一期一会の積み重ね。
一期一会
一生に一度だけの機会。生涯に一度限りであること。生涯に一回しかないと考えて、そのことに専念する意。もと茶道の心得を表した語で、どの茶会でも一生に一度のものと心得て、主客ともに誠意を尽くすべきことをいう。
私は、アイセックという学生団体での活動を通じて、様々なバックグラウンドを持った外国の人と関わってきました。しかしながら、彼らはずっと日本に住むわけではないので、出会いと別れは付き物です。だからこそ、彼らが日本に滞在するその“一瞬一瞬”を大切にしたいなと思い、この言葉を活動の指針として掲げています。
今回は、そんな一期一会な瞬間を共有してきた、私の大切な友人を紹介させていただければと思います。
①Kanun🇹🇭
彼女と出会ったのは、大学1年生の6月。まだアイセックに入りたてホヤホヤの頃です。アイセックに入って初めて関わった研修生で、そんなに多くの外国人と関わったことのない私にとって、とても新鮮でした。タイ出身の彼女はとても明るく、打ち解けるのにそんなにも時間はかかりませんでした。
彼女の住むシェアハウスで、日本食を振る舞いました。たくさんのアイセックのメンバーが来てくれて、とってもいい時間だったのを覚えています。
帰国の日、彼女を関西国際空港まで見送るはずだったのですが、見事に寝坊してしまい、願いは叶わずじまいでした。ごめんなさい。
「今度はタイに会いにきてよ!案内するよ。約束だよ!!」
そう言った後、彼女は出国ゲートへと消えて行きました。
ちなみに、その約束を果たすため今年の3月にタイへ行く予定でしたが、結局コロナでいけなかったです。残念。。。本当に行きたかった。
②Bea🇵🇱
彼女と出会ったのは、大学1年生の8月。ちょうどアイセック活動になれてきたころに彼女はやってきました。少し恥ずかしがり屋さんだった彼女でしたが、何回も会うたびに、少しずつ仲良くなることができました。
一緒に京都の嵐山に観光に行きました。お寺を巡ったり、パフェを食べたりしながら、ゆるりと京都を巡りました。着物姿が本当に似合います。
他にも一緒に神戸観光をしたり、おうちでポーランド料理パーティーを開催したりと、本当にたくさん関わることができました。とっても楽しかったです。素敵な時間をありがとう。
③Souad🇫🇷
彼女と出会ったのは、大学1年生の11月。もうすぐ1年生が終わる時期です。彼女もとっても恥ずかしがり屋さんでした。写真は、アイセックのステークホルダーが運営する「子ども食堂」に参加させてもらった時の一枚です。「幼稚園のせんせい」としてインターンシップに参加していた彼女は、すぐに子どもたちと打ち解けていました。本当に微笑しい光景でした。
④Fazumara🇮🇩
彼女と出会ったのは、大学2年生の12月ごろ。今までの研修生と違って、彼女はとても明るかったです。そんな彼女に惹かれてか、たくさんのアイセックメンバーが彼女と仲良くなりました。
ちなみに私の髪の毛が銀色なのは、カラーワックスなのでご安心ください。笑
⑤Tao🇨🇳
彼と出会ったのは、大学1年生の1月。私が担当していた研修生なので、よく記憶に残っています。彼はとても明るく、日本語も上手だったので、日本人と見分けがつかない人も多いのではないでしょうか。
写真は、南京町に行ってきた時のものです。本当に多くのアイセックメンバーが、関わってくれました。
これは、奈良に観光に行った時です。まだ寒かったのに、アイスを食べていたのを覚えています。笑
他にも、フェアウェルパーティーを開いたり、アイセックが主催するステークホルダーズパーティーに参加してくれたりと、わずか6週間もの滞在期間に、たくさんの思い出を一緒に作ることができました。
彼が中国へと帰る直前、一通の手紙と、万年筆をもらいました。
「たくさんの楽しい思い出をありがとうね。また会おう。」
お世辞にも上手とはいえない字で書かれた手紙の最後の方に、こう綴られていました。たどたどしい文体から、彼の必死で書いた姿と、彼の十二分な「想い」の両方を汲み取ることができました。こんな自分でもたくさんの思い出を一緒に作ることができたんだ、と一人で感動していたのを今でも覚えています。
彼を関西空港へと見送りに行ったときは、本当に寂しかったです。別れ際にも、身に余るくらいの感謝の言葉を伝えられ、泣きそうになりました。院の試験を受けると言っていた彼は、今頃何をしているでしょうか。
⑥Jalil🇲🇦
彼と出会ったのは、大学1年生の2月。本当に陽気なモロッコ人で、アイセック神戸大学委員会のメンバー旅行にもきてくれました。彼のその陽気な性格のおかげか、たくさんのアイセックメンバーといつのまにか仲良くなっていました。
彼とは、正直そんな深く関わってはいないですが、なぜか私のFacebookの投稿にいつもコメントをくれるんです。本当にあったかい人です。
⑦Sefa🇹🇷
彼と出会ったのは、大学2年生の12月。お気づきの方もいるかもしれませんが、めっちゃ時間飛びました。いつの間にかアイセックのプロジェクトリーダーになっていた私は、忙しさを言い訳に、研修生と向き合う時間も少なくなっていました。やっぱりもっと多くの「一期一会」の瞬間をたくさんの人と分かち合うべきだったなと、とても後悔しております。
彼はとても明るい人で、いつの間にかできていた後輩とすぐに仲良くなっていました。写真は、彼がトルコ料理を振る舞ってくれた時のものです。とってもおいしくて、あっという間にみんなの胃袋の中に入っていきました。
ありがたいことに、彼が研修をしていた企業様主催のフェアウェルパーティーにも参加させていただきました。多くの人が、彼との別れを悲しんでいました。私たちアイセックメンバーだけではなく、企業の人にとっても、研修生が来日している時間は「一期一会」なものです。それを直接感じとることができ、改めてアイセックの研修の素敵さに想いを馳せました。
⑧Hafiz🇮🇩
彼と出会ったのは、大学2年生の2月。一番最近感じた「一期一会」の瞬間です。プロジェクトリーダーの任期を終え、直属の後輩が彼の研修運営をサポートすることになっていたので、「絶対にたくさん関わってやる」と意気込んでいました。
恥ずかしがり屋だけど、仲良くなればよく話してくれるタイプの彼と、最初はなかなか打ち解けることができませんでした。しかしながら、彼が訳あって1週間ほど六甲に滞在しているときに、気づけば仲良くなっていました。
彼との思い出は本当に尽きません。彼に和食を振る舞ってあげた話。彼のインドネシアの友達とインドネシア語で会話した話。彼の研修に同行した話。彼と大阪のモスクに行って、2時間礼拝所の前で待った話。そんなちっぽけな一瞬一瞬の思い出を積み重ねていきました。
彼と道頓堀に観光しに行きました。写真が上手な彼に、たくさん写真を取ってもらいました。とっても楽しかったです。
そんな彼ですが、残念ながらコロナウイルスの影響で研修を中止しなければならず、志半ばで帰国することになりました。
「今度はぜひインドネシアに来てください。また遊びましょう」
もうすぐ帰国する彼から、こう伝えられました。また、東南アジアで訪れる国が増えました。
コロナウィルスのせいで、今年度の研修運営は厳しくなってきていますが、きっとこれからも、アイセックがなくならない限り、こういった「一期一会」の瞬間はたくさん訪れることでしょう。私たちにとっても、企業様にとってもかけがえのない一瞬一瞬を、これからも大切にしていって欲しいなと心から願っています。