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罪の轍を読んで

 もし、自分が宇野寛治だったら、もし自分が警察だったら、もし自分がヤクザだったら、と考えさせられながら、想像しながらあっという間に読み終えてしまいました。宇野寛治の幼少期の育てられ方、義父による虐待。当たり屋として、走ってくる車に突き出されて、脳に障害が残ってしまうと言う残酷さ。かわいそうでは済まされないくらいに同情する。莫迦とみんなに言われて、北海道の島でずっーと過ごし、何とか東京に逃げてたどり着いたのだが、東京でも結局は泥棒をして生活するしかできない。今の世の中にはこんな子供はいないと信じたいとともに、自分の幼少期も思い出して、貧しいながらも何とか育ててもらった親にはあらためて感謝の気持ちが湧いてきました。時代が変わってもまだ幼児虐待などが、自分の知らないところであるんだろうな?と考えさせられました。
 最後の最後まで、寛治の無実を信じながら読んでいました。

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