デモを聴く

週に何十曲かデモ音源が送られてくる。
なので週に一回ほど、まとめて聴く。

タイトルも名前もろくに確認せずに、ラップトップやiPadのスピーカーで聴く。
短ければ一秒も聴かないし、全部聴くことは殆どない。
これはDJの準備をするときも一緒、但しスタジオの制作用スピーカーで、定音量で聴く。

聴く音源達には作り手の人生がとてもよく現れていて、それが映像として脳内に浮かび上がる。時には一日に1000曲以上聴くこともあるので、とてもエネルギーを消費することになる。

これを他のA&RやDJ達も、しているかもしれない。そうなると、自分の曲もそうして聴かれて選ばれてから、世に出て行くことになる。
ただ、作るときと選ぶ時は別の人格、というか違う脳の部位を使うので、何時間も同じ曲を触り続けることができる。

大事なのは自分の中の、聴く人と作る人、その両方を大切に育てること。
たとえ一秒しか聴かなくても、その一秒の中の良いところを認めてあげてから、次の曲を聴くこと。
否定を残したまま次に行くと、否定の言葉が蓄積されて、喜びを感じることにさえ否定する人間になって行く。

一秒しか聴かないかもしれないけど、感謝して聴いてます。
生まれて育って生きて送ってくれる人は、きっと僕が聴いている姿を想像してる。

デモ、送ってください。
HouseはFuente Musicへ。
Downtempo, Chillout, AbmientはStandard Musicへ。