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透明な螺旋を読んで


園香のお母さんが死亡してから話しは急展開。
園香の母、千鶴子は生まれて施設に預けられて育った苦労人。困った時は、松永奈江さんに助けてもらいながら、片親で頑張って女で一つで園香を育ててきた。しかし、くも膜下出血で40代で死亡。千鶴子の母親と思われる銀座でママをやっている根岸秀実さんが登場。
その秀美さんが園香が彼氏の上辻からDVを受けていることを知り、秀美は上辻を殺害することに…
園香のアリバイを作るために、友達と京都に旅行に行かせる。上辻が死んだ後、園香が逃亡して、犯人ではないか?と警察から疑われる。そして一緒に逃亡している人がいると思われる。なんと、一緒にいる人が母親がお世話になった松永奈江さん。湯川学が情報を松永奈江さんにリークしていると思ったら、なんと母親という事が判明。
よくもまぁ作者の東野圭吾さんは複雑な人間関係を毎回小説にできるもんだと関心しながら、読むことをやめられなくなり、1日で読んでしまいました。秀美さんは娘を捨てて、何もしてやれなかったから、孫だとわかった時には、自分がこの子に何かしてやらないとと、必死だったと思いますが、孫の為にまさか人を殺すとは、驚きました。
それが自分ができる償いだったのかなぁ?唯一の肉親だと思われる人が、およそ50年後に出てきたら、多くの人もこんなふうになるのかなぁ。今まで生きてきて、人を殺したことなどなくて、身内の為に殺人犯罪を犯すなど…
秀美お婆さん、思い切った事をするなぁ、とみんなが思うはず。お金で解決できたら良かったのに、それができなかったから、殺人しか選択肢はなかったのかもしれない。

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