世界旅 中国・内モンゴル自治区① World Cruise -China-
『VIVANT』(ヴィヴァン)というドラマをご存知だろうか?『VIVANT』は、2023年7月16日から9月17日まで、TBSテレビ系「日曜劇場」で放送された日本のテレビドラマだ。主演は、堺雅人。他にも 役所広司、阿部寛、二階堂ふみ、二宮和也、松坂桃李 など 豪華俳優陣が出演した話題のドラマだった。話題となったのは、その豪華な俳優陣だけでなく、その制作費の大きさ、そして モンゴル国と国内8都県を舞台にしたストーリーのスケールの大きさだった。ネタバレになってはいけないので、ストーリーに関しては、ここでは触れない。
豪華俳優陣が織りなすエンターテイメント性豊かなドラマも十分に楽しませて頂いたが、旅行を愛する私が何よりも目を奪われたのは、モンゴルの草原や砂漠の広大さとその美しさ、だった。昔、世界史で学んだ 広大な草原を自由に馬で滑走し、広大な帝国を築いた遊牧騎馬民族に、漠然とした憧れとロマンを感じていたこともあったかもしれない。
『VIVANT』 の 実際のロケ地は、モンゴル国だ。首都は、ウランバートル。朝青龍、白鵬、など、数多くの強くて、個性と魅力溢れる大相撲力士を日本に送り出している国として、日本人にとっては、親しみがある国の1つだろう。
しかし、実は、中国国内にも 「内モンゴル自治区」 という モンゴルの名を冠し、約400万人のモンゴル族が暮らす「自治区」があるのは、ご存知だろうか?中国内陸・北部に位置し、東西に長く伸びており、東から順番に黒竜江省・吉林省・遼寧省・河北省・山西省・陝西省・寧夏回族自治区・甘粛省と南に接し、北はモンゴル国・ロシア連邦と接している。モンゴル国とはゴビ砂漠を挟んで接しており、その接地エリアとしては最も長く、その名前の通り歴史的関係も深い。(その現在の関係などは、別投稿・記事で紹介したい。)面積は、日本の約3倍。その面積は、中国で3番目に大きい行政区画であり、中国の総国土の12%を占めているという。人口は、約2,400万人。内モンゴル自治区政府トップの歴代主席などをモンゴル族が務めているものの、漢族が人口の80%以上を占めており、モンゴル族は、前述の通り約400万人と 約17%しかいない。省都(自治区首都?)は、フフホト(またはホフホトと表記されることもある)市で、漢字では、呼和浩特市と表記される。その他の主要都市には、包頭、赤峰、通遼、オルドスなどがある。日本人にとっては、あまり馴染みがない都市名が並んでいるかもしれない。
私は、中国・蘇州市で働いており就労ビザを保有していたことから、中国国内旅行の方が手軽に行ける状態であったこと、また、モンゴル国以上に、内モンゴル自治区について知っていることが少なかったことで強い好奇心が湧いたことから、内モンゴル自治区へ旅行に行ってみることにした。
『VIVANT』 で画面に映し出された雄大な自然やモンゴルの文化に触れることを期待して。私は、内モンゴル自治区の空の玄関口・フフホト白塔国際空港(呼和浩特白塔国际机场)へ飛んだ。