ジモティーで呼びかけた空撮体験会 当日
三角西港でウェディング撮影に遭遇
10月1日(土)朝から快晴の撮影日和だった。
この日が来るのを楽しみにしていた夫は、撮影場所に向かう車の中で、私に、「ジモティーを見て、何人来ると思う?」と、尋ねた。
多分ゼロじゃないかなぁと思ったが、私にしては珍しく否定するのは悪いと思ったので、「2組くらいかなぁ。」と答えた。
三角西港に近づく、200メートルほど前から数か所続く駐車場は満車状態で、その前で大勢の釣り客が見えた。
この感じなら、西港正面の海岸にも釣り客がいて、撮影時デッキを歩けないかぁ?と心配だったが、意外にも洋館正面には釣り客はいなかった。
洋館前のメイン駐車場に着くと、ウェディングの写真撮影中の集団を発見した。取り囲んでいる10人ほどの中に、黒のTシャツの人が6人いたので、こんなにスタッフが多いのかと思った。
私たちのウェディング空撮は、お化粧は花嫁さんに自分でしてもらい、素人の私が、短時間で髪をアップしたり、下ろしたまま撮影している。
久しぶりに見た 髪もお化粧も、それに顔だちも完璧な花嫁さんにすっかり興奮し、私は、その撮影集団に近づいた。そして花嫁だけの撮影の為、撮影から離れた花婿に「撮らせてもらってもいいですか?」と、おずおずと尋ねた。花婿は、「いいですよ」と、気軽撮影許可をくれた。
それに加えて、私の後方に立っていた(私が)スタッフと勘違いしていた黒Tシャツの女性(花嫁の母)が、大きな声で、「あんなのでよかったら、じゃんじゃん撮ってください。」と、大きな後押しをくれた。
スマホで、脇の方から花嫁を撮影している私を見て、トイレから、戻ってきた夫は驚いていた。
私たちは、洋館の片側にある屋根付きの休憩所に、撮影道具を置き その休憩所の前に『あおばAELIAL 空撮体験会 10月1日16:00~19:30』と書いた看板を立て撮影希望者が現れるのを待つことにした。
仙台から来たツアー客で70代に見える男性2人がドローン撮影のことを尋ねられた。15分ほど夫が撮影した映像を見せながら説明している時、自由時間が終わり「こうしている暇はなかった」と、慌てて集合場所に向かわれた。
さっきの花嫁が気になっていた私は、今度はカメラを持って集団が移動した次の撮影場所に行った。
海岸沿いの撮影場所は釣り客やほかの観光客が、映りこまないようにする為か、正面海岸ではなく、脇の木で囲まれた場所だったので私が撮影することは出来なかった。
今後の撮影の参考のために眺めている時、さっきの花嫁の母をみつけた。
思い切って、
「これからここでドローンで無料撮影会をする予定です。よかったら、写真撮影が終わってから、ちょとだけドローンで撮影させていただけないでしょうか?」と尋ねたると、花婿さんに尋ねてくれた。
花婿からも「是非お願いします。」と、空撮許可をいただいた。
休憩所に戻って、夫に話すと驚きながらも、ドローンを抱えて付いてきた。
しかし、一番の問題は、このウェディング撮影をしているカメラマンさんの許可を取ることだったので、花嫁の母に話していただいた
予想したように、花婿のお願いでもあっさり許可はくれず、ダメな理由をいくつかあげられた。
「花婿がお願いしているんだし、写真撮影の後だからいいんじゃないんですか?」と花嫁の母から粘られると、今度は、「私はいいんですけど、ドレスは借り物ですし。ドレス屋さんにこのドレスの撮影権はあるので・・ドレス屋さんに聞いてみないとですね・・」と言われた。
このご夫婦は結婚式はせず、今日の写真撮影だけ、花婿のご両親がこのカメラマンさんに依頼されたということだった。 花婿と花嫁は、このカメラマンの車に同乗しここに来られたとのこと、カメラマンさんの許可はどうしても必要だった。
いきなり現れた素人空撮家の私たちに、腹を立てられていると思ったので、辞退した方がよさそうだと思ったが、花嫁の母は一歩も引かず、「その言い方は失礼じゃないですか。もっと撮影する人の気持ちを考えないとダメだと思います。」「私はとても残念です。」と言われた。
