見出し画像

線型代数入門方法紹介

大学1年生や高校生用に線型代数の入門方法を紹介する動画を作って見ました。

動画の要約

大学1年の数学の必修科目、線型代数への入門方法を紹介します。具体的な計算を出来るようになってから大学指定教科書を読む方が良いという考えから、
1.キーポイント線形代数

2.計算主体の演習書

3.大学指定の教科書
の順で勉強する方法を提案します。

高校生用に大学指定の教科書もいくつか紹介します。

紹介した本は以下の通りです。

【1】最初に読む本
(1)キーポイント線形代数、薩摩順吉、四ツ谷昌二 岩波書店


・189ページで、10日以内で読了可能
・2行2列、3行3列の行列で例題を解く
・線型代数の概念や重要な定理については、証明はないけど意味について学  べる
・ガウスの消去法、行列式、逆行列、行列のランク、行列の固有値、行列の対角化、ジョルダン標準形を計算できるようになる
・ベクトル空間、線型変換、線型代数の基本定理(次元定理)の意味を理解できるようになる


【2】次に読む演習書
(2)線形代数演習、浅野功義 、大関清太、岩波書書店

・10日以内で読了可能
・簡単な演習問題を一通り解く
・手を動かして計算例に慣れる
・計算ドリルのように手を動かす
・少し簡単すぎるかもしれないけど、やっておくと良い

または
(3)よくわかる線型代数、有馬哲、石村貞夫、東京図書(絶版)

・中古でも良ければ(絶版)こちらでも良い
・簡単な演習書で手を動かすのに良い

【3】大学指定の教科書を読む
・証明は難しければ最初は飛ばしても良い
・特に証明は写経しながら読む
・毎回復習しながら読む
 例 進む前にこれまで勉強したところをざっと復習してから、先に進む
・何回も読んでいるうちに、本の内容を見ずに再現できるようになる
・本の演習問題は何も見ずに解こうとする、解けなければ解答見ながら解く

大学指定の教科書の例を挙げておきます。

(4)線型代数学、齋藤正彦、東京図書

・比較的平易だが、簡単すぎることもない
・何回も読みながら読み進んでいくと良い

(5)理系のための線型代数の基礎、永田 雅宜、紀伊國屋書店(絶版)

・かつては京大1年用に使われていた
・ベクトル空間からはじまる
・定理の証明が簡潔で理論の見通しが良い
・少し行間があるので考えながら読むのに良い
・全ページ何回も熟読すると良い

(6)線型代数入門、齋藤正彦、東京大学出版会

線型代数の定番、少し難しいかも

(7)線型代数学、佐武一郎、裳華房

線型代数の定番、初読は数学好きじゃないと厳しいかも

(8)線型代数入門、松坂和夫、岩波書店

丁寧な記述で行間が少ない、とても読みやすいけど、ページ数が多い

どれか一冊をきちんと全部読めば、線型代数の基礎は身につくので、大学指定の教科書を一冊読み切りましょう。

いいなと思ったら応援しよう!