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リーディングエッジのハーフラックを注文した

ついに注文してしまった。

自宅でベンチプレスがしたいばかりに、金を払って鉄の塊を入手する30代男性。

といってもまだ全然強くはなく、自分の体重が上がるか上がらないかギリギリくらいの実力。いや、むしろ強くないからこそ買うのだと自分に言い聞かせている。

この記事では購入までの紆余曲折などを書いていくが、結論から言うとリーディングエッジのハーフラックは低価格とは裏腹にとても品質よく感じられ、肝心のベンチプレスも違和感なくできている。

安価にホームジムを作りたい人にはぜひオススメしたい。

可変式ダンベルで自宅トレの素晴らしさを知ってしまった

実はハーフラックを買うよりも前に、可変式ダンベルを誕生日プレゼントでもらうという超絶ラッキーイベントがあり、家でダンベルを使ったトレーニングができるようになった。

そうして気付いてしまった。
ジムに行かずにトレーニングができることの圧倒的な素晴らしさに

私は北海道に住んでいるので、寒い冬の夜に車の雪をわざわざ下ろしてからジムまで行くという非本質的な行為に割く労力が大きすぎる。

そして時間をかけて行くわりに、ベンチプレスはタイマー30分しかできないし、逆に人が始めたばかりだと追加で30分待つことになる。

そう、私は家で無限にベンチプレスをしたいのである。

なぜなら、これまでの人生で自身の肉体をまともに鍛えてこなかった30代男性にとってベンチプレスの重量という絶対的指標を更新することは、非常に新鮮かつ充実度が高く、自己肯定感が爆増するとても楽しいことだからである。

パワーラックとハーフラック

なにを買うにもまずは情報収集である。

正直、ベンチプレスをするだけならパワーラックである必要性はないのだが、どうせ高額なものを買うならいろいろ対応したものにしたくなる。

調べる際にもっとも悩みをもたらした動画はこれだ。

そう、ハーフラックはスクワットで後ろに倒れた時に終わる。
もしスクワットが主目的ならなるべくパワーラックを買うのがよいだろう。

しばらくMBCパワーやONIのパワーラックについてレビュー動画を無限に見ている日々が続いた。

(上記の覆面夫婦さんの動画は全般的に詳しくてよい)

木造の耐荷重

スクワットの危険性もさることながら、他にも私が不安に思うポイントがあった。

私が住んでいるのは木造一軒家だが、構造的に強くなさそうな2階にパワーラックのような重いものを本当において良いのか?ということだ。

そんなとき、MBCパワーさんのサイトに木造2階建てにスクワットスタンド置いたぞ!みたいなブログがあったので、これならいけそうだなと判断した。

(MBCパワーさんのサイトが2025/1/29あたりでフルリニューアルがかかったらしく、私が調べていたときに見ていた画像はリンク切れしているようだ)

よく考えてみれば、成人男性4人が2階のコタツで麻雀していたら床が抜けたとか歪んだなんて話は聞いたことがない(コタツも含めて4人で300kgくらいはあるだろう)。

それもそのはずで、建築基準からすると1平米あたり180kgは最低限の耐荷重にせよとされているらしく、かつ、シンプルな木造2階建ではキッチリとした構造計算は義務付けられていないらしいので、それなりの安全率も取って作っているはずだ。

ちなみにMBCパワーのスクワットスタンドは210cmタイプのもので93kg、アジャスタブルベンチが8kg、私の体重が70kg前後、バー含めてウェイトが100kg程度と考えるとトータル271kgで、麻雀程度でしかない。

設置には50x50cmのゴムマットが12枚程度必要であるが、そのうち実際にラックとベンチが載っているのが10枚程度と考えると2.5平米なので最低でも耐荷重は450kgある。
実際にはゴムマット自体の重さもあるとはいえ、これが15mmのジムマットだと1枚3.5kgのため10枚35kgを含めてもトータル306kgで済むので、安全率がちゃんと取れていなくても楽勝そうだとわかる。

これがデッドリフトやりまくりとかだと衝撃荷重がそれなりにかかると思われるので慎重になったほうがいいかもしれないが、丁寧なベンチプレスならガッチャンガッチャンやったりしないので過度に心配しなくても大丈夫だろうと踏んだ。

