映画を観た記録70 2023年6月18日   ハワード・ホークス『リオ・ブラボー』

Amazon Prime Videoでハワード・ホークス『リオ・ブラボー』を観る。
ハワード・ホークスの西部劇には『赤い河』という作品があり、この作品は牛を連れて、ジョン・ウェインが経営者のごとく集団を移動していく映画なのですが、『リオ・ブラボー』は1つの街を舞台にして、ジョン・ウェイン、ディーン・マーティン、ウォルター・ブレナン演ずる保安官たちにアンジー・ディッキンソン演じる踊り子や利口な青年コロラドがこの3人の周りに存在しているというようなドラマです。基本的には勧善懲悪なのですが、エピソードが面白いのです。ウォルター・ブレナン演ずる老人スタンピーは味がある演技を見せています。そして、ディーン・マーティンはなぜか、アンジー・ディッキンソンに髭をそられています。さらにディーン・マーティン演ずるデュードは1曲、リッキー・ネルソン演ずる青年コロラドにギターを弾かせ、まるまる寝ころびながら歌を披露しています。ワード・ボンドも腹が出ててなかなかいい味の中年男を演じていますが、なんと、ドラマの前半で悪者たちに撃ち殺されてしまいます。
アンジー・ディッキンソン演じる踊り子はジョン・ウェイン演ずるチャンスに恋をしてしまい、自らキスをしていくような積極的な自立型女性とでもいえばいいのでしょうか。ジョン・ウェインは最終的には「私は保安官だ、逮捕する。」といってアンジーを喜ばせます。だがアンジーはこういいます「好きとは言ってくれないのね」。
なかなかに芸達者な役者たちがそろったとても面白い西部劇です。ジョン・ウェインはこのとき、52歳ですが、身のこなしは軽やかです。怪しいと睨んだ倉庫へ走っていき、突進し、回転する動きはさすがですね。52歳とは思えない身のこなしです。
とにかく、いろいろ楽しめる映画であることは間違いありません。

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