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「経済」というものについて、「ガチ」で考えてみたのです

ぞもぞも「経済」とは?~過去記事から

コロナ禍がなかなか収まりません。
「経済を回す」のか、「感染防止」するのか。
わいのわいの、お金がらみでかまびすしいですね。
昨年の11月に、こんな記事を研究室から「発出」しています。

この記事の出自は、実はもっと古くて、
あたしの「ブログ」から引用したものです。

この記事から、さらに派生させ、
「経済」のあり方を考察した記事もつづきますが、
今回は、そのリニューアル記事を、あらためてご紹介いたします。

地方では「クルマ」がないと仕事ができない?

 実は一般的に会社の社員とか、役所のような公務員が、
仕事のために移動しなくてはならないときは、
本来的に言えば、自家用車のような
「私的移動手段」を使ってはいけないことになっています。

したがって自家用車を「通勤」に使う人は、
このリスク回避のため、自動車保険が高く設定されているか、
もしくは、通勤時以外は補償の対象外にすら
なり得る場合もあるわけです。

 ですから、仕事で使う車は「公用車」しか使えませんし、
本来的には「公共交通手段を使いなさいよ。」
と言うのが原則なんです。

 ところが、社用車や公用車が確保できない企業や機関は
職員の自家用車を「公用車登録」して、
公用車扱いで移動手段に使っておるという現状があります。

なぜならば、地方に住む者にとって、
仕事で移動が必要なとき、公共交通手段のみでは、
「まったく仕事にならない」からなのです。
公用車や社用車っても、経済的な体力上、
すべてあてがわれているわけではないのです・・。

地方交通は、「不便」である。その原因

 今の日本においては、公共交通手段のみで仕事になるのは、
首都圏や地方中核都市などの「大都市」だけだからです。

つまり、それだけ地方公共交通機関は、
病的な状況にあるという事なんです。
逆に言えば、地方経済が元気ないのは、
こういうところにも原因があるんでないのかね~、
などと考えてしまいます。

 そして、地方にいる人は「公共交通機関」の必要性を、
生活実感としてあまり感じなくなってしまっていることが、
現状の大きな原因になっているような気がしてなりません。

では、どうして「地方公共交通」は衰退してしまったのか、
順を追って考えてみることにしましょう。

地方公共交通の衰退の原因は、人口減にあらず

そもそも、国は公共交通に限らず、
公共性の大きな事業については、
「需給調整規制」というスタンスをとっておりました。

この「需給調整規制」というのは耳慣れない言葉ですが、
言ってみれば、「許可制」という形にすることで、
その業界に携わることや料金、サービスなどを「統制」して、
競争が起こらないようにすることで
結果的にその事業を「保護」しようというものです。

まぁ、経営規模も路線も料金も、
すべて国の許可という形で調整して、
自由競争が起こらないようにするといった、
言ってみれば「社会主義経済」的な仕組みです。

ですから、不採算な事業には補助金をばんばんつぎ込んだり、
過当競争が起こらないよう、その事業に対する新規参入を制限した。
これが「規制」なわけです。
この事によって、公共事業は不採算であっても
補助金などによって赤字が補填され、
ずっと保護されてきたのです。

企業努力を怠ったから「人口減」、さらに驚きの原因

こういう状況ですと、
赤字になれば補助金がどんどんおりる構図ですから、
下手に黒字になったら補助金が下りなくなる可能性もあるわけです。

だから、経営努力してコストを下げたら、補助金が減るよね・・。
という感じで、コスト無視の経営が行われるわけです。

公的な予算配分ってのはそもそも「ゼロ決算」が基本なんです。
年間の必要経費としての「税収」がそもそもおおもとですから、
もし、余したりすると

「そんなにこの事業に対するお金は必要ないんですね」

って事になっちゃう。だったらそんなに予算は回せませんよ。
という事になるから、お金を削られちゃうんですな。
「利潤」じゃなくて「経費」なんですから当然の論理ですよ。

 この体質が、公共交通が「利用者のニーズ」に
だんだん合わなくなってきた一因でもあるわけです。
このような中ではどうしても顧客不在な企業風土がうまれます。 

 一時期ですが、ずいぶんとバスとか電車が
ストライキにあってダイヤ混乱しましたけれどね、
そういう経緯があって

「バスや電車はあてにならない」という気持ちが、
顧客側にうまれたのは確かであるわけです。

 ましてや地方都市は郊外に人口が拡大するスプロール化がおこり、
慢性的な交通渋滞から、バスの「定時性」が失われたのと、
路面電車が渋滞のもととなるという理由で廃止が相次ぎ、
その定時性や路線経路の明確さが失われていったのも、
公共交通衰退の悪循環を生んでいったわけです。

このように、お金の「使い道」は、複雑な結果を生むのです。

このケースでは、コアになる「軌道交通」が地方から消え、
複雑怪奇なバス経路を生む結果になったわけで、
この難しさから「路線バス離れ」が進んでいったと考えられるわけです。

 つまり、わからないし不便だから乗らない、
乗らないからさらに不便になる。
というとんでもない悪循環に陥っているわけです。 


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