ちなみに、ネットで検索すると上記と概ね同じような意見を持つ人の記事も散見される。

こうなってくるとパワーラック置いても別に平気だろうかとも思ったが、いかんせん値段が高くなると家族が心穏やかでなくなる可能性も高まるので、本来のベンチプレスという目的を最もリーズナブルに達成する方法を模索することにした。

MBCを買おうと思うと25万コース

やはり最初に検討していたのはMBCのスクワットスタンドだ。

北海道のため送料が高く、アジャスタブルプレートストレージなどの必須そうなオプションを足すとスタンドだけで13万円程度になる。

さらにMBCの場合、バーベルのインナーカラー間の距離が131cm以上のものが必要だ。

室内で取り回す場合、220cmのフルサイズのバーベルはかなり大きいので、できれば190cm以下の短いバーベルにしたいのだが、インナーカラー間が131cmかつ全長が短いバーベルは安くても4万円前後になる。
一応iROTECも条件には該当しており若干安いものの、スリーブが極端に短いのでショートスリーブの中でもなおさら装着できるプレートの量が少ないと思われる。

さて、ラック本体で13万とバーベルで4万となると、それだけで17万ほどが確定してしまう。
モノに対しての値段と考えたらけっして高くはなく、むしろ高品質なものが安く提供されていると思うが、やはり絶対的な金額としてはそれなりだ。

もちろんこれだけではなく、加えてゴムマットとプレートが必要になってくる。後述するが、マットとプレートで7万円弱は最低でもかかると思っておいたほうがいいだろう。

細かいところで言うと、カラーを買ったりベンチを買ったりが必要なので総額25万以上コースになる。

リーディングエッジは安いが本当に大丈夫なのか

その点、私が購入したリーディングエッジのハーフラックだと本体が4万円台なのでかなり破格だ。

安さは一目瞭然だが、私がもっとも心配したのは安かろう悪かろうで後悔することだ。なんせ捨てにくい商品なので失敗は絶対に避けたい。

そこで見つけたのが、リーディングエッジを使っているシニア女性のYouTube動画だ。

このシニア女性、おそらく50代だがリーディングエッジのラックを使って体重49kgでベンチプレス85kgを挙げており尋常でなく強い。そして普通にスクワットもやっている。

こんなにも強い人がリーディングエッジで問題なく日頃のトレーニングをしているのであれば、さすがに高い機材にこだわるのは野暮だと思い、MBCを諦めた次第である。

もちろんローラーJカップなどの装備や、ラック自体の拡張性などを考えるとMBCのほうが設備としては圧倒的によい。

が、そこは少なくともベンチ100kg到達してから考えたいと思う。

リーディングエッジだとバーベルの選択肢も広がる

MBCと異なり、インナーカラー間の距離が短くても使用できるのでバーベルも安価なものを選択することができる。

RITFITのバーベルは全長180cmでインナーカラー間120cm、リーディングエッジのバーベルは全長190cmでインナーカラー間は122cmだ。

ただ、RITFITは120cmしかないので、ラックがリーディングエッジの幅だったとしてもかなりクリアランスはギリギリだとは思う。

Jフックの根本に置いた場合だと、リーディングエッジのバーベルでラックの柱とのクリアランスが左右2cmずつくらいなので、RITFITの場合は1cmくらいしか余裕がない。

爪の先端側に置くとインナーカラーが柱とは干渉しなくなるのでもう1.5cmくらい余裕が生まれる。

言葉だとわかりにくいので写真を貼っておく。

インナーカラーが内側に寄り過ぎると干渉しうる

個人的にリーディングエッジのバーベルで唯一気になる点が、ローレット加工とJフックの位置が微妙に重なっており、樹脂の当て材が削れていってしまうところだ。替えパーツは売っているんだろうか。まだ調べていない。

