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100均のボードゲームに見る、面白さの相乗効果(今風に言えばシナジー?)について。

はい、ひとつ間を置きましたが続きました。100均のボードゲームシリーズ記事ですが、今回はこれを取り上げようと思います。ダイソーから出ている「イチジュウサンサイ!」というゲームです。

イチジュウサンサイ! パッケージ

神経衰弱+セットコレクション+命名=?

さてこのボードゲーム、シンプルにルールを説明するとこうなる。

  1. まずは神経衰弱をし、組み合わさったごはんやおかず等のカードを集めてゆく。

  2. その中から主食カードや副食カードを選りすぐり「○○定食」等、名前を付け、値段も決める。

  3. 一番良い定食を作れたと認められた人が勝利。

これだけである。セットコレクションというのはボードゲームのメカニズムの一つで、カードなどを獲得し、それの組み合わせで得点などに繋がるものをいう。実はこのゲーム、これだけを精査すると、

  • 神経衰弱、セットコレクション、命名、の各パートがほぼ独立している。

  • それにより、相互に面白さに作用している面が非常に薄い。

  • 勝利条件に絶対的な指標となるポイント等がなく、曖昧である。

この3点が挙げられてしまう。3つ目に関しては、パーティーゲームと割り切ってしまえば許容できる物なのかも知れないが、このゲームの場合、
「神経衰弱が終わりました。次セットコレクションです。」
「セットコレクション終わりました。次は命名です。」
という風に、神経衰弱は神経衰弱のみの面白さ、セットコレクションはセットコレクションのみの面白さ・・・という風に、面白さが単純なのである。

システムの組み合わせは積み重ねになっていないと、面白さは相乗しない。

これは色々とボードゲームをやっていくうちに、ボードゲームを精査していくうちに自身の分析から得た一つの結論であるので、それは間違いだと思われるかもしれないが、しばらくこの考察に付き合っていただきたい。

神経衰弱×セットコレクション×α=「ナナ」

神経衰弱、セットコレクションを主軸としたボードゲームだと、代表的なゲームに挙げられる物に「ナナ」がある。

このゲームは、手札と場札から3枚、同じ数字を神経衰弱するのだが、相手の手札に対して、「持っている一番大きな数」か「持っている一番小さな数」を公開させることがルールにある。これにより、相手との「コミュニケーション」と相手から自分に対する手札の「推理」が生まれ、神経衰弱に対するシステムの積み重ねが発生する。さらに、勝利条件が複数あり、その中の「取った数字の和か差が7になれば勝ち」(例、12の札と5の札の差は7)「7の数字を取ったものは無条件で勝ち」という、数字の「セットコレクション」の積み重ねも発生し、「神経衰弱」というジャンルがこれらの要素と噛み合い、複雑なゲーム性と面白さを醸し出している。システムの積み重ねの、とても分かりやすい例だと思っている。

では、結局のところ・・・。

そう、結局のところ、紹介した「イチジュウサンサイ!」については、
「それぞれ独立した物で楽しめられればいいが、ゲーム性はとても薄い」
という結論に至ってしまう程度のボードゲームなのだと思う。この「イチジュウサンサイ!」にはボードゲームデザイナーも、プレイ人数も、プレイ時間も、何才から推奨なのかも書かれていないため、ダイソーオリジナルのボードゲームなのだと思うのだが、もう少し頑張って欲しい所である。

あとがき

さて、いかがでしたでしょうか?私自身、
「このゲームの精査をどうやってまとめようか?」
と悩んだ末、言葉を選んで書くことにとても気を使った部分が有り、煮え切らない記事になってしまった事は反省すべき所なのかも知れませんね。

さて、まだあと3つ、買ったボードゲームが残っていますが、1週間に一つずつのペースくらいで記事を書いていくことになるかと思います。それくらいが無理なく、ちゃんと記事が書けそうなので。

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