【即興芝居】 "CORE" の "C"
即興芝居を演じる上で、序盤で大切なのは "CORE" であると述べました。
今回は "CORE" の "C" についてお話しをしたいと思います。
「C」とは、Character (キャラクター) のことを指します。
役者が演じるその役がどういう人物なのか、という事です。
どんな性格なのか。
何を大切にしているのか。
何を求めているのか。
癖 (身体的な癖 / 口癖 / 思考の癖) は。
など、
"舞台上にいる役はどんな人物なのか"
それを丸っとひっくるめて "Character" と言います。
なぜ Character が必要なのか。
青年団の主宰である平田オリザ氏は
著書の中で以下のような事を述べています。
(URO OBOE★)
「緞帳(舞台と客席を区切る幕)が上がって
大竹しのぶが号泣していても、
観客は感情移入ができない。
観客は大竹しのぶがどういう経緯を経て
号泣をしたいのかを知りたいのだ。」
あの大女優・大竹しのぶさんの演技力をもってしても
いきなり号泣している様を見せられても
観客は「?」なわけです。
この大竹しのぶさん演じる役柄が
どういう人物なのかを知った上で、
どんな旅路を経て号泣するに至ったか
お客さんはそれを知りたいわけです。
お客さんが芝居を見に来るのは
感情を揺さぶられる為。
感情を揺さぶられる為には、
観客が役の人物に感情移入できなければ不可能。
よって、
Characterが必要だというわけです。
古畑任三郎や
TRICKの教授など、
個性の強いキャラクターは
見ているだけで愛し、応援したくなります。
逆に、どこにでもいそうなキャラクターの場合、
観客の感情移入は困難となるでしょう。
Characterの重要性、おわかりいただけたでしょうか。
余談ですが、
最近の漫画界ではキャラクター至上主義になっているようです。