Jフックの根本側に寄せると柱とインナーカラーが干渉する位置関係になる
Jフックの先端側に置くと柱自体には当たらなくなるので余裕が増える

ちなみに、オリンピック径にこだわらないなら28mmシャフトが選択肢になるので、もっと安く済ませることができる。

100kgのプレートセットで約4万円なので、セール状況によっては10万円未満でベンチプレスが可能になる。

ラバー製品にはこだわりたい

さて、残るゴムマットやラバープレートだが、これらに共通するのはゴム製品だということだ。

ゴム製品はホームジムだと非常にニオイ問題があるらしく、これは仕事部屋であり寝室でもある部屋にラックを置く身としては失敗したくない。

ちなみに私は上記動画を参考にして、GYMMATを購入することに決めた。

ちなみに15mmにはないが、25mm以上のGYMMATにはマットずれ防止用の連結部品もついている。

私の場合、部屋全面にマットを敷き詰めるわけではないのでズレ防止は必須と思い25mmを買ったのだが、ぶっちゃけ連結部品がなくても全然ズレる気配がなかったので15mmを買ってもよかったと敷いてから気付いた。

まあ床面への負荷分散という意味では25mmのほうがおそらく剛性は高いだろうし、分散の具合はよくなると思われる。値段も15mmと25mmで劇的に変わるわけでもないので25mmにしたことについては後悔は全くしていない。

ちなみに25mmだと1枚あたりの重さは5kgのため、マットだけで60kgになる。3つの箱に分けて届いたとはいえサイズが大きいのでかなり重たく感じた。実際、今回のラック組み立てで一番汗をかいたのはマットを敷く工程だったのでけっこう手ごわい存在だ。

敷いてからちょっと右にずらそうと思って押したがビクともしなかった

一方で、これだけのマットならかなり安心はできる。

さて、同様にラバープレートの選定だが、今回はラバーではなくウレタンコーティングのものを選んで購入した。
ちなみにラバーだとかウレタンによるコーティングのないプレートというのも製品として当然存在はするが、家だとカランカラン音がしてうるさいと思ったのと、持つための穴がないプレートはやはり少し不安だったので避けることにした。

私は上記のREPフィットネスのプレートを購入したが、ウレタンなので完全に無臭だった。梱包もかなり頑丈で、傷ひとつなく届いたのもいい。

総じて品質には満足しているが、思ったより厚みがあると感じたのは事実だ。塗装のみの鉄プレートに比べるとかさばるというデメリットはあるだろう。

15kg、10kg、5kg、2.5kg、1.25kgの5枚を重ねたところ

また、この記事を書いている当日に追加でいくつかの小重量プレートを追加注文した。

買ったのはこのシリーズで、0.75kgという重さがあったのが理由だ。
他には0.25kg、0.5kg、1.0kgのペアをそれぞれ注文した。

片側に1.0kgと0.75kgをつけるとバーと合わせてちょうど20kgになるのと、Max更新の刻み幅を最小0.5kgにしたかったのが狙いだ。

注文してから気付いたが、先ほど貼り付けたシニア女性のベンチプレス動画でもおそらく同じ商品が紹介されている。このあたりの柔軟な調整が可能なのはやはりホームジムならではの利点だと感じる。

あと、紹介を忘れていたが、アジャスタブルベンチはもともとダンベルトレーニング用に持っていたのを流用していて、これも激安。

このベンチ、わりと安定していて値段の割にはかなりいい品だと思うが、いかんせんけっこう不安な梱包で届く。

組み立て

配送は佐川急便で、北海道だったにもかかわらず夜に注文した当日を入れて3日目にはもう届いた。

  • ゴムマット12枚が3つの箱

  • 5kg以下のプレートがペアごとに1箱

  • 10kg以上のプレートは1枚1箱

  • ラック本体は2つの箱

  • バーベルは巨大な筒

  • バーベルカラーは小さな箱

上記の合計14箱で梱包されており、最も取り扱いにくかったのがバーベルの筒だったかもしれない。

そもそもバーベル自体が190cmで、それが筒に入っているものだから取り出すのには約2倍の長さの空間が必要だ。

特に取っ手もなく掴みにくい16.5kgもある太い筒なので、2階に持って行くのはだいぶ緊張した。

可能であれば1階で開梱してから持って行くことが望ましい。

車いじりの経験がありラチェットレンチを持っていたので組み立てはアッサリ

開梱・組み立ては全部で2時間弱かかったと思うが、ラチェットやメガネレンチがなかったらめちゃくちゃ大変だったと思う。もしなかったら全部で3時間くらいかかってもおかしくない。

