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試験一週間後の振り返り:日本語教員試験はドカ食い選手権

せっかく覚えた知識が忘れ去られていくのがもったいないので、試験から一週間経ちましたが、のんびり勉強は続けています。ただ不思議なもので、必死になって覚えようとしていたものが、受験のプレッシャーがなくなったせいか、すんなり頭の中に入り記憶に定着していくような気がします。脳は緊張した集中モードよりもリラックスした状態の方が、実はいい働きをしてくれるのかもしれません。

日本語教育試験は、自ら率先して受けたわけではありませんでしたが、受けてみてとても良かったと改めて思っています。54歳の私でも学習意欲は人並にありますので、それなりに集中して勉強することができました。

それはともかく、心底勉強したいと思えるものに巡り合えるのは奇跡に近いのではないかと思っています。

今は情報が多いので、学びたいと思うものにすぐ手が届くようになっているのはとてもありがたいことです。でも、情報がなんでもそろっている時代、逆にいろいろと情報を追っていかなければならず、気づくと情報に追われてしまい、はたして自分はいったい何を学びたかったのだろうかと考える暇さえありません。

オタキング岡田斗司夫さんのようなオタクになりたいと思っている私は、あれもこれもつまみ食いするタイプで、何のオタクになりたいのかすらわかっていません。心底勉強したいと思えるものに巡り合えるのはいったいいつになるのでしょうか。

だから「情報の軸」がないことは自覚しているので、せめて選り好みをしないでいろいろなことに触れていこうと考えていますが、そんな私にとって、日本語教員試験は相性のいいものだったかもしれません。

日本語教員試験で問われることは、文法や音声学だけに限らず、言語学的な音韻論・形態論・統語論・語用論・言語類型論、比較言語学・対照言語学・社会言語学などたくさんあります。さらに、日本語教育のデザイン法や教え方と評価法についても、実際に日本語教育に携わっている先生でないと解けないのではないかと思う問題ばかりでした。

日本語教員試験は特定の分野を深堀するだけでなく、試験範囲がとにかく広すぎます。

文化相対主義などの文化論や文化受容理論
認知心理学や記憶ストラテジー
異文化コミュニケーション
言語習得理論と学習ストラテジー
言語と社会の関係や言語政策
日本語教育とICT活用や著作権の問題
言語教育や教授法の歴史
日本語教育事情や日本語教育の歴史などなど

挙げればきりがないので、これくらいにしておきますが、選り好みをせずになんでも吸収しようと考えている私にピッタリと言えばピッタリでした。しかしいくらなんでも、日本語教員試験はドカ食い選手権だったのではないかと思っています。

私が日本語教員試験を受けると宣言したのが、今年2024年9月25日でした。

宣言してから試験日の11月17日まで、広範囲な試験範囲を2か月以内に勉強しなければなりませんでした。まさに、とんかつ・エビフライ・ハンバーグ・ヤンニョムチキン?・カレー・・・とプラス1キロのライスを60分以内に食べたら合格!みたいなものです。

ドカ食い選手権で時間内に完食できなかったら、次こそは完食と思うのが自然な流れだと思いますが、できればちゃんと味わっていただきたいというのも素直な気持ちです。来年までは1年の時間があるので、しっかり味わっていきたいと思います。

今日は完食したくてもできなかった言い訳を書いてみました。

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林海平
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