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日本格闘技界の悲願達成。堀口恭司がBellatorバンタム級王座戴冠、RIZINバンタム級と合わせて二冠王

大晦日にRIZINで行われたRIZINバンタム級王者決定戦後、すぐにリマッチがBellator側でBellatorのベルトを賭けて行われることが発表された。そして、先日Bellator 222、格闘技の殿堂ニューヨーク、マジソンスクエアガーデンでついに決着戦が行われた。

RIZINと二冠王になった堀口恭司

Bellator MMAではRIZINとは違い、MMAのみを行うイベントなのでリングではなくケージを採用。(キックボクシングはBellator kickboxing)またルールもユニファイドルールを採用しているので、踏付けなどRIZINでは認められている攻撃が禁止だったと違いがかなりある。

とはいえ、UFCでも日本人最高のフライ級で3位の実績があるのでケージかリングかの違いはあまりない。むしろケージの方が面積が広く、タックルで倒されても立ち上がりやすいなど、堀口にとっては有利だったのかもしれません。

試合はRIZINでのリプレイを見るような展開

バンタム級の王者防衛戦として戦ったコールドウェルも堀口対策をしてきたのか、RIZINで戦ったときよりもリーチ差を生かしてハイキックを出すなどして散らしながらタックルでテイクダウンを狙う展開。

特に1Rは完全にコールドウェルのラウンドでテイクダウンをとるとケージまで押して肘による攻撃で有効打を狙っていく典型的な北米スタイル。堀口は前回同様に早いラウンドでは防御に徹してスタミナを削っていく戦いでした。

2Rになると打撃の展開もありつつテイクダウンから立ち上がる展開の繰り返しでしたが、2R終了時にコールドウェルの口が完全に開いていたのでスタミナが切れつつあるのがわかった。

やはり3Rが勝負の分かれ道だった

3Rになるとテイクダウンを狙ってタックルしてきても簡単に切れるようになり、堀口のパウンドもかなり当たる場面があってここで決まるかなと思わせてもさすがの王者、しのいでスタンドでの打ち合いを見せてくれた。

完全にスタミナ切れを起こしてる印象のコールドウェル、RIZINでの試合も3Rで終わったが、Bellatorのタイトルマッチは5Rなので3Rをしのいでからも残り2Rあり、結局はテイクダウンを狙って尻もちをつかせるだけで何もできず。

判定にはなりましたが、堀口が3−0の圧勝でBellatorバンタム級の王座を獲得。RIZINバンタム級と合わせて二冠王となりました。

北米メジャータイトルを獲った初めての日本人

PRIDEが存在していた頃にもUFCに挑んだ日本人は多く、中でもタイトルマッチまでたどり着いたのは、宇野薫、桜井マッハ速人、岡見勇信、そして堀口恭司の4人だけ。

一番可能性があった堀口はUFCからRIZINに移籍し、RIZINバンタム級GPとバンタム級タイトル、そして今回のBellatorバンタム級タイトルを獲得した。

Bellatorは北米でUFCに次ぐメジャー団体なので、これまで達成出来なかった北米メジャータイトルを獲った初めての日本人です。

「セフードくん、やろーよ」

RIZINとBellatorのクロスプロモーションがうまくまわり始めるとやはり見てみたいのは、UFC王者との戦いです。PRIDE時代は、PRIDEミドル級(ライトヘビー級の体重設定)GPにUFCのレジェンド チャック・リデルが参戦したことがありました。

今はUFCが巨大になりすぎていて、RIZINとBellatorが一緒に交渉してもどうかな?という立場ですが、MMA業界全体のことを考えるとクロスプロモーションでUFCから選手を派遣してもらったり、逆に派遣してく方が盛り上がりますね。

試合後のインタビューを見ると堀口自身、「セフードくん、やろーよ」とケージ内でのインタビューで言うつもりだったようです。記者会見でもUFCの名前を出していた。

当のセフード自身も記者に聞かれて連れてきてくれと言うくらいですから、やりたいと思っているんじゃないでしょうか。

榊原代表も「堀口はこれから忙しくなる」の言葉の中にUFCとの戦いが含まれることを期待しています。

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