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文献紹介&ポイント解説 自壊した悪性腫瘍に、モーズペーストが有効な緩和治療に⁉️

悪性腫瘍が自壊し、患者とそのご家族のQOLが低下しているケース。
様々な理由で手術ができない場合、獣医師にできることは何もないのでしょうか?

モーズペーストを用いた緩和療法(MPT)は自壊した腫瘍に亜鉛を含んだペーストを1時間塗布し、壊死組織を固定することで止血や殺菌効果が期待できる悪性腫瘍に対する緩和療法の1つです。
Mohsが開発した材料は国内では手に入りにくいため、日本では一般的に、日本で手に入る試薬で作成した改良型Mohs(モーズ)ペーストが用いられています。

ヒトでは悪性腫瘍に対する緩和療法として用いられるMRTは、獣医領域では発表が少ないため、悪性腫瘍により皮膚創傷を呈した7頭に改良型モーズペーストを用いて緩和治療(MPT)を試みた日本の症例報告を紹介します💡
本文内では改良版モーズペーストの配合などもご紹介していますので、これを参考にペーストの塗布を検討してみてもいいかもしれません。

このページでは改良版モーズペースト症例報告論文のご紹介に加え、実際の調整時の注意点や調整方法とこの記事を書いた獣医師の自験例をご紹介します!


論文をザックリまとめると…

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