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海外から愛犬と帰国する⑦ 私が直面した課題


私は、約10年を中国(主に蘇州市)で過ごしたが、そのうち9年の日々を愛犬と共に過ごした。

サラリーマンである私は、いつか日本に帰国するであろうということを前もって予測し、愛犬と共に日本に帰国する準備を十分に進めてきた(つもりだった)。

愛犬たちを無事に、そして、より快適に日本に連れ帰りたいと思い、準備を進めたが、諸事情あり、様々な課題に直面した。何しろ、初めての経験であると同時に、日本での手続き以外に、海外(中国国内)での手続きもあるため、わからないことだらけで、愛犬達が無事日本での生活をスタート出来るまで、不安な日々が続いた。

手続きだけではない。基本的に、犬は、航空機の客室に一緒に乗ることは出来ず、貨物室に、「特別な手荷物」として乗せられることになる。「手荷物と一緒?」と、こうした扱いには、正直、愛犬家としては、納得いかないという思いが拭えないが、(現在の)ルールである以上、どうしようもない。貨物室の中で、何か起こらないか?この点が特に不安だった。

もしかしたら、同じような不安を持ち、同じような課題に直面する方がいらっしゃるかもしれない。私が、どのような課題に直面し、どのように対処したか?少しでも参考になる部分があれば、幸いだ。私が直面した課題は、以下の通りだ。

1.日本到着後に係留期間が発生することになった

 狂犬病抗体検査(血清検査)/採血日 から、日本到着日までの期間が、180日に満たなかったため、日本到着空港で、約2週間の係留期間が発生することになってしまった。

2.2頭 一緒に移動出来ず、2日間に分けての移動となった

 航空機の貨物スペースの状況(予約の状況)によっては、大型犬 x 2頭分のスペースが確保出来ない場合がある。私の場合、係留期間が発生することになったため、まず係留施設の空き状況によって、目的地の空港が決まることになってしまった。そして空港によって飛んでいる機材(航空機のサイズ、仕様)が決まっているので、結果的に、2頭分のスペースを同一機で確保するのが困難な状況になってしまった。

3.係留施設が予約でいっぱいで、日本到着空港が、関西空港一択になってしまった

4.中国側手続きで 犬 x 2頭 の手続きに苦戦した

5.航空会社によって積載出来るクレートのサイズに制限があることがわかった

6.係留期間中に、(犬の)体調不良が発生した

7.手続き代行業者の起用を決めたが、その選定に迷った

上記 7つの課題が、私が直面した 代表的な課題だった。細かな問題はもっと発生した。特に大型犬であるが故の課題が多かったと感じてはいる。小型犬であれば、もう少し難易度は低いのかもしれない。何しろ大型犬の場合、発着空港までの移動だけでも、それなりに苦労がある。それぞれの課題について、具体的にどのようなことが問題になり、どのように対処したか?をNEXT STORY以降で、細かく具体的に紹介していきたい。

当然、愛犬を見捨てて自分だけが帰国するという選択肢だけは、絶対にあり得ない、私にとっては、絶対に選ぶことがない道であったことから、途中 何度も、会社を辞めて中国に残って、愛犬との生活を続けようか、、という考えが頭をよぎった。しかし、愛犬達に、日本の生活も味わってもらいたいという思いから、次々に直面する課題に向き合い、周囲の友人達の支えやサポートを受けながら、何とか1つ1つそれらを乗り越えていくことが出来た。今、愛犬達は、日本での生活を楽しんでいる。日本でも1日も長く幸せな生活を送って欲しいと心から思っている。

日本海に佇む 愛犬 OSCAR


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