映画を観た記録29 2025年2月11日 ハワード・ホークス『特急二十世紀』
Amazon Prime Videoでハワード・ホークス『特急二十世紀』を観る。
主演女優キャロル・ロンバード。
キャロルが演じるリリー・ガーランドへ演技を教え込む演出家オスカー・ジャッフェをジョン・バリモアが演ずる。
ジョン・バリモアが演ずるオスカーの顔が、どことなく筒井康隆に似ている。髪型もそっくりである。
作品の中心軸は、オスカーとウォルター・コノリー演ずるオリバー、ロスコ―・カーンズ演ずるオーウェンの3人が絡むスクリュー・ボール・コメディ。その3人に、キャロルとオスカーの恋愛劇、製薬会社のクラークという宗教ペテン師らが絡み、話はとんでもない方向に向かうのでもなく、元の鞘に収まる、という古典的ハリウッド映画ともいえるし、古典的な演劇ともいえなくもない。
本作の客は、オリバーとオーウェンが、「オスカーはヘミングウェイという名でホテルに泊まったよ」「拳銃自殺でもするのか」というセリフのやりとりがあり、ヘミングウェイの拳銃自殺のことを知っている客が基準になっているのである。
洗練されたスクリューボールコメディである。
脚本はベン・ヘクト。
面白いとしか言いようがない映画である。