「好きな色はなんですか?」「透明です。」
僕は好きな色を聞かれた時いつもうまく答えられず生きてきた。
答えた瞬間に自分がその色に染まってしまう気がして…
普段あまりテレビを見ない生活をしてるから先日初めてラジオで「透明なままでゆけ。」といううたを知った。
CMも歌詞と混ざり合う映像で見惚れてしまった。大好きな胸が「ギュッ」となるやつだった。
心が開放された。
僕は透明になりたかったんだ。と
何色でもなく
あの 光が当たるとキラキラする透明になりたかったんだ。と分かった。
昔から「かっこいいね」とか「可愛いね」とか。「男らしさ」とか「女らしさ」よりも。
「美しいね。」って言葉を求めてた気がする。
「素敵だね。」って言葉をかけてもらうことにいちばん大きな喜びを感じていたんだと思う。
ずっと服を選ぶのが苦手で。
それは着た服が「僕のイメージ」を作りあげてしまうのが怖かったんだと思う。
例えば「ロックな服」を着てたらみんな僕を「ロックなやつ」だと思うだろう。
「ミッキーの服」を着てたらみんな僕を「ディズニー好きなやつ」だと思うだろう。
でもそうじゃなくて…
例えば
コンビ二の店員さんが僕のことを
(今日あのいつも赤い服の人来なかったな)とか思って欲しくない。
(今日あの声の高い人来なかったな)みたいに僕を僕として認識して欲しいんだ。
そのために色やイメージはそれを邪魔する時がある。
透明な服を着るわけにはいかないから何かしら服を買うのだけどできるだけシンプルなものを選んでる。
最近からだを鍛え始めたのは服が透明になっても自分らしくいるためなのかもしれない。
というわけで
いままで個性がないのかも知れないとか
自分のカラーがないかも知れないとか
考えてしまうことがあった。
でも透明でいい。
透明がいい。
そんな純度の高い 混じり気のない。
美しく在ろうとする透明な僕を肯定してあげよう。
光が当たった時キラキラと輝けるように