最近聞いたアルバムで凄く感動したANEKDTEN [暗鬱 Vemod ]
私としたことが。こんなキングクリムゾンテイストのバンドを放置していたとは。とにかく今は聞きまくった。
とにかくジャケットがブラックサバスに似ている。
"Karelia" – 7:20
フィンランドの南東部からロシアの北西部にかけて広がる森林と湖沼の多い地方の名前である。そこに住む人たちのことをカレリア人と呼ぶ。北欧の得体のしれぬ土地にたたずむ老人と人形。えげつない様式美であろうか。
なんとも寂しげな冒頭。2重に重なりとても悲しげなスタートに。やがてデストーションあふれるサウンド、変拍子。プログレの醍醐味ではないか。そう、悲しみは恐怖に、恐怖は哀しみに展開するのである。サウンドはヘビーであるが冬の寂しげな風景を連想させ寒い。寒い。
これがエンディングまで続く。メロトロンがここぞとばかりに曲全体を包む。
"The Old Man & the Sea" – 7:50
デストーションの聞かしたBASS?のイントロ。
中間の絶望的なところがなんともいい。変拍子の決めはたまらない。
"Where Solitude Remains" – 7:20
聴きどころはギターソロの部分。転調転調転調の嵐。メロトロンがこれもたまらない。最後はラッシュ風。
芸術にとってある程度の緊張感は必要で、このアルバム全体的に言えるのですがミステリアスなイメージ。
"Thoughts in Absence" – 4:10
心に語りかけるようなボーカル。
静かなメロウなサウンド。アコギが心地よい。
歌詞の中の[Life begins and ends with pain]
人生は痛みで始まり痛みで終わる~
再度のエンディングはやはりクリムゾン[宮殿]風。
"The Flow" – 6:58
このデストーションばりばりのベース。なんかイエスのクリスクワイヤーをイメージさせる。中間部分の突然展開する変拍子の部分が聞きどころ。
"Longing" – 4:50
このチェロの反復音とアコーステックギターの絡み。これまでの悲しみからの脱却のLONGING(憧れ)。しかし光は程遠くマイナー悲壮感あふれるサウンドだけが漂う。
"Wheel" – 7:52
クリムゾンテストたっぷりの[WHEEL]不気味に語り掛けるような男女混合のボーカル。壊れかけの車輪のような不気味な繰り返しの中間部分。なんだこの不気味さは、これ以上奥に進めない奇怪なトンネル、決して抜け出すことができないブラックホール。すべての「陰]。歌の隙間の不協和音、メロディそれらも変拍子。曲が進むにつれて精神的な不安が広がる。 終盤のベースとトランペット(?)の掛け合いが個人的には聞きどころ。
"Sad Rain" – 10:14
メロトロンの盛り上げがなんとも言えない。悲しげなボーカルの後を追うようなバッキングが印象的。展開部分でメージャー展開、フルートのようなメロディが流れる中間部分。やさしい曲調に変化。ドラムのもなんか[宮殿]を彷彿させる。またまたメロトロンの盛り上げが始まりボーカルにつなぐ。
いやはや。すごいアルバムであった。キングクリムゾンリスペクトそれも初期クリムゾン。「VEMOD」発売から30年。
早速FACEBOOKもフォローした。次は第二作目を聴こうと思う。(続)