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人と他の動物たちとの違いをこどもに伝えるとしたら(No.5 音楽の視点)

こんにちは。
私は「教育」について考えることが大好きです。

もしも、こどもから
「人と他の動物たちとの違いって何?」
と聞かれたら、何と答えようか考えてみました。
そして、人と他の動物たちの違いを学校で学ぶ教科の視点から、語ってみようという試みを勝手に始めてみようと思いました(笑)

今回はその第4弾です!音楽の視点から考えていきます。
わたしは、「多くの人数で、いろんな音を楽しめる」こと
人と他の動物たちとの違いだと考えています。

ほかの動物も、音を奏でて楽しんでいる様子が見られます。
鳥のさえずりを聞くとまるでメロディーがあるように感じます。
また、ユーチューブなどで、ほかの動物が音楽に合わせて、はしゃいでいる動画をみることができます。

そう考えると、ほかの動物も「音を楽しむこと」はできるかもしれません。
しかし、人ほど「多彩な音」を演奏し、それを楽しむことはできないのではないのかなと思います。

例えば、ロックバンドをイメージしてください。
私の勝手な主観になってしまうのですが、ロックバンドのライブのワンちゃんを連れて行ったら、ずっと吠えているか、その場を逃げ出すと思います。
ほかの動物も同じ反応をするのではないでしょうか?
逃げ出さないまでも、楽しむことはないでしょう。
もちろん、音が大きすぎることや言語が違うことも原因かもしれません。
でも、落ち着いている歌詞のない曲を流しても、無視してしまう動物が多いのではないかなと思います。

他の動物は「大勢で」1つの音楽を楽しむことはありません。
1匹のカナリアが、さえずっているところに、10000匹のカナリアが集まって聞いていることはありませんよね。
もし、そんな状況があったら大変なことになりそうです(笑)
みてみたいですね!

下の記事でも書いたのですが、「人」は他の動物と比べ物にならないレベルの規模で「集団」を作ることが可能です。

しかも、特に「音楽」では、異常ともいえる大きさの集団を作ることができます。

考えてみてください。

武道館ライブであれば、満員になると、少なくとも10000人は、同じ時間に、同じ会場で、1人もしくは1つのバンドを中心に、「音楽」を楽しむのです。
他の動物であれば、パニック状態のカオスな空間です。
また、YouTubeなどの生配信で、国内外の有名アーティストがライブをするともなれば、さらに人数が増えます。
2021年11月03日の嵐(ARASHI)が行ったYouTube配信では、最大同時接続視聴者が78万人(780000人)だったそうです。

めちゃくちゃ多いですね、、、、

もしかすると、この78万人の中には、日本人だけでなく、海外の方もいらっしゃったのではないかなと思います。
私たち日本人も、海外のアーティストの曲を聴きますよね。
歌詞の意味は分からないけれど、「なんかいいな」と感じで聞いている曲もあるのではないでしょうか?

こうした、言葉や歌詞が関係なく、いろんな音を感じ取れる感性は、古代の人間を考えると理解ができます。

山極壽一先生という京都大学でゴリラの研究をされ、現在は、京都大学総長をされている方がこんなことをおっしゃっていました。

「人間は、言葉を話せるようになる前は、音楽で異なる地域の人と交流をしていたのではないだろうか」
(一言一句、一緒ではありません。ご容赦ください。もし興味がある方はこの動画を聞いてみてください。)


つまり、私たちは、言葉の話せない類人猿であったころ「音楽」をつかってコミュニケーションをとろうとしていたと予想できるそうです。

そう考えると、私たちの脳は「まったく歌詞がなかったり、聞いたことのない音」も「素敵だな」と感じられるようになっていったのではないかと推測できます。

私は、数学を専門にしていて、よく「数学は万国共通の言語だ」という言葉を耳にしますが、「音楽も万国共通の言語」ではないかと思うようになりました。

「他の動物ではありえない多くの人数で、いろんな音を楽しめる感受性がある」こと人と他の動物たちとの違い
なのではないかなーと考えました。




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