フューチャー・イズ・ワイルドと生物ラジオ『ぶつざく』
お盆が終わって暫く、体調不良で寝込んでいた。
風邪かコロナか分からないけど、実家から戻るバスの中でもらってしまっていたらしい。
布団の中でうずくまりながらフューチャー・イズ・ワイルドのことを考えていた。
フューチャー・イズ・ワイルド
あの懐かしき、そして未だ来ぬ奇怪な生物達。
フューチャー・イズ・ワイルドというのは、十数年前に放送していた「人間が居なくなった先の遠い未来では、どんな生物が生きているのか」という想像を映像化したドキュメンタリーだ。
全くの絵空事ではなく、科学的知見を盛り込んだ予想らしいのだけど、登場する未来生物達の姿はかなり突飛で、例えば進化してゾウくらいでっかくなったイカが地上を闊歩する様子に、当時小学生だった僕は夢中になっていた。
せっかくなので、そんなフューチャー・イズ・ワイルドで紹介された未来生物の中から、特に印象に残っているやつらを紹介します。
・オーシャンファントム
1億年後に登場。
船くらいデカいクラゲ。海面に浮かび、帆を立てて風を受けて移動する。バイオ洋上プラントとでもいうべき見た目で、かなりキモい。
・シルバースパイダー&ポグル
この2種も1億年後に登場。
シルバースパイダーは巨大山脈にデカい巣を作るクモ。そしてポグルはネズミっぽい見た目の地球最後の哺乳類なんだけど、シルバースパイダーの家畜として辛うじて生かされている。
哺乳類の末路が哀れすぎる。
・グレートブルーウィンドランナー
1億年後に登場。
シルバースパイダーを食べる青い鶴。羽が4枚も生えていてカッコいい!
・メガスクイド
2億年後に登場。
ゾウくらいデカい陸棲イカ。
バナナマンのコント「Punks」では、ヤンキー2人が「テレビで見たけど、未来ではイカが世界を支配してるらしいぜ」みたいなことを喋っていて、多分これのことじゃないかな。
Podcast『ぶつざく』
もちろん、熱が出たら自然とフューチャー・イズ・ワイルドのことを思い出すなんて訳はない。人間の脳はそんな仕組みにはなっていないのであって、思い出したのにはきっかけがある。
寝込んでいる間はしんどくて本を読むことも映画を見ることもできず、かと言って暇は暇なので、ずっと目を瞑ってPodcastを聴いていた。
そこで偶然出会ったのが『生物をざっくり紹介するラジオ〜ぶつざく〜』という番組だ。
こんな番組なんだけど、その中にフューチャー・イズ・ワイルドに登場する生物を紹介する回があって、それで懐かしくなった次第だ。
せっかくなので何話か聴いた中で1番楽しかった回を紹介して終わろうと思う。
・2期8話『⭐️「国立科学博物館」をざっくり紹介』
メンバー達が国立科学博物館(かはく)のフロアマップを見ながら思い出深い展示について語る回。
去年友人とかはくに行ったので、その時の記憶が呼び起こされて二重に楽しめた。
中でも良かったのは「地球館地下の23番に展示されている海洋生物の化石達は向きが揃えてあるので、入り口から見るとみんながこっちを向いている」という話。去年同じ景色を見て妙な迫力を感じたことを思い出して、ニコニコしながら聴いていた。
あともう1つ気に入った点がある。メンバーそれぞれの興味対象が微妙に違って、しかも自分の対象外の展示には全く興味がない。なのであるメンバーにとって印象深かった展示を他のメンバーは全く覚えていなかったりするのだ。
それを聴いて思い出したのは、僕が所属していた映像系サークルで、同期と後輩が一緒に映画を観に行ったにも関わらず席を離れた位置でとり、それぞれ独立した状態で映画を観ていたというエピソード。
一緒に観に行く意味ねーじゃんと笑いつつ、彼らのその姿勢、真摯さとかぎこちなさみたいなものにとてつもなく感銘を受けたのを覚えている。
このかはく回を聴いていて、それと同じ気持ちを感じた。みんなで周るのも良いけど、各々勝手に周るのもまた良い。