20240923

月曜祝日9月23日。引き続き韓国。こちらは非祝日。我々はオフ日。

10時くらいに起床。昨夜あれほど飲んだのに二日酔いが無い謎。おそらくアドレナリンがアセドアルデヒドを殺しているのだと思う。

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再びデミンに案内されて昨日とは別の銭湯へ。
設備を書き上げれば昨日の銭湯と大差無いのだけど、違う銭湯に行くのは同じ銭湯に行くのとは全く別の経験なのであって、それは日本でも同じだから、皆さんも既にご存知でしょう。
今日はカランからシャワーの切り替え型が分からない。デミンがやっても切り替わらず、隣のオッサンが「こうだ！」みたいにやってくれる。回すのではなく引くのが正解だったらしい。サウナや薬湯や水風呂など入って完全に生き返る。

洗い場の椅子に座って「そろそろ出るか」なんて話してたら、先ほどとは別のおっさんが水風呂の縁で謎の下半身ダンスをし始める。その動きに合わせて水風呂に水流が発生し、バッシャンバッシャンと桶から水が溢れ出る。おっさんは「ふっ、どうだ？」みたいな感じで脱衣所に出て行ったが、水流は収まらず水は引き続きバッシャンバッシャン。
おれとしんたろうくんは「いまのは一体なんだ！？」みたいに顔を見合わせて、シャワーを教えてくれたおっさんも「なーにやってんだアイツは？」みたいな顔になってて悪く無い感じに。
風呂上がってから思い返しても「何かしらの悪意」という感想しか出て来ず、最後まで何の行為だったのか不明なまま。　
でも世の中の大半のことは不明なのだし、分からないは分からないで良いのです。

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スーパーでマッコリやビールや土産類など買って散歩。望遠駅周辺はローカルな市場もあれば原宿的なカワイイエリアもあって良い感じ。CLUB SHARPもこのエリアで、同じビルにタトゥーショップもあるのでご挨拶。しんたろうくんは「タトゥー、入れるか…」とか言ってたが、昨日からの勢いだと本当に「入れます！」とか言い出しそうで怖い。

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一旦ハルちゃん戻って再度出発。
バスで東に向かい鍾路（ジョンノ）というエリアへ。デミン曰く「おじさんの市場」とのことだったが、正にその通りで月曜の昼間からオッサンが道で酒飲んでいる。これは良いぞ！
6年前にTILL EWINGとHORSE&DEERで韓国ツアーしたとき、昼から飲んでるオッサンを見たマサルくんが「この店は…信用出来る…」と言ってたことなど思い出す。

今日のランチはおれのリクエスト。補身湯（ポシンタン）という健康に良いとされる鍋なのだけど、その正体は犬鍋。
朝鮮半島では犬食文化が古くからあるらしいのだが、犬食禁止令がつい最近可決されたらしく、禁止される前に試してみたかったのだ。
店は特にやましい雰囲気も無く、見た目はごく普通の飲食店。壁のポスターには「神が与えた食べ物で男の力を増す」とか云々。
早速注文してキムチとソジュで乾杯。待ってるとまずは茹で肉が出て来る。タレを付けて食うと、予想に反して柔らかく、脂身が多くて甘くて美味い。犬と言われなければ気付かないと思う。
犬食は避けたいハルちゃんとしんたろうくんは参鶏湯を別に頼み、おれとデミンはポシンタンをパクつく。骨までしゃぶる。美味い。
〆はポシンタンの汁を用いた雑炊。出汁が出ててすごく美味い。ソジュとの相性も良い。
良い経験だと思うと同時に、命を頂くことについても考える。
おれは全く愛犬家ではないから、犬肉に感情を揺さぶられることはないのだけど、もし猫肉出されたら「なんてことをするんだ！」という気持ちになると思う。
じゃあ牛は？豚は？鶏は？羊は？魚は？なんでオーケー？なんでダメ？という自問自答はやはり付き纏ってきた。
しんたろうくんの「鶏肉、普通にうめぇ」という言葉が頭に残った。

