
[171]ボクの不登校体験
〈前回のおさらい〉
不登校が問題なのではありません。
不登校の子どもを問題視する学校や社会こそが問題なのです。
〜・〜〜〜〜〜〜〜〜
今回のテーマも引き続き
「不登校」です。
ボクの体験談ですが、しばらくお付き合いください。
あれは小学生5、6年生のどちらかの学年だったと思います。
なぜかというと、ムラタやテツシがいたからです。
ボクが一番仲良くしていたクラスメートでした。
ある日、ムラタがボクの顔をマジマジと見てこう言いました。
「モッチーの顔って、なんだか日本人じゃないみたいだな。◯◯◯人みたいだ」
そのあと、ムラタはテツシに
「おーい!モッチーって◯◯◯人だぜ!ギャハハ!!」
そのあと彼らは掃除中の教室に響きわたるように
「モッチーは◯◯◯!モッチーは◯◯◯!」
と大声で連呼して練り歩きました。
ボクは、顔を真っ赤にして彼ら2人を止めようとしましたが、エスカレートするばかりです。
◯◯◯人と呼ばれても、正直その時はその国の人の顔がどんな感じなのか、全然分かりませんでした。
それよりも、
「日本人じゃないみたいだ」
と言われた事の方が、その時のボクにとっては
とてもショックでした。
なんだか両親をバカにされたような気がして
とても屈辱的な感情を味わったことを
今でもはっきりと覚えています。
そのことが原因で、翌日からボクはしばらく学校に行きませんでした。
行くと、また彼らに言われると思ったからです。
それどころかクラス全員から言われたら、
もうボクは立ち直れない、
ぐらいの思いがあったと思います。
もうちょっと忘れてしまいましたが、
2週間ぐらいは学校に行ってなかったんじゃないかと思います。
別のクラスメートと喧嘩して殴られても、
次の日にはけろっとして学校に行けていたのに、こんなことで学校に行きたくなくなるなんて、
思いもしませんでした。
当然母親はボクに学校で何があったのか、
聞いてきました。
ボクは大体のことを話しました。
母親は
「好きにしなさい」
と言い、さっさと仕事に行ってしまいました。
父からは何も言われませんでした。
担任の先生も、ボクには何も言ってきませんでした。
きっと母親と担任とで何か話し合ったに違いありません。
スマホもテレビゲームも無い時代でしたから、
毎日家で、漫画やテレビを見ながら過ごしました。
それも飽きてしまった頃、ようやく学校に恐る恐る行ってみました。
クラスメートは、事件が起きる前と同じように
普通に接してくれました。
ムラタやテツシも、もう何も言ってきません。
ボクもあえて何も言わずに過ごしました。
こうしてまた日常を取り戻していきました。
今となっては、あの時のことはボク1人のみが覚えているだけだと思います。
いじめに大小は関係ありません。
でもボクでさえ、40年前のあの嫌な記憶が、
壁に擦り付けられて、すっかり黒ずんだガムの跡のように残っているのです。
もっと深刻ないじめにあったという方々は
どれほどのダメージを受けていたことか
想像できません。
しかも学校に行くことができずに1人思い悩み、さらには命を絶ってしまう人もいることも事実です。
長くなってしまいましたが、ボクの不登校、
というか長期欠席体験のお話でした。
・
・
・
・
メルマガでもご覧ください!
第1号目からご購読できます。
毎日発行!お楽しみに。
↓
子どもの“しあわせ力”向上委員会 〜教育・子育て3分間ラーニング〜