見出し画像

休符って呼ぶのを辞めてみる

ツイッターでは文字数足りないけどなんかふと言いたくなったことをnoteで書いてみようと思います(そもそもnoteってこういう使い方ですよね笑)。きっかけはスーパーギタリスト山本安男さんのこちらのツイート

スクリーンショット 2020-07-14 14.20.38

リズム譜を読もう〜16分音符編の時にも触れましたが、

・音を出す時
・伸ばしている時
・音を出していない時

全て身分は一緒なんですよね。だいたいカッティングとかでリズムが悪くなる時って、「伸ばしている音が短くなる」「休んでいる時間が短くなる」が二大症状で、メトロノームに合わせてたりすると、短くなった分どこかでつじつま合わせて、結果リズムがヨレヨレになってしまう、というのがレッスンでよくあります。

リズム譜をカタカナで書くときに「タァ」と書いていたら絶対「タア」に書き直してもらってます。タ(発音)もア(伸ばす音)も身分は一緒なのです(つまり同じ大きさで書くこと)。ちなみに休符を書くなら「ン」、ブラッシングは「ツ」にしてます。

で。

スクリーンショット 2020-07-14 14.27.25

休符は休んでいるんじゃなくて、「間を弾いている」という意識がものすごく大事だなと。ギター歴が長くなってくるにつれ、最近はホントに「休符をいかにエロく弾くか」が演奏全体の色気に直結するな〜と感じるわけです。音って発音するタイミングと切れるタイミングそれぞれでグルーヴが出るので、「音を切る=休符を弾く」って感覚なんですよね。僕がよくやっているピックストップなんてまさに音を切るための動作ですし。音の"出"と同様に"切り"を意識すると、ぐっと演奏ってよくなると思うんです。

というわけでちょっと休符という名称を意図的に辞めて、間符とかGroove符って呼んでみたら意識が変わるんじゃいかというご提案です。山本さんも仰ってくださったようにG符とかね笑。概念ってなんでも名称をつけて言語化することで顕在化すると思うんですよね。”横ペンタ”とかまさに。


スクリーンショット 2020-07-14 16.52.00

細かいグルーヴの話からもう少し大きなスパンのことを考えてみます。ストーリーのあるソロ構成を考える時に、音数が 少<多 で盛り上がるってのは古今王道の組み立て方。逆に言えば、ソロ前半は音数を少なくする、つまり意思を持って休符を多く弾くととってもうまく行きます。

休符を弾いてる間って、例えるなら講演会で講演者がじっとだまって聴衆の顔を見渡しているような、いい意味でストレスというか緊張感を高める時間なんですよね。

「じつはですね…」→(沈黙、静寂)→「これこれこうなんです」

これこれこうなんです、のセリフが珠玉の一言であるほど聴衆は話に引き込まれていきます。休符を弾いた後のフレーズには、「どんな音が次にくるんだろう」というプレッシャーがかかります。つまり次に出す音、フレーズに自信が持てていないと休符は弾けないとも言えます。

◯良いサイクル
休符→良いフレーズ→休符→良いフレーズ

✗悪いサイクル
少ない休符→自信のないフレーズ→少ない休符→自信のないフレーズ

なんとなくだらだらととりとめのないソロを弾いてしまう、、、なんてお悩みの方は、是非一度立ち止まって積極的に休符を弾いてみましょう。「休符の後にこういうフレーズをこういう音色・リズムで弾こう」と常に先をイメージしながら弾くと、良いサイクルに乗れると思います。ソロ前半をうまいこと仕上げると、中盤以降は流れに乗って割と勝手にうまく行きます♪



というわけで休符は"休む"なんてネガティブなニュアンスじゃなくて、なにか積極的な呼称(間符、Groove符?笑)で呼んでいったら音楽的に良いことあるんじゃないか、というお話でした♪ だれかいい名前考えてください笑


【参考】ピックストップで休符を"積極的に弾く"ためのエクササイズ

スクリーンショット 2020-07-14 16.39.29


【クイズ】ソロ構成を考える時の盛り上げ4要素。さぁどんな言葉が入るでしょう?

画像7

(ひとつは音数 が 少<多 です。あと3つは…?)


ソロ構成については7/24 おさらい配信、ピックストップは8月のサロンでレッスン予定です♪ エクササイズのデモ演奏、クイズの答えはこちら↓

【Pick Stop Exercise 実演】

画像7

【クイズ・答え】

ここから先は

0字 / 1画像
レッスンアーカイブまとめ買いはこちら↓ https://qr.paps.jp/Ud4e9 平均月4回配信されるギターレッスン、直接アドバイスがもらえる動画添削が受けられます。資料や練習用音源の配布、音作り&レコーディング配信、楽曲解説配信、Q&A配信など、楽しく役に立つギター情報をお届けします。ワンランク上を目指す初中級者からプロギタリストを目指す上級者まで是非!

プロギタリスト佐々木秀尚が、音楽理論、テクニック、機材についてなど、現場に出ているからこそお伝えできる生きた情報をお届けします。