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引き続き散歩。エリアごとに宝石屋通りとか薬局通りとかがあって、東京で言うと秋葉原・お茶の水・神保町に通じるところもある。
そして辿り着いたのは楽器屋ビル。折角だからと中に入ると、ピンク色の良い感じのジャズベがある。値段もお手頃。
それを見た瞬間のしんたろうくん、二秒くらいで「弾きます！」と宣言し、五秒くらい試奏して「買います！」との決断。この人本当に平気な人なのだろうか。
店員が在庫持って来るまでの間におれも触らしてもらう。韓国は質の良いベースが安価で売られてるのだなぁ、と思ってヘッドを見ると、そこにはMADE IN CHINAの文字…。伝えるか悩むも、もう買うって言ってるし黙っておく。

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この辺りで突然疲れが出て来る。
先述の薬局通りの適当な薬局に入って「I am very tired」と伝えると、カウンターの向こうのオッサンが「ヨシ来た」みたいな感じで三点出して来る。謎ドリンク、謎カプセル、謎粉。
金払って飲もうとしたら「ダメだ！順番が違う！まずはドリンクを半分！その後カプセル！そのあと粉を残りのドリンクに入れて飲む！」とか言っててなすがまま。どういうシステムなのこれ。

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でかい公園で少し昼寝。おっさん達がトロットやポンチャックを流してる音が聴こえる。

起きた後にデミンとハルちゃんから聞いたところによると、おれが寝てる間にしんたろうくんは買いたてのベースをそのおっさん達に向けて響かせてたらしい。
しかしこの辺りになるとこちらも狂い慣れしてしまい「へー！そんなことしてたんだー！」みたいになってくる。

狂いに慣れてはいけない。

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結構歩いて、どの辺りか分からないけどもう一軒飲みに行く。韓国では合法なレバ刺しなど。
この店の辺りから酒によって徐々に記憶が薄いのだが、ポシンタンのせいか薬局の謎処方のせいか、ワタクシ少々、アチラがソワソワしてしまい、とても困ってしまいました。

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一旦ハルちゃん家に帰宅して酔い覚ましの昼寝。
その後仕事明けのソウルパンクスらとCLUB SHARPの上の居酒屋で乾杯。韓国来ると毎回思うが、本当にみんな良く飲むわ。

ツマミにスープが出て来る。スプーンで掬うとナッツみたいのがたくさん入ってる。
「これ何？」と訊くと「ポンテギ」というものらしい。ググるとカイコの蛹じゃねぇか。
しんたろうくんは「こっち系は全然いけますね、うん、うまい、あれ？食わないんすか？犬はイケるのに蛹はダメなんすか？」などと。
実はおれ、虫めちゃくちゃ苦手なのだ。何故ならシティボーイだから。もし虫が一切存在しない人工の島が出来たら、故郷を捨てて引っ越す自信がある。それくらい嫌い。
しかし昼にあれだけ「犬うま！しんたろうくんも食べてみなよ！犬めっちゃ美味いよ！」とか言った手前、引くに引けない。思い切って口に運んで噛むと、美味いんかい。
なんとも言えない香りで良いツマミ。しかしまぁ、わざわざ食うほどのものでは無い気が。。。みんな普通に食ってたから、割と普通のメニューなのだろう。

もうさすがにヘロヘロ。
何故か同じタイミングでソウル来てたサコさんとは三日間顔合わしてたけど、PIT BARで会う時と同じくらいしか会話しなかったので特筆すべきこと無し。

歯磨きとフロスだけやって就寝。

翌朝5時に起きて地下鉄で金浦空港行って日本に戻ったのでした。
楽しかったし有意義なツアーであった！やはり音楽を通じて外国行くのはぶっちぎりに楽しい！もっとやるぞ！