2022年10月の記事一覧
「最凶女装計画」の感想/"A Thousand Miles"とかいう神曲
映画と曲の二本立てです。
「最凶女装計画」の感想45点
「黒人男性のFBI捜査官2人が、特殊メイクで白人女性になりきる」という話なんだけど、あんまり面白くなかった。
ハリウッドで行われてきた黒人のステレオタイプ表現の1つに、黒塗りをした白人が黒人を演じるというものがある。ブラックフェイスというやつだ。黒人の2人が特殊メイクで白人を演じる今作には、そんなステレオタイプ表現への意趣返しの意味が込
「スクール・フォー・グッド・アンド・イービル」の感想。メタおとぎ話。
おとぎ話をパロったような、程よくしょうもなさそうな映画だったので見てみた。(シャーリーズセロンが出てたから見たってのもある)
いざ見てみると、メタおとぎ話、もしくは思弁的おとぎ話論映画とでも言うべき映画だった。
ハリポタっぽい?いいえ、思弁的です。①魔法の学校で②生徒達が複数のチームに分かれている。という点で、ハリーポッターを連想するのはもう仕方がないことだと思う。
その上で、ホグワーツでは4つ
「バッドキャット」の感想。
以前どこかで予告を見たことがあって、その時に面白そうと思って、それっきり完全に忘れていたことを、アマプラで見つけたときに思い出した。
トルコの映画らしい。
主人公が魅力的な映画でした。どかっと便器に座ってタバコをふかす主人公の絵面で心掴まれた。
主人公の傍若無人っぷりがとても楽しくて、基本的に楽しく見ていられた。
1番好きなシーンは序盤の、シャムネコに迫ったらその子が死んじゃって、怒った飼い主
「劇場版 ムーミン谷の彗星 パペットアニメーション」の感想。穏やかな終末。OOO的不気味さ。
ムーミンのことはほぼ知らない。ムーミン谷は人類滅亡後の世界で、スナフキンが人類最後の生き残りなんだっけ?と思っていたけど、今調べたらそれはただの都市伝説だった。
映画の感想をまとめると、とても不気味で面白い映画だった。
不気味な画面。今作のアニメーションはセルに人形を貼り付けるタイプのパペットアニメだった。
ストップモーションアニメとセルアニメの合いの子みたいな感じ。
しかし平面上で動かさない
「モンスターズ・リーグ」の感想。ポストカンフーパンダ(になり得たかもしれない怪獣レスリング映画)
巨大怪獣達が、人間をコーチにつけてレスリングをする!って予告がめっちゃ面白そうだったので見てみた。
カンフーパンダっぽいな。何よりもまずカンフーパンダっぽいな〜と思った。コーチと選手が共に成長していったりとか、才能のない男が、長所とも思っていなかった自分の好きなことをうまく使って修行していくところとか。
これならカンフーパンダの方が面白いよな、と思っていたけど、見ているうちに意外と面白いことに
「四畳半タイムマシンブルース」の感想!
四畳半神話大系は人生で5本の指に入るくらい大好きなアニメ。なのでこれも発表されたときからずっと待ちわびていた。
(サマータイムマシンブルースも見たことはあると思うんだけど、記憶はほぼ残ってない。)
最高の映画だった。懐かしすぎた。しかし無視できない汚点もあった。
最高の余談。四畳半神話大系(ここからは本編と呼ぶ)で語るべきことは全て語り終えてしまっているので、今作は続編ではなく、余談や番外編の
「ダージリン急行」の感想
面白かった。
寝台列車という小さく区切られた空間が、ウェスアンダーソンの映画の、細々した細部まで行き届いてる作風にめっちゃ合ってた。
話はあんま好きじゃなかった。
インドに行って人生観を変えよう!
とかいう3兄弟のしょうもない旅が、途中で破綻をきたすことによってリアルな体験になり、兄弟の後悔を成仏させ、3人をこの先の人生へ送り出す。
雑にまとめるとこんな感じなんだろう。だけど破綻した後の旅
「ライフ・アクアティック」の感想。
フレンチディスパッチ、グランドブダペストホテルに続いてこのライフアクアティックと、ウェスアンダーソンの映画を遡るように見てきたけど、今まで見た中ではこれが断トツで面白かった。
あらすじを書けばこんな感じになるんだけど、しかしこのあらすじはこの映画のことを何も伝えられていない。
完璧な映画、完璧な冒険とそのしょうもなさこの映画には、ウェスアンダーソンの映画の完璧さが隠し持ってる「しょうもなさ」に
「グランド・ブダペスト・ホテル」の感想
昨日に引き続き、ウェスアンダーソンの映画の感想を上げる。
ウェスアンダーソンの代表作を1つ挙げろと言われれば、このグランドブダペストホテルということになるんだろう。それくらいの認識はしていた。
感想を1行でまとめるなら、めっちゃお洒落でかなり洒落臭い映画だった。
グランド・ブダペスト・ホテル「彼の世界は彼が現れるはるか前から消えて無くなっていたんだよ。だがグスタフさんは、もう存在しない世界の幻を
「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊」の感想(と、感想の感想)
ウェスアンダーソンの映画を何本か見たので、何日かかけて見た順に感想を上げて行こうと思う。
最初に見たのは、この長ったらしいタイトルの映画だ。
フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊カラー、モノクロ、アニメ、と様々に表現を変えながらも、それらを一貫した美意識がまとめ上げている点が雑誌的であって、何が言いたいかというとずーっとオシャレだった。
特に最初の町の紹介記事が
「ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲」の感想
コーネル・ムンドルッツォ監督の、ワンちゃん映画だ。
同監督の「ジュピターズ・ムーン」が、つまらないのにやけに印象に残っていたので、これも観てみた。これで決着をつけようという魂胆だった。(何の?)
以前書いた「ジュピターズ・ムーン」の感想はこちら。
見た結果、これもつまらなかった。
だけど、犬が街を占拠するシーンはかなり面白かった。ハーメルンの笛吹きみたいだと思った。こっちはネズミじゃなくて犬だ
「みんなのヴァカンス」の感想
ずーっと面白かった。出てくる登場人物みんな最高だったので、これは最高の映画。
前半部分での話の推進力はフェリックスとアルマによって生み出されていて、アルマがフェリックスを振り回すことで話を1日ずつひっぱっていく。
だけど、他の人にとっちゃそんなこと割とどうでもいいので(もちろん友人として応援はしてるけど)シェリフとエドゥアールは何故か辿り着いてしまったヴァカンスで、今日1日をどう潰そうかなと、な
「でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード」の感想
おっきい子犬かわいい、子供かわいいな映画だった。とても面白かった。
主人公が理知的で我慢強いので、どうしてもクリフォードを手放したくないというワガママも同情的に見られた。物分かりのいい子の、生まれて初めてのワガママだったんだろうな。みたいな。
宣言という手段登場人物達が、スピーチによって問題解決を図っているのがアメリカ的だな〜と思った。
エミリーは群衆の前で、自分とクリフォードには一緒にいる権