緑内障の目薬とまつげ
GWということもあり、研究とは関係のないお話も書いておきたいと思います。
とはいえ、これは皆さんにぜひお伝えしたいとかねがね思っていたことでした。
X(旧Twitter)で、緑内障の目薬をまつげ美容液として使わないで…という注意をよく目にするのですが、それでも目薬を美容目的で使う方が後を絶たないと聞きます。
ここで言及されている目薬を実際に使って緑内障の進行を食い止めようとしている私の経験から申し上げますと、使用すればまつげが著しく伸びることに間違いありません。
しかし、それで人はなぜまつげを伸ばしたくなるのか…というと、「美しくなりたいから」ではないでしょうか。
しかし、私のごく個人的な経験から申し上げるなら、
「緑内障治療薬を使えばまつげは確かに伸びる、しかしそれは美しさには繋がらない(むしろ逆)」と言うことに尽きます。
私が緑内障の治療をはじめて、すでに8年ぐらいになります。
目薬は症状と副作用に応じて変わってきましたが、現時点では3種類の目薬を朝と夜に使用しています。
ご存じの方が見れば、(残念ながら)かなり症状が進んでしまっていることがお分かりになるようなラインアップではないでしょうか。
私の場合、とくに左目の症状の進行が早いようです。
この3種類の目薬のどれがまつげを伸ばしているのか分かりませんが、相互作用もあると思われ、実際に私のまつげは相当の長さになっています。
洗顔後に抜けたまつげを見て、ついギョッとして長さを測ってしまったりするのですが(暇人)、大体1センチから1.2センチぐらいのものが多いようです。
以下のサイトによれば日本人の平均が6.8ミリとのことですので(本当にそうなのかどうかは存じませんが)、それと比較すれば長めであることには間違いないようです。
しかし、私にとってはこの目薬を使う美容上のデメリットは、多少まつげが伸びるというメリットを大きく上回りました。
いくつか理由を挙げます。
① 常に目が充血する
緑内障の目薬は目の毛細血管を拡張する作用があるので、副作用として充血が起きやすいのです。目が充血していると、テレビに出たときに「目が真っ赤だな」とSNSに書きこまれるだけでなく、結膜炎などの目の伝染病を疑われることも。
なお、目の充血を抑える薬として「バイシン」などがあります。
私はあまりに目の充血が酷い際、担当のお医者さんに「どうしても充血が気になるときは、バイシンなどを使ってはダメでしょうか」とお伺いしたことがあるのですが、「充血をとる目薬は血管収縮剤だから、緑内障の薬の効果とは真逆ですよね・・・」というお返事で、処方してもらえませんでした。
もう二度と充血のない目には戻れないのかな、と思うと寂しくなりますが、仕方ないですね。
② 目の周りの皮膚がどす黒く変色する
目薬を差したらすぐにティッシュで押さえ、出来るだけ目の周りに薬液が付かないようにしていますが、それでも8年間も目薬を使用していると、目の周りの皮膚が色素沈着してどす黒く変色してしまいます。下まぶただけではなく、上まぶたもです。
とくに、私は生まれつき目の下にクマがあり、そのクマとの相乗作用で、目の周りが真っ黒という印象になってしまいます。
持っていた濃いめの色のアイシャドウを使うと目の周りの黒さが際立つため、ほとんど処分しました・・・
③ まつげの生え方がランダムすぎる
緑内障の目薬の副作用で生えてくるまつげは、綺麗に生えそろうことはありません。
「無秩序に生え散らかす」という言葉が当てはまります。
たとえば、このイラストのような↓まつ毛の生え方だったら理想だと思うのですが、
・・・実際には、私のまつげの生え方はこんな↓イメージです。
上下左右、全く秩序なく生えてきます。とりわけ、下まぶたに広範に生えてきてしまうのが、なんとも汚らしくて参っています。
④ マスカラ選びに苦労する
そんな感じなので、ボサボサの長いまつげに通常のマスカラを塗ると、とたんにケバいババアの出来上がりです。なんならビューラーをかけるだけでケバさ満点になってしまいます。
どうしても使わなければならないときは、ボリュームタイプは論外ですしロングタイプもかえって事態を悪化させるので、ぼってり付かない、長さが出すぎないタイプのものを求めて今も放浪の旅を続けています。
とはいえ最近、グレーやカーキ、ライトブラウンなどのカラーマスカラを使うと、多少ボリュームと派手さが抑えられることを発見し、試行錯誤しながら使っています。
そんな感じです。緑内障の目薬で多少まつげが伸びても、いいことは全くありませんでした。
私は症状の進展を少しでも遅らせるため、目薬を使い続けるしかないんですが、皆さんはどうか市販のまつげ美容液などを使って、まつげを美しく伸ばしていただければと思います。