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海外から愛犬と帰国する(番外編)係留期間の飼養管理業者について①
まず第一に、海外から愛犬や愛猫と一緒に日本に入国しようとする場合は、出来る限り 「係留期間」 ( = 入国後、動物検疫所が指定する施設に預ける期間のことを指している) が発生しないよう十分に余裕を持って準備されることを強くお勧めしたい。日本入国日は、入国手続きに際し提出する「狂犬病抗体検査」の採血日から180日(=約6ヶ月)以上経過していなければならず、その不足日数が、係留期間となる。採血日を「0日目」とカウントする点は、要注意だ。例えば、入国日が採血日から、150日しか経過していなければ、不足している30日間が、係留期間となる。正確には、係留期間は、後述する 『動物の輸入に関する届出受理書(APPROVAL OF INSPECTION OF ANIMALS)』 を入手する際に、到着予定空港の動物検疫所が、計算、確定することになる。『動物の輸入に関する届出受理書(APPROVAL OF INSPECTION OF ANIMALS)』 には、予定係留期間という欄があり、そこに「係留期間」日数が記入されることになるのだ。
係留には、「係留期間」の飼養管理費用が発生するという金銭的負担面も大きいが、何よりも愛犬や愛猫に与えるストレスも大きい。私の場合、私が暮らしていた蘇州市高新区(虎丘区)では、基本 「1つの住所において1頭しか養犬登録が出来ないというルール」 があった影響で、中国側での 「登録」、「証明書入手」 に想定より時間がかかったことから、10〜14日間 (1頭は10日、1頭は、14日間) の係留期間が発生することになってしまった。そして2頭のうち1頭は、係留期間中に体調を崩し、医師の治療を受けることになってしまった。係留期間中の慣れない生活環境の影響もあったと予測するが、やはり航空機、それも貨物室での移動もストレスになったのではないか?と感じている。中国出発時には、体調不良がなかったことから、医師からもストレスの影響を指摘されている。
2種類の「係留期間」が発生したということでお気付きになられた方もいらっしゃるかもしれない。そう、私の場合、大型犬 x 2頭 一緒に移動することが出来ず、1頭は6月1日、もう1頭は、6月5日に入国したのだ。(6月1日に1頭目と帰国し、翌々日、中国に戻り、6月5日に、再度もう1頭と帰国した。)上海から関西空港に飛んでいる航空機(24年6月時点)の機材の貨物スペースでは、大型犬2頭のクレート(*愛犬の移動のためのキャリー用ケージのことだ。下部に写真を添付する。)を2つ同時に積載することが出来なかったのだ。
2頭一緒に移動出来れば、まだストレスも少しは緩和できたかもしれない。様々な悪条件が重なってしまった。
とにかく、愛犬や愛猫にとって、少しでも心的負担がかからないような移動環境を整えてあげることが重要だ。残念ながら、私は、愛犬との移動に際し、数多くの失敗をしたと強く反省している。それらの経験を記すことで、これから大切な愛犬や愛猫と 日本に入国される方々の助けや参考になるようであれば、これほど嬉しいことはない。
本投稿 及び 次回投稿 「海外から愛犬と帰国する(番外編)係留期間の飼養管理業者について②」で、私の愛犬、JackとOscar が、実際にお世話になった 「係留期間中」の飼養管理業者について、私が直面した状況や私が感じた個人的感想、所感を記してみたい。
愛犬や愛猫との入国手続きを進めるにあたり、到着予定日の 40日前までに、『輸入届出』をメールで 到着予定空港の動物検疫所宛てに提出し、『動物の輸入に関する届出受理書(APPROVAL OF INSPECTION OF ANIMALS)』 という書類を入手する必要があるのだが、実は、この書類を入手すれば、ほぼ入国に関する手続きの山場を越えたと考えて良い。入国手続きに必要な書類が全て揃わなければ、この書類が発行されないからだ。動物検疫所としても日本入国時点で、書類の不備が判明した場合、最悪の場合、その動物を輸出国に送り返さなければならないという事態が発生することにもなり得る。そのような最悪の事態を避けるため、この『動物の輸入に関する届出受理書(APPROVAL OF INSPECTION OF ANIMALS)』 発行時点で、十分な書類確認が行われることが一般的なのだ。入国日当日の輸入手続きの際は、よほどの異常事態が発生しない限り、書類の再確認と実際のマイクロチップナンバーの読み取りとその書類に記されたナンバーの照合、そして日本側で準備されている通関書類への記入やサインのみで、当日は、必要書類を忘れずに持っていくだけで良いとも言えるくらいなのだ。「係留期間」が発生する場合は、『輸入届出書』 を提出した時点で、書類の内容を確認、計算した上で、到着予定空港管轄の動物検疫所よりその「係留期間」日数が指定されることになる。
この際、動物検疫所から、係留期間の飼養管理業者の紹介を受けることになるのだ。費用や条件は、直接その業者に確認することになる。私が紹介され、お世話になった 飼養業者は、「佐野運輸株式会社」という会社で、実際の係留施設は、関西空港に隣接していた。(下部に 係留施設の位置を示す地図を添付する。)
同社URL: https://www.sanounyu.co.jp/
結論から先に述べたい。同社から受けたサービスや対応は、素晴らしく、感謝の気持ちしか思い浮かばない。同社HP内で紹介があるが、同社は、鴻池運輸株式会社100%出資の物流会社であり、国際物流や国内物流、倉庫事業の他に、動物関連のサービスを事業の柱の1つとしている。動物関連のサービスを事業の柱にしているからであろうか、対応してくれた社員は、動物好きな様子が感じられ、私の愛犬優先の対応をしてくれたと素直に感じている。愛犬の様子をメールや電話で頻繁に教えてくれたし、愛犬が体調を崩した際も、迅速で暖かい対応をしてくれた。
同社HPの記載をそのまま引用する。同社の主要事業の1つとして、「農林水産省動物検疫所関西国際空港支所の施設で、防疫作業に従事する肉探知犬の飼養管理業務を行っております。また同施設内においても検疫検査が行われており、出入国者のペットや密輸入された動物等の飼養管理業務も併せて行っております。」と記されている。日本の玄関口の1つである関西空港で 日本に入ってくる「動物を守る」 仕事に従事されているのだろう。考えてみれば、日本に入ってくるのは、何も人間だけではない。これまでも数多くの動物たちも日本に入国してきたことだろう。私の愛犬も 今回 お世話になったわけだが、その日々の価値ある仕事に頭の下がる思いだ。
(記)
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