この花嫁の母の言葉で、しぶしぶだったがこのカメラマンさんからの撮影許可が出た。
海岸での最後の写真撮影が終わったその立ち位置で、花嫁と花婿は海岸側に向きをかえ、飛んできたドローンを見つめ、空撮は5分程で終了した。
撮影中に、私は、このおおらかで頼もしい花嫁の母とライン交換をし、撮影が済むと挨拶してすぐに分かれた。
しかし、それからすぐに問題が起こった。 夫が撮影した動画を確認し、「撮影できていない」と言い出した時、撮影隊の車はちょうど駐車場を出て行くところだった。
「戻ってきてもらえないかな?」という夫に、(色々あったので)「もう無理よ」と、私は答えた。
すぐに花嫁の母にお詫びのラインすると、
「気になさらないでください。これも思い出になります。ありがとうございました。」と、やっぱりおおらかで思いやりのある答えが返ってきた。
通りかかった観光客へ空撮呼びかけ
ジモティー掲載の撮影開始時間の午後4時になったので、休憩所で待っていたが撮影して欲しいという人は誰も現れなかった。夫はちょうど洋館前でスマホ撮影を始めた女性3人組に声を掛けた。
3人は揃って、「ドローン撮影初めて。いいですよ。」と気軽に応じてくれた。洋館の前や海岸で 太陽に照らされながら、ノリノリで即興で軽く踊ったりポーズをとったりしてくれた。
撮影後、映像を後日送る為、ライン交換した。女性3人は元関西の大学の同期生で一緒に旅行中だった。
休憩所はトイレの近くにあるので、1時間に5組程の観光客が前を通った。 いつもなら私が積極的に撮影を呼びかけるが、私はまだウェディング撮影ミスのことを引きずっていて気持ちを切り替えなければ思いながらも、休憩所で座っていた。
夫は、観光客が通る度に、私の顔を見ながら、「声を掛けようか。」と、積極的に声を掛けていた。他の女子旅のグループも気軽に撮影に応じてくれ、撮影の後のライン交換時、YouTube投稿可否を尋ねると、あっさり「いいでよ」という返事をくれた。
午後7時近く、暗闇の中、海岸で魚を釣り上げた小さな子供さん連れのご家族を最後に撮影した。その後も、このご家族と話が弾み、午後8時近くに三角西港を後にした。
その夜、自宅に着き撮影データーをパソコンで見た夫は「ウェディングの空撮、撮れてた」と声を上げた。私は花嫁の母にすぐラインして明日編集をして送りますと伝えた。
私の、「撮影したい・映っていなかった・やっぱり映っていた」とお騒がせラインだったが、編集した動画を送ると とても喜んでくれた。
夫は、撮影したドローン映像だけでは映像が足りないので、私がスマホで遠くから撮った写真(目をつぶっている写真もあるので私は乗り気でなかったが・・)も加えてYouTube投稿用に編集した。
その映像もラインで確認してもらったが、花嫁の母も花嫁も投稿OKとのことで、「なんてオープンマインドな家族なんだろう。」夫は驚いていた。
この日は、3歳の女の子の誕生日記念の写真撮影中のご家族の空撮もした。 次の日、空撮の編集動画ををラインで送り「「写真も入れて編集しましょうか?]と提案すると、お母さんが洋館の中や外でスマホで撮ったとてもかわいい写真を送ってくださった。 前日はYouTube掲載NGということだったが、この日は子供さんだけはOKという意外な返事で、3歳のお祝い映像とウェディングの編集映像を合わせてYouTubeで配信させていただくことが出来た。
結局、私が内心予想した通り、ジモティーを見た撮影希望者は誰も現れなかったが、撮影会は楽しかった。
気持ちを切り替えてゴープロやカメラでも撮影していたら厚みのある動画編集が出来たのに・・と反省している。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?