スライド1

ベンツの意外 BMWの意外

 中学生の頃に一世を風靡していた外車と言えばフォードのマスタング。とにかくカッコ良い車だった。学生時代に繁華街にこれ見よがしに停めてあったのはやはりフォードのリンカーン・コンチネンタル・マークⅣ。不必要に前後に出っ張っていてさらにスペアタイヤの収納部の出っ張りが圧倒的な存在感を醸し出していた。あの頃のベンツやBMWは外車にしてはむしろ目立たない存在だった。
 時は移り、フォードは日本から撤退し、ベンツやBMWは国産車だと思っている人もいるかもしれないほど街を普通に走っている。

 ベンツはSクラスなど比較的大型の車に強く、BMWは3シリーズなどの比較的小型のスポーティなクルマに強いというイメージがある。どちらも高級車だが、比較すればショーファードリブンが似合うのはベンツ、ドライバーズカーのBMWというような感じ。
 ところが、ニッサンGT-Rの元開発責任者の水野和敏氏によれば、BMWの空力設計は新型3シリーズでようやくベンツに追いついたレベルだという。
 BMWはベンツと比べてスポーティな車だというイメージがあるから空力も当然優れているものと思っていた。操縦性能と空力性能は別の問題らしい。BMWがエアロダイナミックスで今までベンツに負けていたとは、ちょっと意外。
 昔、妹がオランダのアイントホーフェン(大手電機メーカーのフィリップスの本社所在地)の近郊に住んでいたことがある。そこでは、チリ紙交換屋さんはベンツの大きいタイプの乗用車でリヤカーをけん引して古紙回収をして回るのだそうだ。だから、ベンツと言えば、チリ紙交換屋さんのイメージなのだそうだ。そこでは、高級車として認識されていたのはベンツではなくボルボだというのも意外だった。


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