産科と不妊外科が併設でつらかった話
私が最初に通院していたのはタイトルの通り、産科と不妊外科が併設された病院でした。
病院の特徴としては
・不妊外科のほうがあとから入ったようなので、来る人は圧倒的に妊婦が多い
・受付も待合室も全員同じ場所
・不妊外科は子連れOK
・キッズスペースがある
こんな感じです。
待合室ではいつも壁際に並べられた丸い簡易椅子に座っていました。
ソファ席は妊婦用だと思っていましたし、妊婦と並んで座るメンタルの強さもありません。
ある時診察が終わり、私は会計待ちをするために受付のそばにある椅子で待っていました。
すると先に会計に呼ばれた女性が乳児を抱いていました。
左手は乳児を抱えているため、右手だけではうまく財布からお金が取り出せません。
それを見た受付の方が新生児用のベッドを女性に持ってきました。
女性が乳児をベッドに置くと途端に泣き出します。
その泣き声にみんなが微笑みだして、駆け寄ってきた子供たちが
「赤ちゃんだ~かわいいね~!」と笑いかけ
私の目の前に広がるその空間はとても幸せそうでした。
もうまぶしくてつらくてずっと下向いてました。
自分の中に黒い感情が沸き上がるのを感じます。
私はいったい何を見せつけられているのだろうと…
赤ちゃんが可愛いとか、赤ちゃんがいて幸せとか、よそでやってくれないかな~と思っていました。
普段は妊婦も子供も見ないようにしています。
気にしない、見えないフリ。
でも目の前で繰り広げられたらもう逃げられないですよね。
自分で選んで通った病院ではありますが、通ってみるとつらいと感じること、モヤモヤすることはたくさんあると初めて思いました。
妊婦である奥さんをめちゃめちゃ気遣う旦那さんとか、待合室を走り回る子供とか、子連れの患者さんとか…
でもひとつだけよかったことがあります。
【この妊婦も不妊治療していたのかもしれない】
と思考を変えられたことです。
全ての妊婦に対して楽して妊娠したんだろうなとか妬ましいとか見たくないと思っていたわけではないですが、産科と不妊外科が併設の病院だからこそ、この人ももしかして苦労して妊娠してこの産科に通っているのかも…と思ったら少しは気がまぎれます。
これは過去のことを書いているので、もしこれから不妊治療のために病院を探している人がいたら、参考になればと思います。
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