見出し画像

【食物アレルギー】シリーズ8:3週間放置したフードから貯蔵ダニが検出!?

Olivry et al. BMC Veterinary Research (2019) 15:385

アレルギーと聞くと、フードの種類について考えることは多いかもしれませんが、フードの保管期間や方法について考えたことはありますか?
保管方法や期間によっては、フード中に貯蔵ダニが増え、アレルゲンとなるかもしれません!

今回ご紹介するのは、ペットフードの貯蔵ダニについて 10 報の論文をまとめた 2019 年の報告です😀


貯蔵ダニとは?

貯蔵ダニは、食料に侵入するダニで、犬アトピー性皮膚炎におけるアレルゲンの一つです。

ハウスダストマイトと貯蔵ダニには IgE 交差反応があり、実験的 にハウスダストマイト(Dermatophagoides farinae HDM)に感作させた犬に、貯蔵ダニのケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)を経皮・経口暴露させると 臨床症状が悪化したため、IgE 交差反応と臨床症状は関連があると考えられます。

このことから、ハウスダストマイトに対する IgE を産生しているアトピー性皮膚炎の犬は、貯蔵ダニに汚染されたフードを摂取すると、臨床症状が悪化する 可能性があります。

この報告では、貯蔵ダニに関する実験室論文 5 報、フィールド論文 5 報の結 果を記載しています。

ザックリまとめると…

ここから先は

1,168字 / 2画像

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?