】のようなこと、ありませんか?
このように
AさんもBさんも、質問はしても、なぜ決められないのでしょうか?
それは、
「失敗したくない気持ち」や、「一回限りで責任を負わなくてはならない恐怖」があるから。
それでは安心できないからなど、色々理由があると思います。とほほ……ですよね。
もちろん「いい意思決定をしたい」とは誰しもが願うこと。
それが、正解なのだとしたら、
でも、どんな決断も「自分にとって100%正しい選択」ということはありません。
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【正解の決断をみつけるとは?】
それでもなお「失敗したくない!」そんなとき。
正解を見つけるために、人は情報を集めるんだそうですが……。
はたして、その情報がどういう決断に導くのでしょうか?
そもそも、情報とは、大きくわけてふたつ。
まずひとつめが「外の情報」です。
それはたとえば、
「転職してもゼッタイ苦労しない確実な保証」
とか
「彼と結婚しても必ずや精神的・経済的に満足できる相手の条件」
そういった「外の情報」は、あったらもちろん安心できそうですね。
AさんもBさんも口をそろえて、
「十分な情報がそろってから決めようと思うんだ」と言いました。
しかし、ではその“十分“とはどれのことでしょう?
確実な情報はいつ得られそうですか?
ではそれがなければ、Aさんはいつまでたっても決められないのでしょうか?
安心材料となる保証さえあればBさんは、予測しない不具合があったときに対応できるのですか?
*
ここでもう一度、問いかけます。
「もし今日が人生最後の日だとしたら、今やろうとしていることは、本当に自分がやりたいことだろうか?」
もし「失敗しない選択肢」のために、外ばかりに答えを求めているのでは、いつまでたっても見つからないのかもしれません。
なぜなら、どんな決断も「自分にとって100%正しい選択」はないからです。
AさんもBさんも、情報を集めていたものの、外“だけ“では足りないようでした。
では、いったい何が必要なのか?
それは外ではなく。
ふたつあるもう一方の情報である、「内側の情報」です。
つまり、「自分の心の声」。
自然に表れる感情の声ということです。
「自分は本当はどうしたいのか?」を知る。言い換えれば「本音や本心」の部分です。
それが内側の情報。
「いやいや、そんなのわかりきってる!その答えはどうしたら知れるのか?」と思わず追加質問したくなる、という方もいらっしゃるかもしれません。
そうですよね。そんなカンタンではないですよね。
そこで、
「情報を引き出す」ために必要なこと。
それがまさに「質問力」なのです。
そして、それを司っているタロットが、No.9「隠者」のカードです。
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【あなたが答えを知っている、タロット「隠者」カード】
さて、この隠者カードの絵柄に着目します。
グレーのロープに身を包んだ老人がうつむき加減で立ち止まっています。何やら考えているようです。
また、その老人が持つランプは光っています。どうやらひらめいているのでしょう。
カードの代表的な意味は、「思慮深い・内省・自己理解」です。
つまり、“自分で考える”という意味のカードです。
おや。隠者カードの老人は、あなたにこう問いています。
「その答えはどこにあるか?」と。
つづけてこうも言いました。
「答えはあなたの中にある」と。
むしろ、あなたの中に“しか“ありません。
なぜなら、このカードに描かれた老人はただ静かにひとり、立ちどまっているのです。
転職先の年棒を調べたり、結婚相手の欠点を探ろうとはしていません。
ただただじっくと、自分の心の声に耳を傾けています。
このカードが出す答えとは、恋のマニュアルにも、セミナー講演の先生の話にも、有難い説法でさえ決して得られないのです。
ましてや、就職先の会社情報にも、彼の状況や心境を探っても、どうやら見つかりっこないようです。
一方で「外の情報」が優先になるカードは、他のタロットカードに存在します。
しかしこの隠者カードが示す答えとは、ただひとつ「あなたの中にある答え」です。
インターネット検索では決して表示されない、市場調査でも語りきれない、外の情報にはない、『内側の答え』なのです。
そして、その答えとは、作り出すものではなく、もうすでにあなたの中にあるものを探究しているだけです。
なぜなら老人の絵柄に示されるように、長い年月による成熟した知恵と経験は、すでにそのテーマにおいて、もう今のあなたには一定の到達がなされているから。
つまり、「あなたの心の声は、今のあなただから知れる」ということです。
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では、どうしたらその「答え」に辿り着けるのか?
その声を聞きたくても、まるで暗闇の部屋で探し物をするかのように途方に暮れそうです。
ーーでも大丈夫。
カードの老人が持つランプは、ひらめきの象徴。そしてそのランプは光っています。
ーー大丈夫、みつかります。
あなたが心に耳を澄ませるとき、暗闇の部屋に灯りが灯るように。
そのとき聞こえた声とは、いったいどんな言葉でしょうか?
それがまだわからなくても。
問い続けさえすれば、きっと知ることができるでしょう。
だってそれは、あなただからこそ知れる、心の声だから。
その先にみつけた答えとは、それはーーあなたにはどんな声が聞こえましたか?
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【まとめ】
さて、
人は1日に数千回、数万回の質問をしているそうです。
いったい今日は、どんなこと問いかけをしましたか?
ちなみに私は今日、「朝はパンか?ご飯か?」というのと、「服の色はグレーにする?」という質問をしました。
あぁ、あともうひとつ、これも聞きました。
「もし今日が人生最後の日だとしたら、今やろうとしていることは、本当に自分がやりたいことだろうか?」
という問いかけです。
今の私じゃ到底まだスティーブ・ジョブズ氏にいいお返事ができそうにありません。
だってAさんやBさんのように、決断に迷ったりするから。とほほ……です。
なぜってパンにしようとか、グレーの服を選ぶかのように、人生は選べないから。
だからこそ。
「自分を動かし、人生をも変える」なんてそんなこと、カンタンじゃないからこそ。
私は今日も自分に“質問“をつづけていこうと思う。
隠者のカードのように、心の声に耳を澄ませるように。
いつかそれが問題解決とともに「未来を切り開く力」になればいいなと、そう考えながら。
今日はそんな、
「答えはあなたのなかにある、No.9隠者」タロットのお話でした。
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『星のエンタメ☆』
あなたの星が実りますように。
東水みのり
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