2023.6.30
Vtuberスタイルを探しに本屋さんへ行った。雑誌の棚にはなくてウロウロして、奥のひっそりとした棚に漫画に囲まれてアニメ系の絵柄が表紙の雑誌が並んでいた。
日傘はオタクではあるが、正直なところ萌えな雑誌は苦手だ。どこまでページを進めてもカワイイ女の子(時々イケメン)の絵がずらっと並んでいて気色が悪い。Vの姿には欲望が全部詰まっている。理想の自分を見て!という気持ちの集合体だ。欲望は、あまりにあからさまに表現されると気持ちが悪いものだけど、こうも当たり前に文化となっているところを見ると、自己顕示欲を隠さなくて良い大らかな世界になっているのだろう。
YouTubeで個々の配信を見ている時には感じない薄ら寒さを目の前に突きつけられたような気持ちで、Vtuberスタイルを買った。この雑誌で推しがコラムを連載するという。
誌面に掲載された推しはいつものように存在していた。推しの文章だけが、その雑誌の中で読める文章だった。上手い下手ではなくて、知っている知らないが大きく影響している。
SNSでの文章や配信での話し方を知っているから親しみを持てるし、過去から今までの文脈があるからこそ成立している。
この雑誌全体が、そういう成り立ちでできているのだろう。
ここしばらくハマっていた世界を不意に遠くから見てしまったら、なんだか(自分にとっては)気持ちが悪かった。それだけのことなのに、かなりショックを受けている。
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