ちなみに、このリーディングエッジのハーフラックは全て17mmのボルトナットになっている。そのため、ラチェットと17mmのソケット、17mmのメガネレンチがそれぞれ1つずつあればかなりスムーズに組み立てできるだろう。

そこまで高くないのと、他でも使えるのでラチェットレンチを持っていないなら買っておいてもいいかもしれない。

参考までに、自分が持っているセットを一応貼っておく。

ラック配置の検討

必ず注文前に配置は検討しておくべきだ。

私の場合は部屋をメジャーで実測し、縮尺を合わせた図形をGoogleスライドで動かしたりして配置検討をした。

マットの配置やバーと壁面のクリアランスを確認しておくべき
MBCだと少し大きいのでデスクへのアクセスが窮屈そうだというのも判明した

バー左側の空間は20cmほどあるが、ラック裏のストレージにプレートをおく場合、行き来しての脱着は通り抜けできず難しい。

ラック裏ストレージのプレートを取り出すことなく、単に持ったプレートを脱着するなら20cmあれば全く問題なかった。

20cmあれば多少バーがブレてもベンチプレスなら壁にぶつける心配もあまりないイメージだ。
とはいえスクワットで左右によろめいたら壁に風穴を空けてしまう危険はあると思う(ただ、数十センチの差ではどうにもならないと思うので度外視した)。

ここでひとつ発明があって、私の部屋の場合は左側がウォークインクローゼットなので、プレート交換時にクローゼット扉を開けることで左側を行き来することができている。正直、スムーズに行き来したいならバー端面から40cmは確保したい。

220cmのフルサイズなバーでトレーニングしたい場合はかなりの空間が必要だと思う。今後、どうしても220cmのバーでやりたくなったら以下のように配置変えする想定をしている。

下側のマットを基準に1枚ずつなんとかずらして配置換えすると思う

ちなみに、ジムマットはマット中央部にも連結部品がハマるので半枚分ずらして敷くことも可能だ(そういう意味ではやはり連結部品対応の25mm厚を買っておいてよかったかも)。

完成図

じゃーん。最高だ。

寝る時はラックの右側に布団を敷いて寝ている

めちゃくちゃテンションが上がる部屋だ。ちなみにラック右側に布団を敷いて寝ている。

とはいえ、手狭ではある(実は上記写真の死角に電動昇降デスクがある)。

ちなみに、昇降デスクも50kgあるので、あらためて部屋にある重量物をまとめると以下のようになる。

  • リーディングエッジ ハーフラック:47kg

  • プレート:67.5kg

  • バーベル:16.5kg

  • アジャスタブルベンチ:8kg

  • 可変式ダンベル:64kg

  • 昇降デスク:50kg

  • ゴムマット:60kg

  • 私:70kg

トータル:383kg

まあ、部屋がタテヨコ測ってみたらちょうど9平米くらいでトータル耐荷重が1600kg以上ある計算だったのでまあ余裕だなと見ている。

みんなリーディングエッジを買おう

ということで今回、リーディングエッジを買って大満足という結果に終わった。

この安さでこの質の良さは本当に驚く。
鋼材への焼き付け塗装なんかもかなりしっかりしている印象だ。

強いて気になる点を挙げるとすれば、先述したローレットがJフックの樹脂を削ってしまう問題くらいだろうか。あとは、ラック自体の問題では全くないが、プレートの数が限られている中でセットごとに重量を徐々に上げたい場合、ちょっと入れ替えが面倒ではある。

もう少し経ったらプレートラックを買おうかだけは少し悩んでいる。

しかし、そんなことより買う前に最も心配していたのが、いつも通っているジムよりJフックの爪の間隔が狭いことで、ベンチプレスするのに違和感があったら嫌だなということだったが、これは完全に杞憂だった。

というのも、組み立ててすぐウォーミングアップしてMax重量の95%くらいにチャレンジしてみたが、とくに違和感もなくすんなり挙げれてジムと比較して体験はまったく遜色なかった。

ということで、各位には安心してリーディングエッジのハーフラックを買ってもらえるといいと思う。

私が買う前にこんな記事があれば助かるだろうなと思って書いたので、これからホームジムを検討されている方はぜひ参考にしてみてほしい。

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タナイ
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