2018(問6-10)皮膚科専門医試験 必読!解答解説
専門医を目指す皆様、記事を見ていただきありがとうございます。皮膚科専門医のぴなくるす(ツイッター @doctorconserva)です。専門医試験の勉強は順調に進んでいますでしょうか?
この記事では第26回(平成30年2018)皮膚科専門医試験 問6-10の解答と解説をさせて頂きます。
基本5問をひとくくりで投稿していますが、マガジンではセット割りにもしてあります。一気に問題やりたい先生方はそっちのほうがお得です。
また参考書にとりあえず1冊悩んだ人は、清水宏先生のあたらしい皮膚科3を買いましょう。
というか買わないとダメです。これなしでは受かりません。あた皮膚を中心に勉強を開始し、足りない所は論文や別の本をコピーしましょう。
ちなみに2021年現在、第3版が最新ですが、第2版ではダメです。
2→3版への改定がかなり神がかっており、明らかに専門医試験も意識して改定されてあります。
ちょっと前置きが長いので、解説だけ見たい方は目次から一気に飛んじゃってください。
【みんなで合格しましょう】
自分が専門医試験を受けるとき、大きな壁になったことが4つありました。
「孤独」「記憶力の低下」「シンプルに難しい」「解答が不明」です。
少なからず、どれかは皆さん感じているのではないでしょうか?
え、全部感じてるって?そうですよね。自分もそうでした。それを少しでも解消し、皆さんの助けになればと思いnoteを書きました。
「孤独」
幸い、自分が受験したときは総合病院に勤務していましたので、同期の受験者や先輩の回答の備蓄があったりして、なんとか対応できました。でもたまたま出向中で一人医長やってたり、たまたま受験者が医局で一人だったりすると孤独感ハンパありません。過去問の回答は公開されていないから自分で解いても不安、そもそも教科書に載ってない、論文調べたいにも病院の図書館に雑誌がない!など障害はつきません。
ドラゴン桜でも言ってました。「一人で勉強するより、仲間と勉強したほうが合格率は上がる」と。このnoteでは、そんな孤独に勉強する悩める皮膚科医たちの支えになるように意識しながら過去問を解いていきます。なるべく会話調の文体と、医局で先輩と雑談しているような、そんなゆるふわだけどしっかり学べるような内容です。
医局によっては専門医試験をバックアップしてくれる医局、逆に先輩が全く無頓着な医局、色々あると聞きます。「くそ、今年自分は受験なのに、こんなに当直入れないでよ!」なーんて心の叫びはあるはずです。
受験戦争とは違い、専門医試験では周りの受験者はみんな仲間です。仲良く受験し、仲良く合格し、日本の皮膚科学に1mmでも貢献できれば幸いです。
「記憶力の低下」
これはほぼ100%周りから聞きます。先輩からも、後輩からも。もちろん私ぴなくるすも強く感じました。みんな医者ですから、幼少期は「神童」「学年1位」「県内ナンバー1」「予備校模試は上位常連」なんて肩書を1つくらい持ってる人は多いと思います。そして、不思議なことに(?)皮膚科医って頭がいい人が集まってる印象です。少なくてもぴなくるすの周りはそうでした。
でも、そんな栄光も今は昔。
専門医を受験する年齢は、制度上、最短でも31-32歳です。「高校生の時はあんなに覚えられたのに」「外来やって、夜に勉強するなんて眠くて無理」「子供がうるさくて集中できない」様々な要因が積み重なって、記憶できません。本当に覚えられません。記憶とはストーリーとエピソードです。力技で覚えないといけない遺伝子の名前とかありますが、多くの事柄は会話調で解説を読むと覚えやすいはずです。教科書で見た内容はすぐ忘れるのに、ツイートで得た知識は覚えてたりします。人間そんなもんです。
「シンプルに難しい」「解答が不明」
これも必ず聞こえる声です。「今年が一番難しかった」「例年とは傾向が違った」毎年、その繰り返しです。でも改めて問題を見ると確かに年々難しくなっていることは間違いないです。しかしこれは医学の進歩が原因で、数年前は最新のトピックスだった難問が今では常識となり、それの繰り返しです。バイオの問題なんて強くそれを感じます。ほんの数年前のバイオの問題なんて、「なんだこれ?」って思うくらい簡単ですが、年々ひねられています。皮膚科学会からは解答は公表されておらず、奇問難問も多いため一人で解答作りするには限界があります。このnoteがその一助になることを祈っています。表なども作成し、文字の羅列ではなく見やすさを重視していきます。
さて前置きが長くなりましたが、皆様にお願いがあります。「皮膚科専門医認定試験筆記試験問題及び同問題(附図)」については、複製、転載、引用等が一切禁止されております。
そのためnoteでは問題本文そのものは掲載していません。解答とぴなくるすの徹底解説のみとなります。問題の原本はこちらからダウンロード(皮膚科学会ホームページ)お願いいたします。
またこの記事の著作権は「ぴなくるす」に帰属いたします。
無断コピー、スクショでの配布、各種SNSでの無断転載はお断りいたします。
また解答解説の正誤については責任を負いかねます。ぴなくるすもただの若手皮膚科医です。間違いを見つけたらぜひご指摘ください。また時代の流れとともに解答が変わることも予想されます。みんなでよりクオリティの高い記事を作っていきましょう。
記事が良かった、勉強になったと思っていただけたら、Twitterやinstagram個人ブログ等でつぶやいていただけるとぴなくるすは涙を流して喜びます。どうしても試験という特性上、有料にせざるを得ませんが値段以上の価値は必ずあると自負してます。
それでは合格率100%を目指して、皮膚科学会を驚かせてやりましょう。皆様の勉強の一助になることを切に祈っております。
それでは問題解説に移ります。
2018問6 脱毛をきたす症候群 難易度★★★☆☆
引き続き毛に関する問題です。馴染みがない病名ばっかりで疲れます。一番最初に消える選択肢は2.Cushing 症候群でみなさん一致しますでしょうか?さすがにこれは国試でもよくでるし「Cushing 症候群→多毛」は脊髄反射で覚えていると思います。
4.Peutz-Jeghers 症候群と5.Cronkhite-Canada 症候群はともに消化管ポリポーシスを起こす疾患で、皮膚症状も合併します。Peutz-Jeghers 症候群はさすがに有名ですね。Peutz-Jeghers 症候群=「消化管ポリポーシス+口唇・口腔粘膜・手掌の色素斑」ですぐに浮かぶと思います。
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