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ヒフメド劇場:第1話『ステロイドの正しい塗り方』

「なんだろう……ぷつぷつしてかゆいな……」

真由美は、忙しい日々を送る会社員だった。仕事のストレスからか、ある日突然、肌に激しいかゆみが生じ、かきむしると赤く腫れ上がってしまった。最初は市販の薬で対処していたが、なかなか治らなかった。真由美は「薬って高いし、もったいないから」と自己流で考え、薄く塗り広げていた。しかし、症状は一向に改善しなかった。

はじめのうちは気にしていなかった肌荒れも数か月が経つ頃には真由美の生活に大きな影響を与えるようになった。肌の状態は悪化する一方で、かゆみは増し、赤みもひどくなっていった。焦った真由美は、ついに皮膚科医の佐藤先生を訪れることにした。

「これは典型的なアトピー性皮膚炎ですね。ステロイド外用剤を使いましょう。ただし、塗る量が少ないと十分な効果が出ないので、しっかりと塗るようにしてください。1FTU、つまり大人の人差し指の先から第1関節までの量を目安にしてください。これで手のひら2枚分に塗布します」と佐藤先生は説明した。

真由美は、「なるほど、薄く塗るのではなく、適切な量をしっかりと塗らないといけないんだな」と気づいた。佐藤先生はさらに続けて、「この量を患部に優しく広げるのがポイントです。擦り込まず、軽く塗ることを心がけてください」と具体的な塗り方を示した。

真由美は改めて自分の過ちに気づき、佐藤先生の指示を忠実に守ることを決意した。彼女は1日2回、正しい量の薬を丁寧に塗り続けた。最初は慣れない手つきで戸惑ったが、次第に慣れていき、正しい塗り方を身につけていった。

1週間が過ぎると、真由美の肌は明らかに改善し始めた。かゆみは和らぎ、赤みも少しずつ引いていった。真由美は驚きと喜びを感じながら、さらに慎重に薬を塗り続けた。しかし、良くなってきたことに安心し、真由美は薬の使用を怠るようになった。

「もう大丈夫だろう」と思い、薬を塗るのをやめてしまったのだ。しかし数日後、真由美の肌は再び赤くなり、かゆみが戻ってきた。彼女はショックと不安でいっぱいになり、「どうしてまたこんなことに……」とつぶやいた。翌朝、涙をこらえながら再び佐藤先生のもとを訪れた。

「先生、また悪化してしまいました……」真由美は申し訳なさそうに話した。佐藤先生は優しく彼女の話を聞き、「真由美さん、良くなってきてもすぐに薬をやめてしまうとぶり返してしまいます。表面の炎症は落ち着いても、まだ体の中には炎症が残っているので、症状が完全に治まるまでしっかり使い続けてください」とアドバイスした。

真由美は心を新たにし、再び薬の使用を徹底することに決めた。毎日決まった時間に薬を塗り、適切な量を忘れずに塗り続けた。

2週間後、真由美の肌は再び改善し、かゆみもほとんど感じなくなっていた。彼女はこの経験を通じて、薬の正しい使い方の重要性を痛感した。

真由美は今回の経験から、薬の正しい使い方の重要性を深く学んだ。「自分の判断だけでなく、医師の指示をしっかりと守ることが大切なんだ」と彼女は心から感じた。彼女は佐藤先生に感謝の気持ちを伝えるため、再度クリニックを訪れた。

「先生、本当にありがとうございました。おかげで、肌がこんなに良くなりました」と真由美は笑顔で言った。佐藤先生も満足げに微笑み、「これからも正しい使い方を続けてくださいね」と応えた。

真由美は、今後も医師のアドバイスを守り、肌の健康を維持することを心に誓った。今回の出来事は、彼女にとって大きな教訓となり、正しい知識と実践がいかに重要かを痛感する機会となったのだった。

いかがでしたか?ステロイド外用薬も処方されたかといって適当に塗ればいいというわけでもありません。また、治ってきたかと言ってすぐにやめてしまうのも、すぐぶり返してしまう元。

正しく使って、炎症をしっかりと抑えていきましょう!

次回更新をお楽しみに!

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