業務フロー図ってなに?
みなさんは業務フロー図というのを聞いたことがありますでしょうか?
これは一般的にシステム開発の上流工程で作るドキュメントでして、何人かの登場人物がそれぞれどの順番でどんなことをやるのかを描いたものになります。
ただこれだけですとイメージしづらいと思いますので、ストーリー形式でご紹介したいと思います。
お母さん:あ、そろそろ夕飯作らなきゃ!でも、食材が全然足りない。。。今日はカレーにしようと思ってたのに。。。あ、そうだお父さんがそろそろ帰ってくる時間だから帰りがけに買ってきてもらうことにしよう。ピポパ、トゥルルルル、トゥルルルル。
お父さん:あれ、お母さんから電話だ、なんだろう。ピコ。どうしたの?
お母さん:お父さん~、カレー作ろうと思ってるんだけど食材が足りなくって~、お金は後で返すから買ってきてもらえないかな~?今日は太郎の熱がひどくて家出られなかったのよね~。
お父さん:りょうかい~、食材は何が必要なの?
お母さん:うーんとね、牛肉と玉ねぎとにんじんと、あとはカレールーかな。
お父さん:オッケー、ちょうどスーパーの近くだ、じゃ買ってくるね。
お母さん:うん、ありがとー。
お父さん:えーと、牛肉と玉ねぎとにんじんとー、あ、カレールーがあった。じゃ、これで会計するか。レジはどこだろ、あ、みっけ。
レジのお姉さん:いらっしゃいませー、牛肉が500円、玉ねぎが150円、にんじん100円、カレールーが200円で合計950円になります。あ、ケンちゃん、これ袋詰めしてくれる?
レジのアシスタントのケンちゃん:ほーい。バサバサッ(ビニールに空気を入れる)。えーと、牛肉に玉ねぎ、にんじん、カレールーっと。(腹減ったな、カレー食いてえ。。。)
お父さん:ほんじゃ、1000円でお願いー。
レジのお姉さん:1000円からお預かりしまーす。こちら50円のお釣りとレシートになりまーす。
お父さん:はい、どーも。チャリン。レシートはお母さんに渡すから取っておかないと。
レジのアシスタントのケンちゃん:はい、こちらお品物になりまーす。
お父さん:どーも。じゃ買い物も終わったし帰るかな。
お父さん:ガチャ、ただいまー。お母さん買ってきたよー。
お母さん:ありがとー、いくらだった?
お父さん:950円だよ、ほい、これ食材とレシート。
お母さん:りょうかい、後で返すね。
お父さん:あと、途中でコーヒー買ったからお駄賃でそれもー。
お母さん:あら、お父さんったら。
お父さん:てへ。
これを図にするとこんな感じ
になります。
お父さんが食材を買って家に帰るまでにいろいろなやり取りがあったと思いますが、それを業務フロー図に落とし込むときは限りなく抽象化され、誰が何をどの順序でやるかということにフォーカスする感じになっていますね。
この図はBPMNという書式に則っていまして、この図全体を水泳のプールに見立てています。このストーリーにはお母さん、お父さん、レジのお姉さん、レジのアシスタントのケンちゃんの4人の登場人物が出てきましたが、それぞれがプールのレーンで表されています。
BPMNにはいろいろな記号があるのですが全部覚える必要は全然ないかなと思ってます。個人的にはドキュメントは伝わればOKというスタンスでして、正しくわかりやすく伝えるために知恵を絞る、それを伝える手段として適切なツールを選択して使う、というのがツールのあるべき使い方かなと思います。
次回はこの業務フロー図をどう開発に生かしていくのかについてお話ししたいと思います。
ちなみに以下は業務フローやプロセス設計に関する書籍になりますので、参考にしてみてください。