平家の紅旗、源氏の白旗
今年はどこも「運動会」が取りやめになったという
小学校が多かったという
白と紅の二手に分かれ、学年関係なく二つの組に分かれ、
技を競い合う。
運動会のこの醍醐味は、もともと、
「源平合戦」にルーツがあるという。
そういえば考えれば、
一対一の対戦には「紅白」という言葉がよく使われる。
「なるほど、歴史的背景なのか。」
屈託もない表情で彼女はそう言った。
「面白いよね、紅白対戦。、いろんなところにある。」
「うん、一騎打ち」って感じだけど、・・・。」
彼女は、そこで素朴な疑問を出した。
「対比、って言うことだと、どうなんだろう、
紅白が対比してあるもの・・。」
なるほど、紅白の対比はどんな意味を持つんだろう・・。
彼女はそういう。
「ああ、おめでたいときだよ。」
「紅白幕、って、そうだよなぁ。」
「うん」
戦うときも紅白に分かれ、それでいながら紅白は
「めでたい時」に使われる。
あまり考えていなかったけれど、確かにそうだ。
「もう一つあるんだよ」
彼女は全く根拠のない事をいった。
「赤は邪を祓う色なの。そして、白は無垢、穢れのない心。」
「じゃあ、なんで紅白戦?」
「正々堂々の戦いだ。って事なんじゃないのかな。」
さらに彼女は「巫女さん」の装束まで引き合いに出した。
つまり、紅白の対比は、
いわば神の前の「清浄な対決である」というのが彼女の言い分だ。
「で、ね・・・。」
そう言うと彼女はブラウスのボタンを外し、ちらっとめくった。
深紅の下着が目に入った。
「紅白戦。」
「僕の下着は白じゃないけど・・。」
彼女はちょっと笑って
「あたしが出すものは赤い。そして、あなたが出すものは白い。」